行きたいところにいつでも行けること。
カレンダーを見たら、今週末は3連休だった。そのことに気がついたのは、3連休中に仕事の予定を入れた後だった。我ながら毎回、休みの取り方が下手くそだなと思う。
要領がいい人は、半年以上前から色々な計画を練っている。しかし、その半年後のことを決めてしまうことに僕は息苦しさを感じてしまうようだ。決められるのはせいぜい2カ月後くらいの予定まで。それ以降は気持ちの部分で不確定要素の方が大きく決められない。

もちろん仕事ではそういうわけにもいかないので、中長期の目線でしっかり考える。しかし、自分の日々の生活のことになるともっぱら自由を優先しがちだし、休みが思うように取れない。そういう人間なのだと最近では割り切っている。
この3連休にぜひとも行きたいところがある。しかし、実際に行くためには相当な困難を伴う。お金はなんとかなるとして、時間の融通がとても難しい状況だ。

ここまで時間に翻弄される人生を送ることになるとは思わなかった。
20代の頃は、40代になったらゆったりと落ち着いて仕事や生活をしているのかと思っていたが、今が一番忙しい。毎年その忙しさを更新している気がする。

行きたいところにいつでも行けるということは、経済的な自立だけでなく、時間的な自由を確保することで初めて実現する。しかし、その自由を手に入れることは、難しい。
少なくとも40代で行きたいところにいつでも行ける人は相当レアだろう。仕事によって時間が制約される上に、家族や子どもといったライフステージ的にも難しい状況であることが多いからだ。

もし仕事だけに時間が使える人生だったら、もし自分の大切な人のためだけに時間を使える人生だったらーー。ないものねだりで仕方のないことだが、考えてしまう時がある。
それでも制約という一種のスパイスがあるから、生きることは楽しいと思う時もある。移動についての悩みはもっぱらその“楽しい部類の制約条件”であることが多い。

そんなことを頭の中でとりとめもなく思いながら、ビックカメラのフィルムコーナーに足を運んだ。先日リサイクルショップのジャンクコーナーから見つけたPENTAX MV1にフィルムを入れるためだ。
店頭でもあらてめて価格に驚いた。当時の10倍くらいするフィルムも実際にある。その中から選んだのは、36枚撮りのKodak ColorPlus 200。コストと撮影枚数のバランスを考慮して、これがベストと判断した。

その結果がわかるのは、おそらく半年後だろう。
これから毎月、フィルムカメラを毎月6枚、6ヶ月で36枚撮影してみようと思う。撮影枚数を制限しているので、必然的にシャッターを切るチャンスも厳選することになる。

フィルムカメラで夢中に何百枚も撮っていた25年前の感覚とも、デジタルで数千枚撮っている今の感覚とも違う、2026年にフィルムカメラを使うという感覚がどんなものなのか、味わっていきたい。
カメラにフィルムを込めたら、やっぱり3連休は行きたいところに行きたくなってきた。春の足音も近づいている。楽しい制約をもう少し味わいながら、どうにかならないか考えてみよう。

筆者:KOZO
1981年生まれ、岩手県出身。インハウスエディター。広報・カメラマン・ギター・楽曲制作も。日々の出来事や感じたことを書きます。Amazonアソシエイトに参加しています。
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