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ギャル、日本の海にガチで惚れる。|日本って実は世界6位だった。知らなかった海洋大国の話

1. はじめに

「海洋産業」と聞いたとき、皆さまは何をイメージしますか?
私は最初に浮かんだのは「…漁業?」でした。

採用に関わる仕事をしていると、ディープテックや宇宙ビジネスの話はここ数年でかなり耳にするようになったんですよね。でも「海洋」に関しては、なんとなく「古くからある産業」というイメージが強くて、私の中でずっと素通りしてきたテーマでした。

それがある日、国が「17の重点投資対象分野(成長戦略)」のひとつに海洋を明確に位置づけているという話を聞いて、え、そうなの?ってなったんです。

しかも調べれば調べるほど、「これ、めちゃくちゃ面白い領域じゃないか…」と。
地理の話から始まって、資源の話、技術の話、国家戦略の話まで、どこを掘っても「知らなかった…!」の連続でした。

というわけで、今回から「海洋産業シリーズ」と題して、私が勉強しながら感じたことや驚いたことを、正直に書き綴っていこうと思います。
第1弾は、「なぜ今、海洋産業が熱いのか」の入口部分から。

今回のブログでは、文藝春秋PLUS 公式チャンネル にて公開されている、大和裕幸 さんの解説動画を参考にさせていただきました。
https://www.youtube.com/watch?v=h9cTPdJlETc&t=200s

海洋資源や日本の海洋産業について、非常にわかりやすく、かつ深く解説されている内容となっておりますので、ぜひあわせてご覧いただけますと幸いです。



2. 海は、地球の70%を占めている

まず前提として知っておきたいのが、地球の表面の70%は海でできている、という事実。

「いや、知ってるよ」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、改めて想像してみてください。自分たちが生活している場所、今起こっている戦争、日々悩みながら仕事をしているその環境──地球規模で考えると、たった30%の世界線でのお話なんです。

そして、地球規模の熱や物質の循環のほとんどは、海を舞台に起きているんですよね。
生命の起源も、海にあると言われている。
そう考えると、地球という惑星を理解しようとするとき、海を避けては通れない、というか、海こそが本命なんですよね。

日本で暮らしていると実感しにくいのですが、日本の「四季」そのものだって、実は海が深く関わっています。
夏は太平洋の高気圧が張り出して蒸し暑くなり、冬はシベリアからの寒気団が日本海を渡って雪を降らせる。
台風が夏に日本を直撃するのも、冬に日本海側がどっと大雪になるのも、全部「海から来ている」話です。

それなのに、私たちが日常的に目を向けているのは陸ばかり。
宇宙領域が今どんどん話題になっていますが、足元の深海については、実はまだまだ「未知の領域」がたくさん残っています。

月の裏側より、深海の方が解明されていない部分が多い、なんて話もあるくらいだそうです。笑


3. 日本の地理的ポジションが、実はとんでもない

ここからが本題なんですが、日本という国が持っている「海との関係性」が、世界的に見ても特殊だということです。

まず地理的な話から。
日本列島の周辺には、暖流(黒潮)と寒流(親潮)の両方が流れている
この2つがぶつかり合う潮目で、魚の種類が異常に豊富になる、という仕組みがあります。これも「知ってた」と言えばそうなんですが、改めてすごいな、と思います。

さらに、日本は4つのプレートが交差する場所に位置しているということ。
太平洋プレート、ユーラシアプレート、北米プレート、フィリピン海プレート。その境界の真ん中に日本がある。

地震や津波のリスクがある、というのはつらい現実ではありますが、一方でこれは科学的・工学的に世界でも有数の研究対象エリアに生きているということでもあります。
地震・津波の研究には、電気・機械・船舶・データ・AI・経営工学…幅広いジャンルが関わっていて、とてつもなく奥深い学問領域になっています。

そして、こういった海洋開発に必要な産業基盤を考えたとき、日本には実はすごい武器があります。

造船技術
新素材・素材工学
高性能センサー
精密機械技術
IT(情報技術)

海を探査・開発するために欠かせない要素が、実は全部国内産業として揃っているんですよね。
海洋開発を進めようとしたとき、日本の既存産業から少しずつ技術を引き出して、融合・応用していけばそれなりに形にできる、という恵まれた立場にある。
これはなかなか他の国が真似できない強みだと思いました。


4. 日本のEEZは、世界第6位の広さ

そして、私が一番「そうだったのか!!!」となったのが、日本の排他的経済水域(EEZ)の面積が447万平方kmで、世界第6位という話。

陸の面積でいうと日本は世界第61位くらいらしいので、明らかにアンバランスなんですが、こうして世界●●位!と言える何かがあることさえ知らなかったです。

ちょっと話はそれますが、最近「失われた30年」「GDP横ばい」「世界に抜かれ続けている」という話ばかり見聞きしていたせいで、日本が世界に誇れる何かがある、ということ自体をすっかり忘れていたなと。
ものづくりの力も、海の資産も、改めて「あ、日本の強み、超強いのがあるじゃないか」って思えたことが、シンプルに嬉しかったんですよね。

話を戻しますが、「EEZ(排他的経済水域)」とは、その国が海の資源を優先的に利用できる権利を持つ海域のこと。
海岸から200海里(約370km)まで、その国がほぼ専用で使えるエリアです。
日本はこのEEZが「陸の面積比で考えると異常に広い」国で、それがそのまま、眠っている資源量のポテンシャルに直結しています。

そして、この広大なEEZの海底には、何が眠っているかというと──

1. メタンハイドレート(次世代エネルギー源として注目)
「燃える氷」とも呼ばれる、海底に眠る天然ガス資源。低温・高圧の深海環境でガスが氷状に固まったもので、日本近海にも大量に存在が確認されています。

2. 海底熱水鉱床(銅・亜鉛・金・銀などを含む鉱石の山)
海底火山の周辺にできる、"金属資源のかたまり"。熱水が岩盤の割れ目から噴き出す際、地殻内のミネラルが溶け込んで堆積したもので、銅・金・銀・亜鉛などを豊富に含む。

3. コバルトリッチクラスト
海山の表面に長い年月をかけて形成される鉱物層。コバルト・ニッケルなど、EV(電気自動車)や電池に不可欠なレアメタルを含む。

4. マンガン団塊
深海の海底にゴロゴロと転がる"黒い鉱石の球"。数百万年かけて少しずつ成長し、マンガン・ニッケル・コバルトなどを含む。

5. レアアース泥(希土類元素を含む泥)
スマートフォン・EV・ロケットなどハイテク製品に不可欠なレアアース(希土類)を大量に含む、深海の特殊な泥。鳥島(とりしま)近海に大量に存在が確認されており、注目度が急上昇しています。

これ全部、すでに存在が科学的に確認されているんです。
そう聞くと、輸入に頼っている日本ですが、ちゃんと自国にも資源はあるじゃないか!と嬉しい気持ちになりました。

ただ、大問題は、そのほとんどが水深2,000〜6,000mという超深海に存在しているということ。
引き上げる技術がまだ本格的には確立されていない段階ではありますが、逆に言えば、その技術を世界で最初に確立した国が、これらの資源を商業利用できる最初の国になれるということでもある。

ちなみに余談ですが、こういった深海用語を調べられる専門サイトを見つけたんですが、おそらくAIで作られたんじゃないかなと思うのですが、私もこういうの作りたかったので先を越された感がありつつ(笑)、でも同志のような感じがしてなんか嬉しくなりました。


5. 国が「17の成長戦略」の一つに海洋を指定した意味

冒頭でも少し触れましたが、現在の内閣が日本の成長のために定めた「17の重点投資対象分野」の中に、海洋が明確に含まれているんです。

ワーキンググループ(検討会)も精力的に開かれていて、議論の方向性としては「科学研究だけに留まらず、産業化(ビジネス化・経済成長)に直結する具体的な分野にフォーカスしよう」というものになっています。「いい研究してるね」で終わらせず、きちんとビジネスと経済成長に結びつける、という姿勢が政府として明確になった、という点が大きいと思いました。

その中で特に議論が集中している重点3テーマがこちら👇

① 海洋無人機(AUV:Autonomous Underwater Vehicle=自律型無人探査機)
深海をケーブルなしで自律的に泳ぎ回り、探査・観測・マッピングを行うロボット。「海のドローン」とでも言えばイメージしやすいかもしれません。深海での通信が基本的に電波では届かないため、AIを搭載して自分で判断しながら動く設計が求められています。

② 革新的海底開発技術・システム
こちらは「機器を一個作ればOK」という話ではなく、深海の資源を実際に産業として活用するための「一連の仕組み全体」を指しています。調査・採掘・精錬・環境影響評価まで、全プロセスをシステムとして設計・実証することが求められています。

③ 海洋状況把握(MDA:Maritime Domain Awareness)
日本の広大な海域で「今、何が起きているか」をリアルタイムで把握・管理するシステム。安全保障・資源管理・漁業・海上交通など、様々な観点から「海の見える化」を進める取り組みです。

初めて聞いたとき「???」という感じでしたが、調べてみると、この3つが実は「海洋産業を本格的に立ち上げるための三本柱」になっていることが分かりました。
それぞれ記事1本書けるくらい深いテーマですが(実際にシリーズ化するつもりです笑)、ひとことで言えば「深海を安全・効率的に探査・開発するための技術インフラを、日本が世界に先駆けて作る」という戦略です。


6. さいごに

「海洋産業」ってなんか遠い話だと思っていた私が、これだけ「え、これ、すごくない?」ってなったので、同じように「海洋って実は熱いんだ」と感じてもらえたら嬉しいです。

今回お伝えしたかったのは、日本は地理的にも産業的にも、海洋分野において世界トップを狙える条件を揃えている国だということ。資源はある、技術基盤もある、国家戦略にも位置づけられた。あとは、それをシステムとして具体的に組み立てていけるかどうか、という段階に来ています。

次回は「海洋ドローン(AUV)って何?」をテーマに、もう少し技術の話に踏み込みます。深海に潜る無人探査機の話、想像以上にワクワクする内容なので、ぜひ続きもお付き合いください!


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