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勝手に白果賞 短歌10首

白熊杯、たくさんの作品が集まりましたね。運営の皆様、ありがとうございます。

私は、みんなの俳句大会に前回の十六夜杯で初参加。
勝手に賞の記事を書くのは、今回が初めてになります。

たくさんの素敵な短歌に、一覧を見ているだけでも楽しくなりました。

特に好きだと思った短歌10首に、勝手に白果賞を贈らせていただきます。

順位はありません。
投稿された順に発表します。


雪はない見えるぐらいの寒さだと通学途中考えている
(片倉夜明け!!さん)

見えるぐらいの寒さ、ということばがいいなと思いました。雪もないし、ざっと見たところでは寒さを示す景色はない。でも、寒いのが見える。
それは、冬の空気そのものを感じ取ってるのかなと。
通学途中に冬を受け止めている、瑞々しい感覚が素敵です。


「て!」と出す君の右手は冷たくて僕の手で少し温めてからゆけ
(じょーじさん)

余計なもののない、一見ぶっきらぼうな歌いぶりに、深い愛情が感じられて好きです。
大切な相手の手が冷たかったら、自分の手で温めたくなりますね。優しい。


雪降って喜べた日に戻ろうと白銀の朝外す手袋
(すちゃさん )

大人になると、雪が降ってもあまり喜べなくなります。
でも、ときには子供の時みたいに喜びたい。手袋を外して、素手で冷たい真っ白な雪に触れる、まっさらな朝を思いました。
雪に触れたあとは、きっと景色が違って見えるかな。


落ちてきた凍星くわえ犬たちの弾んだ息で夜は真っ白
(汐田大輝さん)

凍星を犬がくわえる、という幻想的な表現が素敵です。冬の夜空のなか白い息を吐きながら走り回る犬の姿が浮かびました。
物語のワンシーンのようで、想像力が膨らみます。


鈍重なミシンの音が年を継ぐまっさらな生地が欲しい除夜だ
(沼田ヤギヌさん)

除夜に響くミシンの音。まっさらな生地、ほしくなりそうです。そうしてその生地で、何かを縫っているうちに、いつの間にか新年を迎えている。
静かで清々しい空気を感じました。


目を閉じてまぶたを意識して見れば蛍光灯も虹の景色か
(しんきろうさん)

目を閉じて明るい方、暗い方と見る方向を変えると、色が違って見えます。子供の頃、よく遊びました。
何もなくても、ひとりでいるときでも、自分のうちに美しい虹を見ることはできる。
それを思い出させてくれる素敵な歌です。


無差別に愛を求めることやめて着膨れるまま閉じるファスナー
(はねの あきさん)

愛してほしい、をやめて、心の寒さに着膨れている。でも、閉じたファスナーの内側では、ひとつずつでも、愛そうという思いが生まれてくるのかなと想像しました。
いつか、着込んで抑えた寂しさが、脱げる日が来るといいなと思いました。


湯たんぽのぼんやりとした温もりが猫の面影と重なりし夜(mgmgさん)

湯たんぽを胸に抱いてみると、かつていた猫の面影と重なる。あるいは、足先にふと触れる温もりに、猫を思い出す。ああ、あるなあと。
私の場合は犬ですが、ふとした時に面影を感じることってありますね。いつまで経っても愛おしいですね。


どれほどの雪の欠片を集めても空へ還せないことを知った
(直輝さん)

両手いっぱいに雪をかき集めても、降った雪は空に返せない。比喩的ですが、物事の成り行き、行程はかなりの場合、時間軸を巻きもどすことは難しい。
かなしいけれど、理の受容を歌った美しい歌だなと思いました。


電気毛布は暖かい僕たちが道を違えて進むとしても
(四四田鹿辰さん)

電気毛布は、通電しているだけで即物的にあたたかい。とにかくあたたかい。そこは間違いなくて、その間違いのないあたたかさに、この先分かれ分かれに道を進んでいくであろう僕たちがくるまれている。それが今。
どうしようもない寂しさと、それに相反して間違いない温もりとが併存している場面に、いいなあと感じました。

電気毛布は信頼の象徴のように思えました。


以上、10首です(。˃ ᵕ ˂。)
どの短歌も素敵です。
ここにはない短歌も素敵なのがたくさんあったのですが、書ききれないので、10首としました。

俳句も、できたら勝手に賞を出したいと思っています。まったくの初心者ですが(*ノ>ᴗ<)テヘッ✧



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