【#創作大賞2026】#15 更年期ファンタジー 聖ホルモーニア・クエスト ~お母さん、今日も転生したの?~
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こんにちは😀
異世界転生中のアザミです。
★前回までのおさらい★
聖なるランチ(という名の日替わり定食)完食!
カサカサで粉が吹いていたお肌がモチモチしっとり、体中の細胞が若返ったような『潤い』を感じながら、
ヒエ子とホテリの3人で、食後のコーヒー☕を楽しんでいたところへ、
バリバリバキバキッ!!!
突然の破壊音と共に現れたのは──
第5話の①:アザミ、更年期女子が世界を救うことを知る
「おみゃーさんたち、ええ顔しとるがね!
潤っとる、潤っとる!!」
バキバキとテラスのラティスをなぎ倒しながら現れたのは、銀色(!)の乳母車にしがみついた、賢者ヨシエだった。
「……ヨシエっち、ナイスタイミング。……お会計、頼む」
ヒエ子がボソッと言う。
(ナイスよ!ヒエ子👌)
「何言っとりゃあす、ワシは一文無しだがや!」
ガハガハと笑いながら、ヨシエがテーブルのコーヒーシュガー(塊のおしゃれなヤツね)を口に放り込む。
「宇宙の支払いは、魂の輝きで済ませるものよ……。ほら、あそこの骸骨店員さんも、ワタクシの第3チャクラの輝きに見惚れているわ」
ホテリが遠くを見ながら派手な扇子を仰ぎ、さらに場を混乱させる。
私はため息をつきながら、ちょっとだけ他人のふりをした。
支離滅裂なこのメンバー。
普段は娘のようなヤングな大学生や、若いママさん連中が集まるようなカフェに、
乳母車のばあさん
冷え性の鎧を来た熟女
ホットフラッシュでのぼせ顔の熟女(しかも不思議ちゃん)
ピンクのパジャマにおたまを持った、私。
現実世界だったら、場にそぐわなすぎて、通報されるレベルの面子ではないだろうか。
「……ねえ、ヨシエさん。一つ、はっきりさせておきたいんだけど」
私は、カップを持つ自分の指先を見つめながら、切り出した。
「なんで、私なの? 世界を救う勇者なら、もっと若くて体力のある子を呼べばよかったじゃない」
ヒエ子とホテリが、私を見る。
「50歳のおばちゃん3人を集めて、おたまと物干し竿と扇子で、魔王と戦わせるなんて、どう考えても人選ミスじゃない?」
異世界に呼び出されるようになってから、ずっと思っていた疑問だ。
私は、ヨシエに呼ばれてこの世界に来たのだと教えられた。
異世界を救う勇者である、と。
「おみゃーさん、何言っとりゃあす」
ヨシエが、見たことのない真顔で私を見据えた。
「この魔王エストロゲン・ロスに太刀打ちできるのはな……おみゃーさんたち『おばちゃん』だけなんだて!」
「……はあ? おばちゃん?」
自分がおばちゃんとわかっているが、ナゼだろう。改めて言われると、ちょっとムッと来る。
「……アザっち、それ本当。……
『設定資料』
によれば、この世界のモンスターは、私たちの不調そのもの」
ヒエ子が、コーヒーカップを置きながら、静かに口を開いた。
「ちょっと待って、ヒエ子。
『設定資料』
ってなによ、それ?」
耳慣れない言葉に突っ込むと、ヒエ子は鎧の懐から、ガサゴソとA4サイズの冊子を取り出した。
表紙には、
『聖ホルモーニア王国・行政運営基盤に関する世界設定資料(健康福祉課公認)』
と、お堅い文字で書かれている。

「……ニッシー・シ役所の、健康福祉課の窓口に置いてあったのを持ってきた。
……私が現実世界の精肉コーナーから召喚されたとき、窓口で『ご自由にお持ちください』って書いてあったから。
……元銀行員として、こういう公的な資料は隅々まで読み込むタイプ」
「えっ!! 市役所にそんなの置いてあるの!?」
驚く私を尻目に、ヨシエがふがふがと鼻息荒く頷いた。
「ほうだわ! ちゃんとあいつら(役所)も裏で仕事しとるだわな。誰も読まんで埃かぶっとったもんで、ワシが窓口の特設棚に突っ込んどいたんだて!」
「それは役所の形をした、高次元の予言書ね。宇宙のガイドブックだわ。ワタクシの生年月日から見ても、今はその資料を読むべき『羊』の運気だわ!」
ホテリが、紫ドレスの裾を揺らしながら、勝手な解釈を述べる。
私は無視して資料を覗き込んだ。
ヒエ子が資料のページをめくり、ボソボソとした声で、何も知らない私のために資料の解説を始める。
私は、ボールペンのインクを確かめ、完全メモ体勢に入った。
(さあ、かかってらっしゃい!✏️)
「……資料によると、私たちに起きている
更年期症状が、この世界では魔物として実体化する
サイクルになっている」
(更年期症状がモンスター……✏️)
「……このモンスターは、同じ苦しみを今まさに味わっている
『45歳〜55歳前後の女性』にしか姿が見えない
し、物理的に触ることもできない仕様」
(更年期女子にしか、姿が見えない……✏️)
「そうだわ! 若い子にゃあ、この戦いは無理なんだて。奴らの姿すら拝めんのだわ!」
ヨシエが身を乗り出して、私のメモ帳に激しい飛沫を飛ばす。
「魔王エストロゲン・ロスが一番恐れとるのは、
体中バキバキになりながらもおたまを振り回し、家族のために夕飯を作り続ける、
おみゃーさんたちのその『しぶとさ』なんだてっ!」
「てっ」と共に、テーブルに唾液が飛び散る。
「……つまり、アザっち。……私たちは、不調を抱えているから弱いんじゃない。
理不尽なこの世界で戦える、唯一無二の『最強の存在』として選ばれた
ということなんだ……」
(更年期女子、最強……✏️)
ヒエ子の言葉をメモしながら、私はハッとした。
「じゃあなに? 私の、この「重い肩」や「冷える足元」や「イライラ」が、この世界では『戦士の資格』だって言うの?」
ヒエ子とヨシエ、そしてよくわかっていなそうなホテリが、大きく頷く。
ほとほと困り果てていた更年期状態を、これほど『最強』だと肯定されたのは、初めてだった。
「……ふん、だったら。もう少し大事に扱いなさいよ、この最強の勇者を」
私は照れ隠しにコーヒーを飲み干した。
若さだけが武器じゃないなんて。
異世界も、なかなか粋なことを言ってくれるじゃない。
というわけで、
とんでもない『勇者の条件』を聞かされてしまいました 😀
更年期女子にしか見えない敵。
そして、おばちゃんにしか倒せない敵。
更年期って、実は選ばれし者しか通れない「戦士の訓練期間」だったのかもしれません(今わたし、いいこと言った!)。
ヒエ子さんが市役所で入手した資料のおかげで、この世界の理不尽な仕組みが少しだけ分かった気がしました。
(ちなみに資料は、現実世界には持って帰れないんですって😭)
でも、そうは言っても体は正直です。
最強の存在(自称)として、意気揚々とお茶会を終えて立ち上がろうとした瞬間、異世界特有の「あの感覚」がやってきました。
いくら最強と言われても、50歳は50歳だったんです……😭
今日も疲れ果てて(パートでね)しまったので、noteはここまでにします。
(いつもより、ちょっぴり長くなっちゃってゴメンナサイね🙏)
あーあ。
疲労回復に効く、いいサプリメントないかしら~😀 ミ☆
アザミ@異世界転生中
50歳パート主婦。ただいま異世界転生中😀
赤いきつね:30分前
アザミさん、こんにちは。
50歳が勇者。
50歳がヒーロー。
素晴らしいです!
その運命を受け入れて戦う覚悟を決めたアザミさんが、
何より素晴らしいと思いました。
アザミ@異世界転生中:28分前
赤いきつねさん、こんばんは😀
今日も、うれしいコメントをありがとうございます😭
赤いきつねさんも異世界では、勇者なんですか?
赤いきつね:24分前
私もアザミさんのように
ヒーローでありたいと思っていますが、
まだ自分が何者なのか、はっきりしていません。
アザミさんに導いてもらいたいものです。
アザミっ娘@大学生:3分前
お母さーん、ごはんまだ?
#更年期 #異世界転生 #おばちゃん勇者 #戦士の資格 #魔王エストロゲン・ロス

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