便利に奪われた発達②〜〝いたずら″をヒントに遊びで育ちを最大化〜
前回は、
ハンドソープが泡か、液体か?
というエピソードと実践から、
〝なんとなく″そうした環境について
些細なところだとしても、
子どもたちが楽しみながら、意欲的に未習得の動作を経験していける環境とは?
見直せる環境は他にはないか?と、
環境に潜んだ意図を見直して考えるようになった時のことを書きました。
タイトルでは敢えて「いたずら」表現しましたが、大人が困るちょっとした姿にこそ、子どもたちの育ちのヒントが隠れていること。
今回はそんなお話を書きました。
【子どもの『やりたい動作』を積極的においていく】
乳児期に探索をするようになると、
目に入ったものの性質を確かめようとします。
⚫︎打ちつける
⚫︎投げる
⚫︎落とす
⚫︎出す
⚫︎倒す
⚫︎握る など
生活場面で、スプーンやコップ、靴下などで行われると困る場面もありますね。
イタズラするようになったなと思ったら、
それはとんでもない成長を遂げた証拠です。
今までの環境を、研究室に変身させましょう!!

触ってほしくないことは、なるべく、
🌟物理的に触れないように
🌟視覚的に見えないように
🌟聴覚的に聞こえないように
こう取り除くだけでは、
せっかくの興味(今1番伸ばせる脳のサイン)がもったいないので、
同じような刺激や同じようなもので、
興味のある物や現象などを、
再現できる遊びを保証すること
【遊びに変換】
子どもの興味のある対象は、遊びに取り入れ、最大限発達に生かされながら、その興味を満たしていけるようにします。
そうすることで、どちらにしてもいつか終わるその実験的行動の期間を、
叱られながら負の回路を増やしていくか、
最良の環境で知的発達も運動発達も促されながら自己実現していくか、
後者を経験することで、より一層、知的好奇心も様々な動きへの意欲も高まっていきます。

たとえば💡
🟠剥がす、取る、めくるなどをしようとする姿が見られたら

※誤飲しない大きなサイズのものを使用
🟠つまむ、開ける、入れるなどをしようとする姿が見られたら

🟠入れる、出す、袋や鞄を開けたがったら

引っ張る、出し入れする
🟠輪に通す、穴に刺すなどをしようとする姿が見られたら
同じような動きができる玩具でも良いですが、分かりやすい一方で、その遊び方や数種類の使い方しかできないものの場合は、性質を理解するとすぐに
飽きてしまいます。
積み木や、
安全に配慮した上で、素材で提供することで、入れ物、中身の形状、大きさなどを変えて難易度を変えていけるため、一つの興味に連続性を持ったり、粘り強く挑戦したりする姿までつなげることができます。
家庭であれば、ティッシュをたくさん出すなどは
「この1箱は、教材費100円として考えよう!」と
ひたすら出してみるなどでも。
時間があれば、ウェットティッシュの容器にリトミックスカーフ(オーガンジースカーフ)を結んだものを詰め込んでも、出す遊びができます🌼

【何を求めているか?】

スプーンを落とすこと、ひとつとっても
🟠落としたらどうなる?(体感的な知的好奇心)
🟠落としたらああなるよね?(予測と実証)
🟠落とした時の音が面白い!(聴覚刺激)
🟠床でクルクルするのが面白い(視覚刺激)
🟠硬いものを投げるのが楽しい(感覚刺激)
🟠大人が反応するのが面白い(注意獲得)
様々な理由があります。
ひとつではなく複数あることがほとんどです。
それを「これを楽しんでるのかな?」と、推測する。
例えば、スプーンを見ないで落として音が鳴った時に笑うのか、スプーンを落とそうとする時に大人を見ながら目が合った時に落とすのか、スプーンを落とす先を見ながら落ちる様子を見ているのか、
そういったところから
『こうかもしれない』と仮説を立てて、
🌼いろいろな楽器を保育室に置いてみようかな?
🌼ボールが落ちる様子が見やすい手作りおもちゃを置いてみようかな?
🌼食事の量が適切か調整してみようかな?
(飽きてしまって大人の注目を集めようとしたのかな?)
🌼カップやボウルなど転がしたり投げたりしたら回るものを置いてみようかな?

そうやって、玩具の棚は興味に合わせて随時更新されていく。
同じものをまた配置することもよくある。
ボウルやポーチなど、作らなくてもそのものを配置できるものもたくさんあります。
今回は【遊びに取り入れる】でした。
それは多くの保育者が行なっていることです。
次回は【生活に取り入れる】についても書いていきたいと思います🌼
生活に取り入れると、日常的に触れられるようになり、より効果的な場合があります。
また、クラスでその子たちの毎日の環境を随時見直すには、業務の見直しが必要なことがあります。
そういった保育の専門性に直結することを優先的にできるように、
園の業務の断捨離や、大人の行動の効率化、仕組み化をすることも、
保育の質を高めるためには併せて必要になってきますね。

マネジメントや保育の質を優先できる組織運営についてもまた改めて書いていきたいと思います。
ぜひ、フォロー、スキ!してお待ちください🌼
まとめ
🟠日常の大人や子どもの困り感をヒントに環境を見直す
🟠行動の理由や、興味の先を【細分化】して【日常】に取り入れる
🟠「イタズラ、わがまま」→「探究心」「自己主張」としてポジティブな形に移行できる工夫から育ちを最大限に
🟠保育者が子どもの探究心を最優先できる時間や、価値観の共有を、保育者と管理者で協力して主体的かつ建設的に作っていく
