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天声トラ語|幸福とは

幸福とは何か。そう問われ答えられる人は、多くはないかもしれない。それでも幸福は、既に私たちのすぐそばにあったりする。

例えば、朝。まだ薄暗い部屋で目を覚ましたときに、隣で寝息をたてている子どもの顔を見て、「今日も無事に朝が来た」と小さく安堵する、あの瞬間。例えば、仕事でくたくたに疲れ果てた夜、コンビニでふと手に取ったプリンの甘さに「うまぁ……」って呟いた、あの瞬間。

派手な出来事じゃない。ドラマにも映画にもならないような、そんな小さな時間たち。誰に気づかれなくても、何かがそっと満たされる。それが幸福なのではないか、と最近思うようになった。

それでも、誰かと比べてしまう。SNSで笑っている誰かの投稿を見て、自分には足りないものばかりが目につく。もっと才能があれば、もっとお金があれば、もっと自由な時間があれば、もっと愛されていれば。そんな「もっと」に支配されて、今ある幸せを見失ってしまう。

だから、思う。幸福とは「状態」ではなく「感覚」なのではないだろうか、と。愛されていても、気づけなければ幸福ではないし、何もなくても心が満たされていれば、それはもう充分に幸福だ。

だから、幸福とは「気づくこと」であると思う。歩き慣れた道に咲く小さな花に気づくこと。誰かがくれた優しさに気づくこと。そして、ありがとうと答えること。それは、とてもささやかで、でも確かな、人生の魔法だ。あなたにとっての幸福とは何であろうか?

(602文字)

某新聞社の天声◯語をお借りして、603文字以内、6段という独特の語りをしています。

小さな幸せ。それに気づいて感謝できれば人生は素晴らしいものとなるのだろうなぁ。

#天声トラ語


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