漫画家アシスタント物語 第4章〈3〉 男30で大人になる?
初めての方は「 第1章」や「マガジン:第1+2章」(無料)がお薦めです!
《 写真上:2006年3月に秋山プロの仕事場で撮影した新宿の夜景です 》
< この4章〈3〉は、文庫本約16ページ分 >
その14
漫画家アシスタントが女にモテないという事は前回にも書きましたが、私もご多分にもれず振られてばかりいました。
なぜ振られるかは、その都度理由が違いますので、一言では書けません。
振られた時に彼女の口から出た最後の言葉のいくつかを紹介すれば、その理由の一端はご想像いただけるかもしれません‥‥。
T子( 25歳、私26歳 )、子供の頃からの知り合いで銀行員の彼女が、私の「 なぜ別れたいんだ? 」という質問に対して‥‥
『 やっぱぁ‥‥ ルックス悪いしぃ‥‥ 』
女子大生M子( 19歳、私27才 )には、振られてから10年間近く執着を捨てきれずにその喪失感に苦しんだ‥‥‥‥
『 小池さんにとって、私は重荷になるだけよ‥‥ 』
( 10年間、本当にそうなった! )
同じ漫画同人誌の会員だった美人元証券社員( 20歳、私20歳 )は‥‥
『 ゴメンナサイ、私好きな人がいるの、リードギタリストなの‥‥ 』
( この日から日本のロックが嫌いになった! )
偶然知り合った新宿の某病院のナース( 25歳、私28歳 )は‥‥
『 第一あんた、モノになるの? 』
振られた回数は数え切れませんが、振った回数も1,2回と、少な過ぎてやはり、数える事ができません。
ここで、私が23歳( 1978年昭和53年 )の時に知り合った女性( 当時は16歳の女子高生 )で、その後ずいぶん長く「 友人 」として付き合った陽ちゃん( 杉岡陽子、仮名。東京在住 )について、書いておこうと思います。
なぜかというと‥‥ 彼女はその後、秋山プロの先輩との三角関係(?)にもつれ込んで行く中心人物だからです‥‥。
はじめて知り合った頃の彼女は、まだ長い髪の高校生で漫画同人誌をやっていました。 私がその同人誌に参加した事で知り合いました。
彼女は漫画よりも詩やイラストの方が好きでした。技術的な事は「 言わぬが花 」‥‥ですが! 彼女が私にとって忘れられない存在になったのは、その特異な個性にありました‥‥。
陽ちゃんの無理やり明るく振舞う、どこか陰のある性質は、彼女の家庭環境に強い影響を受けていたと思います‥‥。
彼女の父親は国家公務員の高級官僚でした。 ほとんど家庭をかえりみる人ではなかったそうで、事実上の家庭内離婚の状態だったわけです。
ある時‥‥
厳格で国家公務員昇進勉強に熱心な父親に質問しました‥‥
「お父さんの一番大切な人って誰?」
父親は即答します。
「 天皇陛下だ 」
「 え~ッ!? じゃ‥‥‥‥二番目は? 」
「 皇后陛下だ 」
絶句した陽ちゃんは、しばらく考えて‥‥
「 三番目は? 」
「 母( 祖母 )だ 」
「 ‥‥‥‥‥‥‥‥ 」
彼女はその厳格な家庭に反発する様にドロップアウトします。

その15
漫画同人誌で知り合った陽ちゃん( 仮名:杉岡陽子、東京在住、17歳 )は1979年、高校2年生の時に退学しました。
どんな事がきっかけになったのか私には、詳しい事がわかりませんが、とにかく彼女は杉並区の実家を出て自立します‥‥。
初めてのアパートは調布市仙川( 偶然にも私が5年前に初めて下宿暮らしをした所の近く( ! )の小さな木造アパートでした。 仕事は近所にあるスナックでのアルバイト‥‥。
元女子高生とはいえお酒大好きの彼女の事ですから、ここでの仕事は性に合っていたようです‥‥。
同時に男のあつかいにもこの頃から巧みになっていきます‥‥。もちろん、私は何度も彼女( 当時20才前後の )を口説きましたが、いっこうに顧みられる事はありませんでした。
そして、いつも決まった様に言われるセリフは‥‥
「 小池さん( 私 )とは、長く付き合いたいから‥‥ ヤッちゃうと長続きしないんだよねぇ‥‥ 」
「 ‥‥はぁ?」
「 だからぁ‥‥ アタシはその相手と別れてもいいやって、思った時だけヤル事にしてるの 」
「 ‥‥‥‥ 」
当時の私には、この言葉は、『 ナメられている!完全にアホあつかいされている! 』と感じたものでした。 が‥‥ 10年後にこの言葉が本当だった事が分ります‥‥‥‥。
1982年( 私27才、陽ちゃん20才 )、すっかり大人になり、長い髪を切ってショートヘアになった彼女が、私が住む江古田の下宿へボーイフレンドと一緒に遊びに来ました。 ずいぶん仲が良さそうだな‥‥と、思ってたら、以外と早く別れてしまいまいした。
その理由( わけ )を彼女に聞いたときには‥‥ 『 この娘はやっかいな娘だなぁ‥‥ 』と思ったものです‥‥
「 アタシがコンドームを持ち歩いているのがバレてぇ‥‥彼、怒っ ちゃってさぁ‥‥ 」
「そりゃ、怒るでしょうよ‥‥!」
ちょうどその頃、彼女は友人の女性を連れて私の下宿へ遊びに来ます。 私は秋山プロのスタッフを呼んで、みんなでトランプなんぞをやって、一晩楽しんだのですが、この時に秋山プロのマツさん( 仮名:松村 祐樹、広島出身、28歳 )と陽ちゃんはお互いに一目惚れ(?)するわけです‥‥。
私はこの時、そんな事とは全然気付きませんでした‥‥。
彼女と知り合ってから4年間、メシをおごり、酒をおごって口説いている私には、ノラリクラリとかわし続ける彼女が、たった一度会ったマツさんと一週間後にはベタベタになっているのには、そ~と~頭に来ましたが‥‥
このラブラブ、ベタベタ、ヌレヌレの二人が3ヵ月後には‥‥ 別れてしまいます‥‥‥‥。
「その16」より‥‥
アシスタントの先輩たちが、30歳を前に冬眠から覚めた熊のように‥‥

ここから先は

漫画家アシスタント物語 第4章
ジョージ秋山に弟子入り9年目・・・・テイクオフの時だ! 連続投稿、メジャー誌制覇! 男の野望と欲望の結末は・・・・!?
年金生活者にとって、とても嬉しいご支援! 感謝申し上げます!
