【モームリ逮捕の裏側】「やっぱりな」という納得と、「これからどうする」という絶望。違法業者が消えても残る地獄
法律が逃げ場を潰した。
AIには扉を開き、若者には手錠をかける国の矛盾
よぉ、俺だ。
ついに来たな。退職代行サービス最大手「モームリ」の社長らが逮捕された。容疑は弁護士法違反。本来、弁護士しかできない法律事務の周旋(紹介)をやり、報酬を得ていた疑いだ。
以前の記事で、俺はこう警告したのを覚えているか?「あいつらは親切な顔をした『手配師』だ。裏で弁護士に客を売って儲けている」その予言は、最悪の形で的中した。法治国家である以上、ルールを破れば罰せられる。それは当たり前だ。違法業者が市場から退場するのは、筋としては正しい。
だが、俺はこのニュースを見て、手放しで「正義が勝った」と喜ぶ気にはなれない。むしろ、こう感じる。「悪党は消えた。だが、彼らにすがるしかなかった若者たちは、明日からどこへ逃げればいいんだ?」
今回は、この事件を単なる摘発劇で終わらせず、「AIには甘く、人間には厳しい」という日本の法の矛盾(ダブルスタンダード)について解剖する。

1. 【現実】なぜ若者は違法業者を選んだのか?
まず、現実を見よう。過去に俺が「あそこは危険だ、弁護士を使え」と言っても、多くの若者はモームリを選んだ。なぜか?答えはシンプルだ。「正規の弁護士へのアクセスが悪すぎる」からだ。
高い:着手金だけで数万円〜十数万円。
遅い:予約して、事務所に行って、堅苦しい面談をして…。
重い:「先生」にお願いするという心理的ハードル。
今すぐ会社を辞めたい、死にたいと思っている人間にとって、弁護士の敷居はエベレストより高い。そこに現れたのが、「LINE一通、2万円で即解決」の退職代行だ。彼らのやっていたことは違法だ。だが、法曹界が放置してきた「隙間(ニッチ)」を埋めた救世主だった側面も、悲しいかな否定できないだろう。
2. 【岩盤】弁護士法72条という聖域
今回、問題になった「弁護士法72条」。本来は、事件屋と呼ばれるヤクザまがいの仲介屋から市民を守るために作られた法律だ。だが、現代において、この法律は「市民を守る盾」であると同時に、「既得権益を守る壁」になっていないか?
弁護士会は「非弁活動は危険だ」と叫んで彼らを潰した。それは法律的には正しい。だが、「じゃあ、お金のない若者がスマホ一つで即日相談できる安全な仕組みを作ったのか?」と問われれば、答えはNOだ。「代わりのパンを用意せずに、腐ったパンを取り上げた」。それが今回の逮捕劇の本質だ。
3. 【矛盾】AIはOKで、人間はNGなのか?
ここで、以前の記事『聖域崩壊。AIは「弁護士」の仕事を奪うのか?』を思い出してほしい。
あの記事で触れた通り、国はすでに3年前(2023年)の時点でガイドラインを出し、「AIによる契約書審査サービス」については、一定の条件下で「適法(非弁行為ではない)」と認める方向に舵を切っていたんだ。「テクノロジーの発展を阻害しないため」という名目で、AIには特例的に聖域への立ち入りを許している。
ここにおかしな矛盾がないか?
「AIが契約書のミスを指摘するのは『支援』だからセーフ」
「人間が若者を救おうと、弁護士につなぐ(紹介する)のは『周旋(しゅうせん)』だからアウト」
国は、ビジネス効率化のための「AI」には寛容だが、弱者が生き延びるための「退職代行」という現場の工夫には、昭和の法律を振りかざして手錠をかける。この「上級国民向けのテックには甘く、弱者の悲鳴には厳しい」という姿勢が、今回の事件で浮き彫りになった気がしてならない。
4. 【皮肉】放置されるブラック企業という巨悪
そして、最大の皮肉は、ここまで若者を追い詰めたブラック企業の経営者は、今ものうのうとしていることだ。
パワハラ、サビ残、退職妨害。これらを繰り返す企業への罰則は、驚くほど軽い。「辞めさせてくれない会社」こそが諸悪の根源なのに、そこを取り締まる法整備はザルで、逃がし屋だけが厳格に裁かれる。これじゃあ、監獄の環境を改善せずに、脱獄を手引きした人間だけを処刑するようなもんだ。順序が逆だろ?
【今日の教訓】ルールは正義とは限らない
いいか、覚えとけ。違法業者が消えた今、お前さんは丸腰だ。
① 「違法=悪」だが、それだけじゃない。
モームリは法を犯したが、市場(ユーザー)の心は掴んでいた。彼らが消えた後の「空白」を埋めるのは、次はAIかもしれないし、お前さん自身の知識かもしれない。
② 自分の身は自分で守る準備を。
安くて手軽な「逃げ道」は塞がれた。これからは、自分で法テラスに電話するか、ブラック企業に入らないための眼力を養うしかない。
③ 「法の不備」を嘆くな、利用しろ。
法律は弱者の味方をしてくれるとは限らない。AIの記事でも言ったが、時代は過渡期だ。「何が合法で、何が違法か」の境界線が揺れ動く今こそ、思考停止せず、情報をアップデートし続ける奴だけが生き残る。
この記事は、お前さんが思考停止から抜け出すためのキッカケだ。最終的にどう行動するかは自分自身で決めろ。過去ってのは消せねえ。だが、明日をどう生きるかはてめえで決められる。じゃあな!
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