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混迷か融和か~今は歴史の転換点

アメリカのトランプ政権の発足で、世界に動揺と混乱が広がっています。これから世界はどうなるのか、当分目が離せない状況が続きそうです。

就任直後から矢継ぎ早に発した大統領令は、アメリカ大統領の強大な権力をいやがうえにも見せつけています。

アメリカファーストとは、アメリカだけが繁栄すれば良いという身勝手な主張ですが、かつてないほど相互依存関係が進んでいる現代社会では、それは到底叶わぬ夢に終わるでしょう。
偉大なアメリカは、他の多くの偉大な国々との協力関係によってのみ実現できるのです。
これからアメリカが「世界中で再び尊敬される」ためには、世界中が等しく豊かになるように、アメリカがリーダーシップを発揮することが必要なのです。

トランプ大統領は就任演説のなかで、アメリカは「世界がこれまでに見たことのない最強の軍隊を再び構築」し、「再び豊かな国になる」と述べていますが、今でもアメリカは世界一の軍事力と経済力を有する、史上希に見る強国であることに変わりはありません。
これまで以上に力で押し通そうとすればするほど、世界からはより大きな反発を買うだけでしょう。

第2次世界大戦後、それまでのイギリスが世界を支配するパックスブリタニカに代わって、アメリカがソビエトと世界の覇権を争う冷戦時代に突入しました。
そのソビエトが崩壊し、パツクスアメリカーナが実現して以降、アメリカは唯一の超大国として、世界の警察官を自負し、アメリカの価値観を世界中に広めようと、湾岸戦争をはじめ、アフガニスタンやイラクでの戦争など、各地で多くの紛争を引き起こしてきました。

しかし、今なお強大な軍事力を有するロシアに加えて、経済力、軍事力ともに、恐らく、アメリカを凌ぐだろうと言われるほど勢いのある中国が台頭するなかで、パツクスアメリカーナはいよいよ終焉を迎えようとしています。

こう考えると、アメリカファーストを掲げ、かつてのモンロー主義を復活させようとするトランプ大統領の登場は、歴史の必然だったと言えるのかもしれません。

独りよがりなアメリカファーストの強行策で、しばらく混乱が続くのは避けられないとは思いますが、アメリカが世界を支配しようとして戦争を繰り返してきたこれまでの歴史に比べたら、かえって、世界は相互依存と国際協調を深める絶好のチャンスが到来した、とは考えられないでしょうか。

これから世界は混沌と無秩序に向かうのか、それとも協調と融和に向かうのか、いずれにしても、悲観論と楽観論が交錯する歴史の転換点であることに間違いありません。

まずは、パツクスアメリカーナの終焉が、世界秩序の崩壊と第3次世界大戦の始まりとならないことを祈るばかりです。


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