【ポテンシャライトの採用ブランディング】「採用ブランディング」と「TIM」って何が違うの?実際にいただいた質問から比較解説してみた。
直近、クライアントさまにこのような質問をいただきました。
魅力設計を行う上で、職種を横断した魅力と職種に特化した魅力、どちらを優先して設計するべきですか?
また、どんな点が違うのでしょうか?
よくいただく質問でしたが、確かにそれぞれの違いを執筆したブログは過去公開していましたが、ちゃんと比較解説したブログがなかったなと思ったので、こちらで解説していこうと思います。
それぞれのブログはこちらからご覧いただけます💁♀️
職種を横断した魅力設計(採用ブランディング)のブログはこちら
職種に特化した魅力設計(TIM)のブログはこちら
簡単にお伝えすると、
・採用ブランディング=職種を横断した企業全体の魅力
・TIM=とある職種に特化した魅力
いつもクライアントさまにご説明するときはこのようにお伝えしています。
よくあるのは「採用ブランディングを行っています」と思いつつ、実は職種ごとの求人票の文章を整えることしか行っていない。
あるいはその逆で、
エンジニアの求人票にはすごくこだわっているのに、「そもそも御社の会社としての魅力ってなんですか?」と聞かれると、うまく答えられない…というような現象も起こっています。
ポテンシャライトでは「採用ブランディング」と「TIM」という2つの概念を明確に区別してクライアントさまの採用支援を行っています。
この2つは似ているようで本質的に役割が異なります。
今回はこの2つの概念の違いについて、できるだけ分かりやすく整理していきます。
採用ブランディングに関わっている or 検討しているすべての方に読んでいただきたい内容です。
1. 職種を横断した魅力「採用ブランディング」とは何か
1-1. 「魅力」の定義から始まる
採用ブランディングを一言で表すと、「会社の魅力を発掘・言語化・整理するプロセス」です。
ポテンシャライトのブログを読んでいただいている方は何度も目にしたことがある図かと思いますが、以下のイメージで、ポテンシャライトがヒアリングを通じて企業様の魅力を発掘していくイメージです。

その後、ポテンシャライトが提唱している魅力のフレームワーク(6P+SCMGODB)に基づいて魅力を整理していきます。

ただ、ここで最初に理解しておきたいのが「魅力」の定義です。
ポテンシャライトでは魅力を「事実に希少価値の観点を加えたもの」と定義しています。
例えば、「フルフレックス制度があります」は事実です。
しかしこれだけでは魅力にはなりません。
「フルフレックスを導入している企業は国内でまだ約10%ほどで、スタートアップの中でも珍しい取り組みです」という相対比較が入って初めて、候補者にとっての"魅力"になります。
事実と魅力は似て非なるものです。
こちらもかなり詳しく解説しているものがありますのでぜひご覧ください。
この感覚を持てているかどうかで、採用ブランディングの精度が大きく変わってきます。
1-2. 採用ブランディングで整理する「13の魅力項目」
では採用ブランディングでは、具体的にどんな魅力を整理するのか。
先ほどちょろっとご紹介しましたが、ポテンシャライトでは「6P+SCMGODB」と呼ばれる13の魅力項目フレームワークを使っています。

この13項目を整理するのが採用ブランディングの仕事です。
そして重要なのが、この13項目は「会社全体(全職種共通)の魅力」を整理するためのものだということです。
私がよくクライアントさまにお伝えする表現としては、採用ブランディングは、どの職種の求職者さまに対しても共通して伝えられる、会社の魅力のカードを集める(もしくは揃える)作業なのです。
1-3. 補足編:IFAについて
これまでnoteを見ていただいた方や「ポテンシャライト 採用ブランディング」と検索していただいたりすると「IFA」という単語を何度か目にしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。
IFAというのは採用ブランディングで企業さまの魅力を言語化する際に用いているポテンシャライト独自のフレームワークです。
そのため、採用ブランディングを行う上で活用する手法と認識していただけたらと思います。
2. 職種に特化した魅力「TIM」とは何か
2-1. Target × Insight × Messaging
TIMは以下の単語の頭文字を取ったポテンシャライトの造語です。
Target(ターゲット)
Insight(インサイト)
Messaging(メッセージング)
採用ブランディングで整理した「会社全体の魅力」を、特定の職種・特定の採用ターゲットである求職者さまに向けて届けるための設計手法です。
2-2. TIMの核心は「インサイト」にある
TIMを語る上で外せないのが「インサイト」という概念です。
インサイトとは、候補者自身が言語化できていない深層にある転職動機や価値観のことです。
例えば、エンジニアの求職者さまに「転職理由を教えてください」と聞くと、「技術的に成長できる環境を求めています」と答えるかもしれません。
しかしその言葉の裏には、
今の会社では新しい技術を試す余地がなく、3年後の自分が想像できないという焦りがある
という、本人も言語化していない感情、これがインサイトです。
TIMでは、このインサイトに刺さるメッセージを設計します。
2-3. インサイトには7つの種類がある
正直、インサイトはかなりの種類がありますが、
ポテンシャライトが整理したインサイトには、大きく7つの種類があることがわかりました。
詳しい解説はぜひこちらをご覧ください。
表としてまとめるとこのような形です。

この7種類のインサイトを組み合わせながら、「この求職者さまが本当に求めているもの」を見極め、それに合ったメッセージを設計するのがTIMです。
3. 採用ブランディングとTIMの決定的な違い
整理するとシンプルです。

最も重要な違いは主語です。
採用ブランディングは「会社として何が魅力か」を整理するもの。
TIMは「この求職者さまにとって何が刺さるか」を設計するもの。
(この違いを理解してから、私自身の採用支援での提案の精度がぐっと上がりました。)
4. 2つの関係性(どちらが先か問題)
「結局どちらをやればいいの?」と思った方もいるかもしれません。
答えは、「採用ブランディングが土台で、TIMがその応用」です。
イメージするとこんなイラストになります。(イラストはAI生成です、ご容赦ください….)

chat GPT、Gemini、Genspark、Manusを使って同じ指示文章で作ってみたのですが、選ばれたのは「Genspark」でした👏笑
他AIはもっと不自然だったので、イラスト作成ではGensparkが頭一つ抜けているかも….?
スピード勝負ではGeminiが圧倒的No1でした!
採用ブランディングで「会社の魅力の土台」を作ります。
その土台の中の「Profession(職種魅力)」という項目だけは、職種の数だけ存在します。
そのProfessionを採用ターゲット求職者さまのインサイトと掛け合わせて「刺さる言葉」に変換するのがTIMです。
4-1. 片方だけやると何が起きるか
もし採用ブランディングなしでTIMだけ行おうとすると、「そもそも自社に何の魅力があるか」が整理されていないまま、各職種の求人票を書くことになります。
Googleマップなしで目的地に向かうようなもので、軸がブレた採用コミュニケーションになりがちです。
逆に採用ブランディングだけ行ってTIMをやらないと「会社の魅力は整理されているのに、エンジニアにもマーケターにも同じことしか言えない」という状態になってしまいます。
求職者さま一人ひとりのインサイトに刺さらないため、選考が進んでも内定承諾率が伸びにくくなります。
だから、2つを組み合わせて格段に採用活動に一貫性と精度が生まれます。
正直、採用ブランディングを「完璧に仕上げてからTIMを始める」必要はないとも思っています。
ただ、大切なのは「職種を横断した会社全体の魅力整理(採用ブランディング)」と「職種別の刺さる魅力設計(TIM)」は別の作業であるという認識を持つことです。
5. 最後に
今回は「採用ブランディング」と「TIM」の違いについて整理しました。
改めてまとめると、
採用ブランディング:会社全体の魅力を発掘・言語化・整理する
TIM:特定の職種・求職者さまのインサイトに刺さるメッセージを設計する
この2つを区別して考えるだけで、採用広報や求人票の作り方が変わってくるはずです。
もし「自社の採用活動がなんとなく噛み合っていない気がする」と感じているなら、一度この2つの観点で現状を振り返ってみてください。
採用ブランディングはできているか。
TIMはできているか。
どちらかが抜けているとしたら、そこが改善の起点になるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
