SICK HACKの元ネタ…八十八ヶ所巡礼
八十八ヶ所巡礼(通称:八八)は、唯一無二の個性を持つバンドであり、最近では人気アニメ『ぼっち・ざ・ろっく!』に登場するSICK HACKの元ネタとしても知られるようになった。そのメンバーでギタリストであるKatzuya Shimizuは、僕のギターの先生でもあり、数十年ぶりにギターに復帰するきっかけをくれた存在だ。
八八の音楽は一言で形容しがたい。強烈なリズム隊、独特のフレーズ、宗教的な世界観を持った歌詞が絡み合い、ライブでは圧倒的なエネルギーを放つ。その音楽性はネットの記事でも語られているが、より深く見ていくと、彼らの音楽のルーツが実に多様であることがわかる。
僕の高校の先輩に当たる人間椅子とは関係が深く、過去に彼らのカバーを演奏しているのを観たことがある。人間椅子といえば、和嶋慎治さんのテクニカルなギタープレイや、日本文学と結びついた独自の世界観が魅力のバンドであり、八八と通じる部分も多い。実際、八八がライブで見せる変則的なリフやダイナミックな展開には、そうした影響が垣間見える。
また、八八はナンバーガールやゆらゆら帝国のカバーも披露していたことがあり、彼らが持つオルタナティブロック的な側面も感じられる。マーガレット廣井(マガレさん)は、そうしたロックの枠にとらわれず、実はかなり雑食な音楽嗜好を持っているらしく、小沢健二の曲を弾き語りで披露したこともあった。意外な選曲にも思えるが、八八の楽曲には、彼の広い音楽的視野が活かされているのかもしれない。
そして、八八にとって大きな出来事の一つが、次号の『ミュージック・マガジン』への掲載だ。音楽誌で八八のインタビューが載るのは初めてであり、ついにメディアでも彼らの音楽が大きく取り上げられることになる。ここからさらに知名度が上がることは間違いないが、これまでのように気まぐれにカバーを披露する機会は減るかもしれない。
僕自身、Katzuya Shimizu先生に習いながら、八八の音楽をより深く理解しようとしている最中だ。彼らの演奏には、単なる技巧だけではなく、独特のグルーヴや感性が宿っている。それを感じ取ることができれば、ギターの弾き方も変わるのではないかと期待している。
