そうめん三本で、ボーナスタイムは始まるのか
昨日のそうめんを作った時の話に出てきた、
「ボーナスタイム」について話したいと思う。
まあ、大した話ではないが
お時間が許すならばお付き合いいただきたい。
私はわざわざレタスと、薄切りにしたパプリカのサラダを用意していた。
そうめんを食べる前に、まず野菜を食べる。
ベジファーストを、しっかり死守するためである。
ところが、麺を茹でる工程に入ったところで、私の完璧なベジファースト計画は見るも無惨に崩壊した。
麺の茹で加減を確かめる、あの工程である。
「もういいかしら〜」
私は何の気なしに、そうめんを一本つまんで食べた。
そもそもタイマーで茹で時間を測っているのだから、食べて確認する必要などない。
それなのに私は、三回も確認した。
つまり、三本食べた。
……これはどうなる?
ベジファースト陥落ではないだろうか。
なぜ一本目で気がつかない、私。
膝から崩れ落ちそうになった。
この数時間前、私はチャッピーを相手に、わかっているようでよくわかっていなかった血糖値について壁打ちをしていた。
「小学生でもわかるように説明してほしい」
「もっと簡単に」
「まだわかりにくい」
そんなふうに、すったもんだした末に、糖質を先に食べると血糖値が上がりやすくなり、インスリンが働くことを教えてもらった。
その時、チャッピーはわかりやすくするために、こんな感じの説明をした。
糖がたくさんやってくると、インスリンが、
「今だ! ボーナスタイムだ!」
と、せっせとエネルギーをしまい込む。
私は思った。
そうか。
それなら、ベジファーストを守らなければ。
私が必死に歩いたり、腹筋をしたりしてきた努力を、無駄にするわけにはいかない。
そう固く誓った矢先の、そうめん三本である。
ボーナスタイム、スタート。
頭の中で、景気のいいファンファーレが鳴った。
しかし後から確認すると、ベジファーストは、一口でも糖質を先に食べたら即失格という恐ろしい制度ではなかった。
そうめん三本を食べたからといって、インスリンが鉢巻きを締め、
「今のうちに全部脂肪にしろー!」
と、全身を駆け回るわけでもない。
食べる順番は、食後の血糖値の上がり方を穏やかにするための、ひとつの工夫。
絶対に守らなければならない鉄の掟ではないらしい。
よかった。
私のウォーキングも腹筋も、そうめん三本くらいでは消滅しない。
それにしても、タイマーを使っているのに三回も味見をした理由は、いまだにわからない。
次回からは、茹で上がるまでレタスを口に入れて待とうと思う。
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