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3月に近代美術の重要文化財が、東京国立近代美術館に大集結! 美術初心者にピッタリな展覧会……のはず

東京国立博物館トーハク国立科学博物館科博以外の博物館・美術館には、あまり行かないのですが……年末から『2023年に見ておきたい、オススメ展覧会』みたいな企画が、各美術系雑誌やnoteでも散見されていました。

そうしたものを見ていて、今年行きたいなぁと感じたのは、いずれも3月から始まる、科博の『恐竜展』と東京国立近代美術館MoMAT/モマットの『問題作が傑作になるまで』です。


■美術に無関心でも楽しめる展覧会

なぜ『問題作が傑作になるまで』を観たいかと言えば、ズバリ! 美術に疎いくせに、ちょっとだけ興味があるからです。なにせ今回の展覧会では、近代美術の中でも重要文化財に指定されている作品が大集結します。

例えば黒田清輝せいきさんの《湖畔こはん》という作品が展示されます。でも黒田清輝せいきさんを知っている人……その《湖畔こはん》っていう作品を日本人でも知っている人って、それほど多くないですよね。

でも……作品を見たら「あぁ、知ってる! 見たことある!」っていう人は、大勢いるはずです。

黒田清輝せいき湖畔こはん》出典:ColBase(https://colbase.nich.go.jp/)

見たことありますよね? 今は知りませんが、わたしが中学だか高校のときの歴史だか美術の教科書には載っていました。つまりは、そうした教科書や資料集に載っているような「あぁ、見たことある!」っていう作品が、たっくさん出展される展覧会なわけです。

美術に詳しくないくせに美術館へ行くと……「なんか見たことあるなぁ」という作品の前に立つと……ホッとして少しうれしくなります。そして、数秒のちに「で、なんでこれが重要文化財なわけ?」って疑問に感じる作品も少なくなさそうです。この《湖畔こはん》だって、今見たら、「普通じゃね? そんなにいいか?」って感じる人も多そうです。

今回の展覧会のタイトルは『問題作が傑作になる』です。今見たら「普通じゃね?」っていう作品も、当時は問題作として扱われて、物議を醸したものが多いのです。そして展覧会のもう一つのタイトルが『重要文化財の秘密』です。「なぜこれが重要文化財に指定されたのか? なぜ傑作と言われることになるのか?」を解き明かしてくれる……そういう展覧会……になっているといいなと思います。

■展覧会を10倍楽しめるかもしれない方法

『問題作が傑作になる』展は、しつこいようですが、記憶の片隅にでも残っている作品が多く出展されるはずです。つまりは、美術に疎いわたしでも、親近感を感じられる、「おぉ、これが本物なのかぁ」って思える作品が少なくないはずなのですが、そんな展覧会をもっと楽しむためには、さらに作品への親近感を増しておくことのような気がします。

どうして作者は、この絵を描いたのか? どんな時代背景の中で、この作品が生まれたのか? 作者はどんな人生を歩んでいたのか? などなど、作品が生まれた背景を知っておくと、その作品への親近感が増します。展覧会に行く前に、そういう知識を得ておくと、作品を実物を目の前にした時に、楽しめるんじゃないかなと。

※もちろん作品を見ていて「この作品はいいね!」とかがピン! とくるような、美術的な感性を普段から磨いている人には、必要ない知識かもしれませんけどね。

■山田五郎チャンネルの日本の近代美術の回

知識って手軽に得られる割に、けっこう重要です。別に頭が良いわけでもないのに、知識が豊富だと「頭良さそう」って思うものです。美術鑑賞の場合は、別に美術の才能がなくても、審美眼がなくても、美術の知識があれば美術鑑賞が楽しめます。

そうした美術の知識を気軽に得る方法としておすすめしたいのが、山田五郎のYouTubeチャンネル『オトナの教養講座』です。山田五郎さんが、西洋美術に詳しい人なので、紹介する画家や作品も西洋が中心です。ただし、いくつかだけ、日本人の画家も紹介している回があるんです。それらを見ておくと、作品に親近感がわいて、展覧会へ行った時に、より楽しめると思います。

【高橋由一】なんで本気(ガチ)で鮭を描いた?実は超合理的な理由があった!!【明治の日本人画家シリーズ】

【黒田清輝】日本洋画界に明治維新を起こした男【湖畔】【舞妓】【智・感・情】

【原田直次郎】油絵でなぜ観音様を描いた?【明治の洋画家シリーズ第2弾】原田直次郎(洋画旧派)『騎龍観音』、狩野芳崖(日本画新派)『悲母観音』、河鍋暁斎(日本画旧派)『龍頭観音』の比較。

【早逝の天才】青木繁の逃避と破滅 原因は○○!?【画家として駆け抜けた生涯】

青木繁【ヤバすぎる奇行の謎】重要文化財「海の幸」の秘話

総集編・制作雑感付き】明治西洋画の黎明期が丸わかり!高橋由一・原田直次郎・黒田清輝

■個人的な大注目の作品〜横山大観《生々流転》

1967年に、近代絵画として初めて重要文化財に指定されたのが、横山大観たいかんの《生々流転せいせいるてん》です。40メートル弱という長い長い絵巻です。

なぜこの絵が見たいかと言えば、近所にある不忍池のほとりの自宅兼アトリエで描かれた作品だと知り、親近感が一気に湧いたんです。そう……ただそれだけで、見たくなるものなんですよね。

ところで、同名の曲を歌う氷川きよしさんのWebサイトには、生々流転とは「いろいろと姿形が変わったり、時代や時の流れとともにいろいろなことが変わりますが、根本となる心の部分は変わらない」という意味だとしています。これはあくまでも氷川きよしさんの曲の話ですが……はたして横山大観たいかんさんは、どんな思いで《生々流転せいせいるてん》を描き、どんな思いでタイトルをつけたんでしょうかね。

もちろん重要文化財に指定されていなくたって、“自分にとって素晴らしい作品”なんていうものは、世の中にはいっくらでもあります。でも、重要文化財に指定されたということは、“多くの人が認めた作品”と言ってよいでしょう。つまりは、「近代美術のコレを押さえておけばいいよ」という作品が並んでいるということ。近代日本の美術史を総覧できる展覧会とも言えそうです。

というミーハー気分……いっぱしの知識人ぶりたいな……そんな思惑もあり、行ってみようかなと思っています。

■ところで東京国立近代美術館って、どこにあるの?

美術館巡りが趣味でもなければ、東京国立近代美術館がどこにあるかなんて、知りませんよね……わたしだけ?

ということで、改めて東京国立近代美術館は、東京都千代田区の北の丸公園の中にあります。メトロ(地下鉄)の「竹橋駅」最寄りです。メトロに乗り換えたくない人は、東京駅から歩くと20分前後……おそらく駅のホームからだと30分前後の場所にあります。

Googleマップより

見づらいかもしれませんが、右下が東京駅で、左上の方にあるのが東京国立近代美術館です。青の点線で行くと、東京駅からでも21分ほどで着きます。もし歩くのが好きな人で、わたしのように城郭も好きという方であれば、大手門から江戸城に入って、三の丸か二の丸経由で本丸へ行き、北詰橋門から出て東京国立近代美術館へ向かうのも楽しそうです。※ちなみに「北詰橋門」は「きたばねばしもん」と読むそうです。ずっと「北詰門/きたづめもん」だと思っていました……。名前の由来は、ここが「跳ね橋」になっていたからとのことですが……だったら「北跳橋門」と表記すればよかったものを……。

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