#156:【授業の種18】仮平均の式の構造を読み取り、正負の数を活用する授業をデザインしてみた話〜「具体→抽象→具体」で、平均の本質に迫った一時間〜

「ふるさと秋田をこよなく愛する教師」
Yu-No先生です🔥
中学校数学の学習指導要領には、正負の数の内容として、
「正の数と負の数を具体的な場面で活用すること」
と示されています。
今回扱った「仮平均」は、まさにその具体的な場面です。

しかし、仮平均は解き方だけを覚えてしまうと、単元が終われば忘れてしまいがちな内容でもあります。
そこで今回は、
式を読み取る活動を通して、仮平均の式の構造に気付き、自分で基準を決めながら正負の数を活用できる授業
をデザインしてみました。

しっかり記録をとっているぜ!
教師こそ、授業のリフレクションを!🔥
①「式を立てる」ではなく、「式を読む」
今回扱った問題はこちらです👇

普通であれば、
「さあ、自分で式を立てよう。」
となります。
しかし今回は、あえて逆から入りました。
黒板には最初から二つの式を提示しました。
一つは、

もう一つは、

増減の平均から求める式
そして、生徒へ問いかけます。

作られたんだろう?」
今日は答えを求める授業ではありません。

②自分で選び、仲間と考え、説明する
まずはペアになります。
「じゃんけんでは決めないぞー。」
僕はそう伝えました。
二つの式を見れば、どちらが難しいかは一目で分かります。
そこで、
「自分のレベルに合わせて担当してください。」
と、生徒自身に選択を委ねました。
個人で考えた後、同じ式を担当した生徒同士が集まり、教室の前後に分かれて考えを整理します。

説明が得意な生徒には、考え方を黒板へ板書してもらいました。

こんな板書でした〜🔥
「ここって何を表している?」
「70って何?」
「このプラスやマイナスにはどんな意味がある?」
自然とそんな会話が生まれます。
全体で確認した後は、自分の席へ戻り、隣の友達へ説明します。

さらに板書が残っているから、
忘れても説明がしやすい!
理解するだけではなく、全員が説明できるところまで高めることを目標にしました。

苦手な生徒も説明できました👍🔥
③「先生、これも同じ形じゃないですか?」
全員が説明を終え、ある程度頭に入ったところで、黒板に残った二つの式を比較しながら、気付いたことを整理していきます。
「先生!70って基準値なんですか?目標とした平均点の70なんですか?」
🔥「いい疑問をお持ちですね!(池上彰風)」
🔥「みんなはどう思う?」
🧑🎓「私は目標の値!」
👦「僕は基準値!」
🔥「じゃあもし、基準値にしても目標の値にしても、ここの値が65になったらどうなる?」
🧑🎓「70が65に変わります!」
🔥「それだけ?」
👦「その後の増減の式も変わる!」
🔥「そうそう!つまり、70点そのものが大事なんじゃなくて、比べる基準として70を置いているんだよ。」
🔥「ということで、ここは基準値がくるって覚えておこう。」
🧑🎓「はーい!」
🔥「じゃあもし80点を基準にしたらどうなる?」
👦「80より低い人はマイナスになる!」

つまり基準値は自分で決められるんだ!」
このようなやり取りを経て、2つ目の式は、
「基準となる数」+「その基準との差の平均」
でできていることが見えてきました。
そこで僕は更に問いかけます。

この構造に当てはめられるかな?」

教室は静かになります(笑)
そこで、
「左側に何か付くとしたら?」
とヒントを出します。
すると、一人の生徒が手を挙げました。
「先生……0?」
その瞬間、教室の空気が変わりました。

「なるほど!」
「あれは基準が0ってことか!」
小学校で学んできた平均も、0を基準とした仮平均の考え方が使われていることに気付いたのです。
つまり、一つ目の式も二つ目の式もひっくるめて、平均とは、
「基準となる数+基準との差の平均」
という一つの構造だったことに気付いたのです。

だがしかし!
教師主導になりすぎたとこがあった!
④本当の活用力とは
ここまで理解すると、70点でなくても構いません。
50点でも、80点でも、100点でもいい。
生徒たちは、自分で基準を決め、その基準との差を正負の数で表し、平均を求めて終了しました。
具体的な式をもとに議論し、その後式の構造を読み取り、その考え方を一般化し、再び具体的な場面へ戻って活用する。
言い換えれば、
「具体→抽象→具体」
という数学的な見方・考え方です。
このような見方・考え方を働かせて初めて『活用』できるようになっていく気がしました。
学習指導要領で示されている
「正の数と負の数を具体的な場面で活用すること」
この「活用すること」を、僕たち教師はボヤッととらえるのでなく、より解像度を上げていくことが必要だと思います。
どのような見方•考え方を働かせるのか?
どのような問題を用意するのか?
どのような学習形態をとるのか?
授業を通して、改めて考えさせられました。

自分の授業はまだまだだと痛感します
公式は忘れても、構造は残るはず。
だからこそ、この授業は次章の「文字式」にもつながる土台になると感じています。

式の構造を理解するの重要だからね!
まとめ
今回の授業では、最初から式を立てることよりも、式の構造を読み取り、正負の数を具体的な場面で活用することを大切にしました。
生徒たちは「70点」という基準からスタートし、最後には「基準は自分で決めてもいい」という平均の本質までたどり着くことができました。
しかし!!!

今回の授業は、正直納得いってない!
なぜなら、式の本質を抑える場面が教師主導だったから!☝️

頭に残る!🔥
あの場面をどうデザインするかだ!
ということで、同じnote内でいつも学ばせていただいている数学meganeさんが、同じ問題で授業実践されていたので、その授業を参考にして、新たに授業をデザインしてみました↓↓

徹底的に使い回した結果‥
あの場面ですごいことが起きました!
実際に授業を行ってみると、元の実践と比較することで、
「なるほど、ここにこの活動を入れると、こんな学びが生まれるのか。」
という新たな発見や知見を得ることができました。
授業は、一人で考えて終わるものではありません。
実践を学び合い、比較し、さらにアップデートしていくことで、子どもたちにとってよりよい授業へと進化していくのだと改めて感じました。
次回は、数学 meganeさんの実践と今回の授業を比較して見えてきた、新たな気付きについてまとめていきたいと思います。
授業の種は、まだまだ続きます!


こうやって学び合えていることに感謝です🤲
数学教育で全国を盛り上げていきましょう🔥

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ガッツリお願いしますッ!!🔥💪🔥
