プロジェクトの方針が変わるときの受け止め方
プロジェクトの途中で方針が変わることは多いと思います。
「この前決めた話は何だったのか」
「またやり直しなのか」
そんな気持ちになることもあるかもしれません。
特に、現場で手を動かしている人ほど、
変更の負荷を強く感じやすいと思います。
・資料修正
・説明し直し
・関係者の認識再整合
変化そのものより、
「積み上げたものが崩れて作り直す感覚」が、
しんどくなりやすいかもしれません。
ただ、別の見え方も出てきます。
方針変更は、
誰かの気まぐれだけではなく、
「見えていなかった条件」が
後から見えてきた結果でもあると思います。
・市場の変化
・上層部の優先度の変更
・予算の変更
・ユーザニーズ
プロジェクトは、
最初に決めたとおりに進むより、
途中で調整しながら進むことの方が多いと思います。
だからこそ、
「変更をなくす」より、
「変更をどう整理するか」が、
大切だと感じています。
今回は、
プロジェクトの方針変更が起きたときの考え方を整理していきたいと思います。
1. まず「何が変わったのか」を分けて考える
方針変更が起きると、
全部がひっくり返ったように感じるかもしれません。
でも実際は、
「変わった部分」と、
「変わっていない部分」があります。
ここを分けるだけで、受け止め方が変わってくると思います。
たとえば、
こんな変更があります。
・ゴールの変更
・優先順位の変更
・スケジュール変更
・やり方の変更
・説明の仕方の変更
こういったことを一緒くたに考えると、
変更が大きく感じて、混乱しやすくなります。
以前、プロジェクトの途中で
「方向転換です」と共有されたことがありました。
かなりざわつきました。
ただ整理すると、変わったのは「出し方」だけでした。
作る機能も納期も変わっていない。
でも、優先順位が変わった。
先にリリースする部分が変わっただけでした。
つまり、
「全部やり直し」ではなかったんです。
ここを整理せずに進むと、必要以上に疲弊します。
頭にある前提が大きく変わったと感じてしまうと、混乱しやすいです。
方針変更のときほど、
最初に
「何が変わり、何が残るのか」を確認するべきだと思います。
これは会議でも応用できると思います。
たとえば、
・変わらない部分
・変更部分
・保留部分
この3つに分けることで、
かなり会話が落ち着きやすくなります。
変更時は、情報量が増えるタイミングだと思います。
だからこそ、「分けて整理する」が大切だと考えます。
2. 「なぜ変わったか」を責任探しにしない
方針変更の場では、
ネガティブな印象を持つ場合もあると思います。
「最初の判断が悪かった」
「ちゃんと考えていたのか」
そんな話が出てくるかもしれません。
もちろん、振り返りは大事です。
でも、変更直後は、
責任探しに時間を使いすぎると、
前に進みにくくなります。
最初から全部見えているわけではありません。
あらかじめできる限り、前提は考慮しておくべきですが、
途中で分かることも多いと思います。
・想定より利用者が多かった
・他部署との調整が増えた
・法務確認が必要になった
・予算条件が変わった
こういったことが起きたりすると思います。
だから私は、
「誰が悪いか」より、
「何が見えていなかったか」を
考えるようにすることが大切だと思います。
責任探しになると、人は守りに入ります。
でも、
「見えていなかった条件」の話なら、
情報が出やすくなると思います。
すると、
次の判断材料も増えやすくなります。
変更時ほど、
何が悪かったかよりも、
条件整理に戻ることが大切だと思っています。
3. 「現場への影響」を最初に整理する
方針変更で、
一番負荷を受けやすいのは現場だと思います。
ただ、上位の会議では、
「方向性」の話が中心になりやすいと思います。
すると、
現場で何が起きるかが、
後回しになりやすいです。
変更が出たとき、
まず影響範囲を書き出すことが大切だと思います。
たとえば、
・誰の作業が止まるか
・どの資料を直すか
・説明が必要な相手は誰か
・スケジュールにどう影響するか
・先に決め直すことは何か
こういった内容です。
特に大事だと考えるのは、
「手戻り量」を見える化することです。
これをしないと、
「少し変えるだけです」が、
現場では大工事になります。
以前、仕様変更があったとき、
会議では軽い修正扱いでした。
でも実際は、
・テスト設計変更
・マニュアル修正
・他システム調整
・利用部門説明
まで必要でした。
結果として、周辺作業の方が大きかったことがあります。
方針変更は、決定そのものより、「周辺への波及」が大きくなりやすいです。
そのため、変更内容より先に、
「現場で何が起きるか」を整理することが大切だと思います。
これはメンバー視点でも有効だと思います。
自分のタスクだけでなく、
周囲への影響まで考えると、
相談もしやすくなるからです。
4. 「今は決めない」を作る
方針変更の直後は、空気が慌ただしくなりやすいです。
その勢いで、
全部を一気に決めようとすると、
逆に混乱しやすいです。
そのため、
「今決めること」と、
「まだ決めないこと」を分けることが大切だと思います。
たとえば、
今決めること
・優先順位
・一時停止する作業
・関係者への共有
あとで決めること
・詳細な運用
・細かな画面仕様
・将来対応
こういったイメージです。
変更時は、情報がまだ不完全なことも多いです。
その状態で細部まで決めると、さらに変更が増えやすくなります。
結果として、現場の疲弊が続いていきます。
「今は保留」があると、チームに余白ができます。
プロジェクトが荒れるときは、
「全部急いで決める」状態が多いと思います。
焦る気持ちが出てきやすいと思いますが、
整理されていないでどんどん進めることは、あとから大きな負荷になりやすいです。
だからこそ、
・今すぐ必要な判断
・あとでよい判断
を分けることが大事だと思います。
混乱しているときほど、意識的に必要になる整理だと考えます。
5. 「変更に慣れる」ではなく、「戻れる場所」を作る
変更そのものには慣れてくることもあると思います。
でも、
慣れすぎると、
疲れに気づきにくくなることもあります。
特に真面目な人ほど、
全部を受け止めようとします。
そのため、「戻れる場所」を作ることも大切だと思います。
たとえば、
・プロジェクトの目的
・今回やりたいこと
・誰のための仕事か
・優先順位の軸
こういったものです。
変更が増えると、
人は「作業」だけを見始めやすいと思います。
でも、
軸があると、
判断しやすくなります。
「この変更は必要そうか」
「今はここを守ろう」
そんな整理ができます。
以前、かなり変更が多い案件で、
毎週のように優先順位が変わる時期がありました。
その中でも、
チーム内で繰り返し確認していたのは、
「利用者が困らない状態を作る」
という一点でした。
細かいやり方は変わっても、そこだけは共通でした。
すると、判断に迷いにくくなります。
方針変更が多い現場ほど、
必要なのは「精神論」ではなく、
戻れる基準や目的だと思います。
振り返り
プロジェクトの方針変更は、気持ちが揺れる出来事だと思います。
積み上げたものが変わる感覚は、やはり負荷があります。
ただ、変更そのものより、
「整理できていない状態」が、
人を疲れさせることも多いと考えました。
そのため、
・何が変わったか分ける
・条件の変化を見る
・現場影響を整理する
・今決めることを絞る
・戻れる軸を持つ
このあたりを意識することが大切だと考えました。
劇的に楽になるわけではないと思いますが、
混乱の中でも、少し立ち位置が見えやすくなります。
プロジェクトは、
予定通りに進むことより、
変化の中で整え続ける仕事に近いのかもしれません。
方針変更で困っている場合には、
「何が起きているか」を分けてみることが有効だと思います。
仕事をしている中で、参考になるかもしれないと感じたことをマガジンにまとめております。
見ていただけたら、とっても嬉しいです。
良かったら覗いてみていただけますと幸いです。
