【VOL.80】購入後90日が分かれ道──中古住宅を買ったら「キッチンより先」にやるべき3つのこと
こんにちは、W&B companyです。
中古住宅を購入して、いよいよリフォーム計画。
「まずはキッチンを新しくしたい」
「お風呂をグレードアップしたい」
「リビングの壁紙を変えたい」
そんなワクワクする気持ち、よく分かります。



しかし、ここで一つ、立ち止まって考えてほしいことがあります。
その「キッチン優先」が、予算オーバーの原因になるかもしれません。
今回は、中古住宅を購入した方に向けて、後悔しないリフォームの優先順位をお伝えします。
ポイントは、購入後90日という時間軸です。
少し長くなりますが、保存版として、ぜひ最後までお読みください。
■ なぜ「購入後90日」なのか
中古住宅取得とリフォームはセット
まず、データを確認しておきましょう。
国土交通省の「住宅市場動向調査」によると、築11年以上の中古戸建では、リフォームをしないケースは約2割まで低下します。
(国土交通省「住宅市場動向調査」令和2年度)
つまり、築年数が増えるほど、ほとんどの人がリフォームをセットで行っているということです。
また、住宅リフォーム・紛争処理支援センターの調査では、初めてのリフォームを「物件取得のタイミング」で行う人が6割強とされています。
(住宅リフォーム・紛争処理支援センター「2020年度 住宅リフォームに関する消費者実態調査」)
住宅購入直後は、リフォーム戦略を決める最大のタイミングなのです。
「90日」という区切りの意味
では、なぜ「90日」なのか。
住宅ローン減税(既存住宅)や【フラット35】リノベには、築年数や性能基準の要件があります。
(国土交通省「住宅ローン減税 Q&A」2025年4月更新)
これらの制度を活用するためには、購入後の早い段階で建物の性能評価を行い、どのようなリフォームが必要かを把握しておく必要があります。
購入後90日(約3か月)以内に「建物の健康診断」を行い、優先順位を整理すること。
これが、制度活用・資金計画の両面で合理的な進め方です。


■ 予算オーバーの最大の原因は「箇所の増加」
「後から追加」が一番高くつく
リフォームで予算オーバーになる最大の理由は何でしょうか。
住宅リフォーム・紛争処理支援センターの調査によると、予算を上回った理由として最も多いのは「予定よりリフォーム箇所が増えた」(42.2%)です。
(住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住宅リフォームに関する消費者・事業者に関する実態調査」2025年頃)
次いで「設備を当初よりグレードアップした」(39.6%)が続きます。
つまり、「後から追加」と「グレードアップ」が、予算超過の典型パターンということです。
「キッチン優先」が招くリスク
ここで考えてみてください。
もし、最初にキッチンを新しくして、その後で
「実は床下に湿気があった」

「配管が老朽化していた」

「断熱性能が低くて冬寒い」

といった問題が発覚したらどうなるでしょうか。
せっかくの新しいキッチンの周囲を、また工事することになる
内装を剥がして、やり直しが必要になる
工事が二重になり、コストが膨らむ
目に見える設備(キッチン等)から着手し、後から構造的な不備が見つかる
と、二重工事になりコストが膨らむ傾向があります。
これが、「キッチンより先にやるべきことがある」という理由です。
■ よくある誤解に答える
誤解①:「壊れてから直せばいい」
「今は問題なく使えているから、壊れてから直せばいい」
そう考える方もいるかもしれません。
しかし、住宅の構造やインフラに関わる部分は、「壊れてから」では遅いことがあります。
たとえば、雨漏りは表面に出てきた時点で、すでに構造材が傷んでいる可能性があります。
シロアリ被害も同様です。目に見えた時には、かなり広範囲に及んでいることが少なくありません。
「壊れてから直す」のではなく、「壊れる前に状態を把握しておく」ことが、結果的に修繕費を抑えることにつながります。
誤解②:「性能向上リフォームは後からでもできる」
「断熱や耐震は、後からでも簡単にできるんじゃないの?」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、性能向上リフォーム(断熱・耐震など)は、壁や床を開ける工事が必要になることが多いです。
もし先に内装や設備を新しくしていたら、それを剥がしてやり直すことになります。
内装を剥がす=二重工事=コスト増
この構造を理解しておくと、優先順位の考え方が変わります。
誤解③:「キッチンなど水回りを新しくすれば、建物の価値は維持できる」
キッチンやお風呂を新しくすることは、暮らしの満足度を高めます。
しかし、設備は「消耗品」です。
10年、15年で交換時期が来ます。
一方、構造や断熱性能は「建物の骨格」です。
ここがしっかりしていれば、設備は後からいくらでも入れ替えられます。
「器」を先に整え、「中身」は後から──この順番が、長く住める家づくりの基本です。
■ 「キッチンより先」にやるべき3つのこと
ここからは、中古住宅購入後に優先すべき3つの軸を整理します。
【優先1】構造・雨漏り(安全性)
最も優先すべきは、安全性に関わる部分です。
基礎のひび割れ、傾き
雨漏りの痕跡、屋根・外壁の劣化
シロアリ被害、構造材の腐朽
これらは、放置すると建物の寿命を大きく縮めます。
購入後90日以内に、インスペクション(建物状況調査)で状態を把握しておくことをおすすめします。
【優先2】断熱・窓(快適性・省エネ)
次に優先すべきは、断熱性能です。
窓(単板ガラス→ペアガラス、内窓設置)
壁・床・天井の断熱材
気密性の確保
断熱性能は、毎日の快適性と光熱費に直結します。


また、省エネリフォームは補助金や税制優遇の対象になることが多く、購入後早期に計画することで、制度を活用しやすくなります。
【優先3】給排水・電気(インフラ)
最後に、インフラ系の確認です。
給排水管の状態(漏水リスク、老朽化)
電気容量・配線の状態
ガス管の状態
築年数が古い物件では、配管や電気配線の寿命が近づいています。



キッチンやお風呂を新しくする際に、配管も一緒に更新するのか、しないのか。
この判断を後回しにすると、「キッチンを入れ替えた後で、配管から漏水」という最悪のパターンになりかねません。
■ 都市部で注意したいポイント
都市部の住宅密集地では、以下の点に注意が必要です。
築年数が古い物件が多い: 旧耐震基準(1981年以前)の物件も珍しくない
狭小地・連棟物件: リフォーム工事の搬入・施工に制約がある
住宅ローン減税の要件確認: 既存住宅の場合、耐震基準適合証明など一定の要件がある
これらを踏まえて、購入後早期に「制度が使えるかどうか」を確認しておくことが大切です。
■ 見積書の「一式」に隠れた落とし穴
このケースは見積の"一式"に隠れがちな部分です。
不安な場合はセカンドオピニオンで内訳を確認できます。→ [相談メニューを見る]
■ チェックリスト:購入後90日で確認すべき7項目
ここまでの内容を踏まえて、購入後90日以内に確認しておきたい項目を整理します。
□ インスペクション(建物状況調査)を実施したか → 床下・小屋裏・外壁の状態を専門家がチェック。
□ 雨漏り・シロアリの痕跡を確認したか → 雨染み、木部の腐朽、蟻道の有無。
□ 断熱性能を把握しているか → 窓の仕様(単板・ペア・トリプル)、断熱材の有無。
□ 給排水管・電気配線の状態を確認したか → 築年数に応じた更新の必要性。
□ 住宅ローン減税・補助金の対象要件を確認したか → 耐震基準適合、省エネ基準適合など。
□ 「今すぐやるべき工事」と「後でもいい工事」を整理したか → 安全・インフラ系は先に、設備・内装系は後に。
□ リフォーム予算に「予備費」を確保しているか → 追加工事の可能性を見込んで10〜20%程度。
3つ以上チェックが入らない場合は、優先順位を整理しておくことをおすすめします。
■ すぐできる対策──今日やる3つ
最後に、今日からできることを3つ整理します。
① ハザードマップと現況を照合する(10分) → 浸水リスク、土砂災害リスクを確認し、必要な対策を把握。
② 築年数に応じた優遇制度を確認する(15分) → 住宅ローン減税、省エネリフォーム補助金、長期優良住宅化リフォームなど。
③ インスペクション(建物状況調査)を検討する(10分) → 購入後でも実施可能。
建物の状態を把握し、優先順位を整理。



■ まとめ──「器」を先に整える
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
最後に、一番大切なことをお伝えします。
見た目の美しさより、長く安心して住める「器」を整えること。
これが、結果的に家計を守り、10年後の満足度を高めます。
本記事でお伝えした3つの優先軸を、もう一度整理します。
① 構造・雨漏り(安全性)──まず、建物の健康状態を把握する
② 断熱・窓(快適性・省エネ)──毎日の暮らしと光熱費に直結
③ 給排水・電気(インフラ)──見えない部分こそ先に確認
キッチンやお風呂は、その後でも遅くありません。
購入後90日が、その後の10年を決める分かれ道です。
皆さんは、リフォームで何を優先したいですか?
① 機能・性能(断熱・耐震・配管など)
② デザイン・設備(キッチン・お風呂など)
コメントで教えてください。
最後までお読みくださいましてありがとうございました。
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📚最後に、中古住宅を検討中の方へ。
中古購入で一番の失敗は、「契約後に見えないリスクが見つかる」ことです。
内覧で分かることには限界があるので、契約前に状態を整理しておくと判断がラクになります。
☑ 買う/やめるを冷静に決めたい
☑ 値交渉の材料(修繕ポイントと概算)を持ちたい
☑ 住み始めてからの"想定外"を減らしたい
購入前診断で、建物の状態とリスクを可視化し、判断の軸を作れます。
気になる物件がある方は、契約前に一度ご相談ください。
→【中古物件購入前診断】相談する:👇
【https://wandb-company.jimdosite.com/】
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