【構造批評】-日本郵船老朽船解体編-条約対応が生んだ国内回帰⚡️コストの壁を越えて進む「解体インフラ」再構築‼️
🟧 序章 「国内解体」は採算論では説明できない
1月8日の日経の、日本郵船が老朽船の国内解体に踏み出すという報道は、一見すると「コスト高の日本で、なぜ今さら」という疑問を呼びます。
しかし本件は、採算改善を狙った事業多角化ではありません。条約発効によって顕在化した解体できないリスクへの対応という位置づけで捉える必要があります。
これまで日本の海運会社は、インドやバングラデシュなど、低コスト沿岸国に解体を委ねることで船舶のライフサイクルを完結させてきました。ところが2025年、国際海事機関によるシップリサイクル条約が発効し、この前提が大きく崩れました。
問題は「解体費が上がる」ことではありません。
解体できない、あるいは解体までに長期間待たされること自体が、経営リスクに転化した点にあります。
🔵 第一章 インド・バングラデシュ解体の実態と限界
世界の船舶解体の約7割は、インドとバングラデシュに集中しています。
この2カ国では長年、「ビーチング」と呼ばれる方式──大型船を浅瀬に座礁させ、溶断・人力で解体する手法が主流でした。
この方式は極めて低コストである一方、
有害物質の流出
労働者の安全管理不備
児童労働・人権問題
といった深刻な問題を抱えてきました。今回発効した条約は、これらを是正するため、環境管理・労働管理・施設認証を義務化しています。
結果として、条約に適合する施設はインド・バングラデシュ両国でも全体の3割程度にとどまり、処理能力が急速に制約される構造が生まれました。
つまり、安価な解体先は「存在していても、使えない」状況になりつつあります。
🔵 第二章 条約発効が生んだのは「コスト高」ではなく「解体不能リスク」
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