仕事を進めるなかで必要な「期待値調整」の技術
仕事をしているとき、
自分では一生懸命やったはずなのに、相手の反応が思ったほど良くなかった。
そんな経験をしたことがある人もいるかもしれません。
「ちゃんと対応したはず」
「言われたことはやれたはず」
「予定より早く終わらせたはず」
そんな経験がある人もいると思います。
実は、このような場面では、仕事の品質そのものよりも、「期待値」が影響していることがあります。
相手が期待していたものと、実際に受け取ったもの。
その差が大きいほど、不満や違和感が生まれるのだと思います。
逆に言えば、期待値を上手に調整できると、仕事をスムーズに進めやすくなります。
これは、お互いの認識をそろえる技術です。
そして、PMやマネージャーだけでなく、どんな立場でも役立つ考え方だと思います。
今回は、仕事を進めるうえで欠かせないと考える「期待値調整」の技術について整理していきます。
期待値調整とは何か
期待値調整という言葉を聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
ですが、やっていることはシンプルだと思います。
「相手が思っていることを確認し、自分ができることを伝える」
たとえば、
こんな場面があります。
上司から、
「来週までに資料お願い」と言われたとします。
ここで、何も確認せず作業を始めると危険です。
上司は、20ページの提案資料を期待しているかもしれません。
一方で、自分は概要をまとめた3ページ程度を想定しているかもしれません。
お互いに、悪気はありません。
それでも完成後に、
「思っていたものと違う」となります。
仕事のトラブルの多くは、こういった認識のズレから始まると思います。
期待値調整は、そのズレを小さくするためのものです。
1. ゴールを具体的に確認する
期待値調整で、最初にやるべきと思うことがあります。
それは、ゴール確認です。
仕事を依頼されたとき、すぐ作業に入るかもしれません。
ですが、その前に確認したいことがあります。
「何をもって完了なのか」です。
たとえば、
「調査してください」という依頼があります。
この言葉だけでは範囲が広すぎます。
・比較表が必要なのか
・候補だけでよいのか
・費用まで調べるのか
・結論まで求められるのか
こういったことによって、作業量は大きく変わります。
私自身、仕事をするなかで、
「完成形を先に確認する」ことを意識しています。
完成イメージが共有されるだけで、後からの手戻りはかなり減ります。
相手が欲しいものを理解する。
まずはここからだと思います。
2. 期限は「約束」ではなく「相談」する
期待値調整で、見落とされやすいのが期限だと思います。
依頼を受けたとき、
「分かりました」と答えてしまうことがあります。
ですが、
本当にその期限で問題ないでしょうか。
・複数案件を抱えている場合もある
・確認作業が必要な場合もある
無理な期限を引き受けると、自分も苦しくなります。
そして、品質も下がります。
たとえば、
「金曜日までにできますか」と言われたら、
「月曜日なら精度を上げられます」と相談することも選択肢です。
大切だと考えるのは、できないと言うことではありません。
現実的な着地点を一緒に考えることです。
期限を曖昧なまま進めるより、早めに相談した方が結果的に信頼につながることもあります。
3. 途中経過を見せる
期待値調整が上手な人は、途中で共有することが多いです。
完成まで黙って進めません。
なぜなら、途中で方向修正できるからです。
たとえば、
資料作成なら、
・最初の目次だけ共有する
・構成だけ先に見てもらう
・途中版を送る。
これだけでも、大きく違ってきます。
完成後に、
「方向性が違う」と言われると最初から作り直しとなることが多いです。
ですが、途中で確認していれば修正量は小さく済みやすくなります。
これは、プロジェクト運営でも同じです。
問題が起きてから報告するより、
起きそうな段階で共有する。
その方が、相手も安心します。
期待値調整は、最初だけ行うものではなく、仕事の途中でも続けるべきだと考えます。
4. 悪い情報ほど早く伝える
多くの人が、苦手かもしれません。
遅延や問題の共有です。
できれば言いたくない。
なんとか自力で解決したい。
そう思うこともあると思います。
ですが、期待値調整の観点では逆です。
悪い情報ほど、早く伝えた方がよい場合が多いです。
たとえば、
予定より3日遅れそうだとします。
早めに伝えれば、
・他の人が支援できる
・優先順位を変えられる
・納期を調整できる
可能性があります。
しかし、直前になると選択肢が減ります。
結果として、周囲への影響も大きくなります。
問題を報告すると評価が下がる。
そう感じることもあるかもしれません。
ですが実際には、
問題が起きることより、
共有が遅れることの方が、信頼を損なう場合があります。
5. 相手の立場で考える
期待値調整の本質は、この部分かもしれません。
相手が、何を不安に感じているかを考えることです。
たとえば、
上司は、進捗が気になるのかもしれません。
顧客は、納期が守られるか気になるのかもしれません。
現場メンバーは、作業負荷が増えないか心配しているかもしれません。
同じ報告でも、相手によって知りたいことは違います。
私は、接客業からIT業界へ転職しました。
業界は変わりましたが、一つ共通していることがあります。
それは、相手の立場を理解しようとする姿勢です。
接客では、お客様の期待があります。
プロジェクトでは、関係者の期待があります。
対象が変わるだけで、本質は似ています。
相手が何を求めているか。
そこを考える習慣が、期待値調整の土台になっていきます。
期待値調整は「守り」ではなく「前向きな技術」
期待値調整という言葉には、どこか守りの印象があります。
しかし、実際は違うと思います。
仕事を円滑に進めるための前向きな技術です。
・認識を合わせる
・不安を減らす
・手戻りを減らす
結果として、お互いが仕事をしやすくなります。
・少し確認する
・少し相談する
・少し早めに共有する
そういったことの積み重ねです。
大きなプロジェクトでも、小さな依頼でも同様です。
期待値調整がうまくいくと、仕事の景色は少しずつ変わってくると思います。
振り返り
仕事で起きるトラブルは、認識のズレから生まれることが多いと思います。
だからこそ、期待値調整が大切だと考えます。
今回整理したポイントは、次の5つです。
ゴールを具体的に確認する
期限を相談する
途中経過を共有する
悪い情報ほど早く伝える
相手の立場で考える
仕事は一人で完結するものではありません。
だからこそ、相手との認識合わせが大切になります。
もし最近、
「頑張っているのに伝わらない」と感じているなら、
成果物だけでなく期待値にも目を向けてみる。
少しの工夫で、仕事の進めやすさが変わることもあります。
仕事をしている中で、参考になるかもしれないと感じたことをマガジンにまとめております。
見ていただけたら、とっても嬉しいです。
良かったら覗いてみていただけますと幸いです。
