〝便利″に奪われた『子どもの発達』とは?①〜突然の泥遊びから洗濯へ〜
🟠昔ながらの家事を楽しむ子どもの姿
ある日公園へ行くと、前日の雨で大きな大きな水たまりができていました。
はじめは葉っぱを中に投げて浮かべたり、
つついたりしていた子どもたちですが、
徐々に足が前へ進み、
1人が「ぱしゃっ」とジャンプしたことを皮切りに、
次々と子どもたちは跳ねる水を楽しみ始めました。
保育者は目を合わせて「どうする?止める?」
というアイコンタクトを取り合いました。
子どもたちの目の輝きに、
2人とも目を合わせ首を振って
阿吽の呼吸で「楽しいね〜」「冷たいね〜」などと言いました。
興味の赴くままに弾ける水、泥の感覚、冷たさ、を五感で楽しみきった子どもたち。
泥だらけです。
「汚れたなら、洗えばいい」そう思っていました。
園に戻り靴と服をタライに入れ、Tシャツを着て洗濯開始です!
やる気満々の子どもたちは、石けんを泡立てて、洗濯板のようなものにゴシゴシとこすって汚れを落としていました。
散々に汚れて、汚れた衣服の泥が落ちていくこともまた楽しむ。
「こんなにきれいになった!!!!」と輝く笑顔で見せてくれました。
水をこぼしたら拭く、というような感覚で、
泥だらけにしたら洗う、ということもやって見た結果、
こんなにも楽しそうで、綺麗にする気持ちよさを感じた子どもたちに出会えました。
洗濯板での洗濯では、
筋力、力加減、細かい部分を指先でこする、
泡立つように水を混ぜる加減、泡の気持ちよさ、
汚れが落ちる気持ちよさ、
手先に力が入るように全身の体重をかける動きなど
普段しない動きや、考える力を使います。
「できそう!」「やってみたい!」「自分で洗いたい」
といった気持ちで行うからこそ、身体機能も思考力もフル活動!!!
洗濯機を回すお手伝いも有志の子達にやってもらっていましたが、
やはり、昔の生活の中には発達を促す動作が溢れている!!と再確認しました。

🟠昔の生活から学ぶこと
【 蛇口 】
水を手に入れるために、人間がおこなってきたこと
①汲む、運ぶ
②水路を作る
③蛇口をひねる
④蛇口を押す
⑤自動
【入れものの開け閉め】
時代とともにどんどん便利になっている入れもの。
①葉っぱで包む
②風呂敷で包む
③紐で結ぶ
④がま口で留める
⑤ボタンで留める
⑥ジッパー
⑦マジックテープ
⑧マグネット
【 移動 】
いかに楽に移動できるか?
①歩く
②船を漕ぐ
③馬などの動物に乗る
④馬車などに乗る
⑤自転車を漕ぐ
⑥車、飛行機、船など、自走するものに乗る
⑦移動しなくて済む(リモートやウーバーなど)
便利がなくては現代社会では困ることばかりですが、
子どもの世界や、保育園の環境の中では、
〝なんとなく″便利なものを取り入れてしまうのは、勿体無いこともあります。
「スイッチを入れるだけ」の方がいい場面か、
「その機会に手作業でやってみる」か、
なんとなくの一歩先を考えていきたいです。
幼児期の発達に必要な36種類の動き
日常生活には様々な動作が存在していますが、それを私たちは多くの場合無意識に行っています。
「重いドアノブを捻って、体重も利用して押す」
など、体に適切な負荷がかかることを、
意欲的にやろうとする姿があるなら、
「やってくれてありがとう」と頼ってみてもいいかもしれません。

現代の生活やあふれる玩具で、不足する動きはなんでしょうか?
ちょっと手伝ったらできる
環境を整えたらできる
そんなことが子どもたちには沢山あるはずです🌼
🟠まとめ
「発達には〜がいい」という情報が盛んに飛び交っています。
昔の人々は生活の営みの中で、さまざまな動作を幼い頃から繰り返してきました。
自然と発達していたことが、意識しないと発達できなくなっている側面に対しては、アンテナを張っていきたいと思います。
日常の細やかな動きは、遊びや環境で保証していかなければ、十分に発達しにくい現代。
子どもにとって必要な動きをうまく保育に取り入れていきたいですね!
不足しがちな動きは、遊びや生活の中で楽しく取り入れて、
楽しんでいたら育っていた!
できないことができるようになるのは楽しい!
と思える保育をしていきたいと思います🌼
次回は保育の生活や遊びで、様々な動きを取り入れる具体例を取り上げていきます!
活動ではなく、日常的な遊びに溶け込ませていくお話になります🌼
前回投稿の〝なんとなく″を最適化する記事
こちらもぜひご覧ください🌼
