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100均一20本110円のボールペンと、カフェ2,000円のケーキセット

ボールペン20本で110円。
コンビニで買う日経新聞が200円。
そして梅田のカフェでコーヒーとケーキを頼めばあっさり2,000円が消えていく。

​自分の金銭感覚が平成でフリーズしているのか、それとも世の中の物価のメーターがどこかバグってしまったのか。
最近は本当に物の値段がよく分からない。
世の中はすっかり「据え置きの安さ」と「容赦ない値上げ」の2極化が進んでいる。

​少し頭を働かせれば、理屈はいくらでも転がっている。

AIの進化によって徹底的にコモディティ化された工業製品やデジタル系の商品は、基本はどこまでも安くなる。
逆に、人間の手間に依存した商品や、絶対に替えが利かない希少価値のあるものは跳ね上がる。
少子高齢化でほとんどの土地の値段は沈んでいくけれど、都市部や人気の観光地といった「場所の希少性」だけはむしろ釣り上がっていく。

​というのが、今の世間で大真面目に語られている未来予測だ。

だが、歴史を振り返れば、こういう「もっともらしい未来予測」は大抵きれいにハズレる。
人間が計算できる範囲の未来なんて、だいたい斜め上のトラブルや技術の暴走にかき乱されて、気がつけば全く違う景色が広がっているものだ。

​今や世界中を見渡せば「格差と分断」のオンパレードだ。

アメリカや中国のギスギスした空気感に比べれば、日本の街並みはまだどこか気だるく、穏やかに見えるかもしれない。
けれど、その穏やかな水面の下で、日本国内でも着実に格差と分断の足音は響いている。

​100均のボールペンをありがたく買い込む僕と、ホテルラウンジで2,000円のケーキセットを優雅に平らげる誰かとでは、見ている世界がもう違うのかもしれない。

​この先、日本は、そしてこの世界は一体どう転がっていくのだろう。

​なんて、答えの出ない壮大な問いを頭の片隅に転がしながら、今日も今日とて、値上がりしたコーヒーを片手に、遠巻きの未来をのんびり眺める。

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