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『義務違反行為への対応と決議要件』2022年度 マン管 問9 |No.43|マンション管理士・管理業務主任者試験対策

今回も、マンション内で「みんなの迷惑になる行為(=共同の利益に反する行為)」があったときにの問題。
問アについては前回の記事にも登場してますが、この問題自体にもっと色々問題がありました。

【時間のない人はここだけ読んでOK!要点まとめ】

正解は「2」または「3」になると公表された異例の問題(出題ミス)

停止請求は過半数決議でOK(訴訟が可能だが必須ではない)

使用禁止・競売は4分の3決議+訴訟が必要

占有者への解除・引渡し請求も、同様に弁明の機会が必要

「集会において弁明」は条文上の表現ではない点が争点に

【問題文】

※出典:2022年度 マンション管理士試験 問9

マンションにおいて共同の利益に反する行為(この問いにおいて「義務違反行為」という。)を行う者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 区分所有者及び議決権の過半数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該義務違反行為の停止を請求することができる。

イ 区分所有者及び議決権の各3分の2以上の多数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該区分所有者の専有部分の使用の禁止を請求することができる。

ウ 区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議があれば、義務違反行為を行う区分所有者に対し、他の区分所有者の全員が訴えをもって当該区分所有者の区分所有権及び敷地利用権の競売を請求することができる。

エ 義務違反行為を行う占有者に対し、当該占有者が占有する専有部分の区分所有者以外の区分所有者の全員が訴えをもって当該占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求する場合、あらかじめ集会において当該占有者に弁明の機会を与えなければならない。

【問題文の要約】

1:停止請求 → 決議&訴訟?

2:使用禁止請求 → 3分の2でOK?

3:競売請求 → 4分の3必要?

4:占有者への解除&引渡し → 弁明の機会は?

【各選択肢のざっくり判定】

問1:○ 正しい

→ 停止請求は過半数の決議で訴訟できる(訴訟しなくても対応可)

問2:× 誤り

→ 使用禁止は「4分の3決議」が必要。3分の2は条件不足

問3:○ 正しい

→ 競売請求には4分の3以上の特別決議が必要。条文通り

問4:△ 判定困難

→ 弁明の機会は必要だが、「集会において」とまでは条文に書かれていない。表現の曖昧さが問題に

【ねこおじさんのつまずきポイント解説】

問アについては前回記事で触れていますので省略します。
現在の区分所有法では、「3分の2以上の決議」は、主に「団地の一括建替え決議」における各棟の同意で使われています。
今回の区分所有建物の決議についてであれば、「団地じゃないから3分の2は間違いだね」と判断できるのです。・・・が

2026年4月1日から施行される改正区分所有法によって、単棟の一般的なマンションでも「3分の2以上の特別決議」が必要な場面が増える見込みです。

これは、老朽化やバリアフリー対応を進めやすくするためで、たとえば次のような共用部分の変更が対象となります:

他人の権利や利益を侵害するおそれがある共用部分の変更(例:容積率に影響する増築)

バリアフリー基準への適合を目的とする共用部分の改修

これまで「3分の2」といえば団地の専用ワードでしたが、**2026年からは単棟マンションでも登場してくる!**というのは要チェックです。

さらに困ったのが「問い4」。内容的には条文に近いんだけど、「集会において弁明の機会」と書かれているのがややオーバーな表現。

実際の条文では「弁明の機会を与えること」とだけあり、「集会の場で」とまでは言っていないんですね。

そのため、結果的にこの問題は「正解2つ」として処理されることになったようです。

【覚え方・考え方のまとめ】

停止請求:過半数決議 → 訴訟してもOK(任意)

使用禁止:4分の3決議 → 訴訟が必須

競売請求:4分の3決議 → 訴訟が必須

占有者に対する解除・引渡し請求:弁明の機会が必要(ただし集会とは限らない)

【🌀ひっかけ予想】

「3分の2で足りる?」→実際は4分の3必要なケースが多い!

「訴訟できる=しなければならない」ではない点に注意!

「弁明の機会=集会の場で」は条文にない表現

▶️ 義務違反停止請求は訴えてやる!?|No.42
紹介文:停止請求に訴訟が必要なのか?をテーマに、区分所有法57条の読み方を整理した記事です。
試験で混乱しやすい「できる」と「しなければならない」の違いを解説。

▶️ 占有者にも禁止できる?専有部分使用禁止の本当の対象とは|No.94
紹介文:占有者に対しても使用禁止を請求できるのか?を解説。
条文上の対象と実際の訴訟手続の違いを丁寧に説明した記事です。

特に特別決議が必要な場面では、4分の3という数字がキーポイントになるので、しっかり押さえておきましょう!

過去問の出題テーマを分類したナビ記事を作っています。
苦手分野を探したいときや、どんなテーマがあるのか確認したいときにぜひ。



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