生きる力の土台を育む関わり〜分かりづらい保育の専門性を解剖〜
お友達が空き箱で作ったロボット。
他のお友達が触って、壊れそうになってしまった。
お友達が何日もかけて少しずつ作って完成させたもの。保育者に止められた子はこう答えた。「だってやってみたかったんだもん。」
ある保育者は「お友だちが一生懸命作ってたの知ってるでしょ?!」「なんでそんなことするの!?」「人の立場に立って考えようよ」と言いました。
「その怒り」は誰のものでしょうか?

子どもたちの生きる力の土台を育むお仕事。
という視点で考えていきたいと思います。
途中硬い言葉になりますが、実際の場面の動きに繋がっていますので、お好みで🌼❸ 具体例から遡って読んでみてください!
友達と仲良くしようと思うこころを育むために必要な力
🔵対話的関わりを学ぶこと相手を知ること
(相手には違う気持ちがある)
🔵自己主張の方法を知ること(自己表現)
🔵自分の気持ちを知ること(自己認知)
🔵自分を好きでいること(自己承認)
上から順に、下の土台がなくては積み重ならないことです。もし、仲良くしなさい!人の気持ちを考えなさい!と言うことが、
このすべての土台を育まないもの、むしろ崩すものだとしたら、それでもその関わりはしつけでしょうか?

ゼロか100ではないので、「そのまま壊れてもほっておく」わけではありません。それまでの経緯を知るものとして、壊されたら悲しむかも?と声をかけたりすることは、それぞれの遊びを保障するために必要な場面もあります。
「どうしたの?」と手を止めながら、受容的に話を聞く。
受容→自己認知と自己表現のサポート→相手と自分の境界線を知ること→対話する方法を一緒に考えること土台を育むステップを踏みながら、
その先に「善悪の判断」への問題提起があり、気付きがあることが、「主体的な学び」となると思っています

生きる力の土台を育むって、漠然としててわからない
🌼❶ 4つのキーワード
★子どもの人権を尊重する
(人として大切にする)
★養護の上での教育の徹底
(安心の上で内発的動機による育ちをサポート)
★発達理解
(各年齢で発達的な無理強いがないようにする)
★内的作業モデルの構築、安全基地の構築
(信頼関係の構築を最優先として、その子の存在を肯定している実感を)
↓
🌼❷ 実行方法
①非審判的態度
【基本的信頼感】につながります
②受容(1と被りますが)と代弁
【自己認知】につながります
③意思の確認
【自己表現】
④代替案の提示(必要に応じて)
【選択肢、試行錯誤の可能性を知る】
⑤自己決定
【自己実現】の第一歩
⑥フィードバック
【行動と結果を認知】
→再度試行 または
→成功体験へ

🌼❸ 具体例
上記の実行方法をさらに細かくすると、
①見守り(助けを求めやすい表情で)
②「使いたかったの?」「悲しかったんだね」など
③「貸してもらいたいの?」「話を聞いてほしいの?」など
④「自分で聞いてみる?(難しそうなら)手紙に書いてみる?」「貸してって言ってみる?」
(必要に応じてそれが叶わなかった時のことも事前に考える)
⑤一緒に行く、一緒に言う、言葉の足りなさを補うなど、その子の必要とするサポートを併せながらも、手を出しすぎないよう加減して仲立ちをする
⑥「貸してって言ったら借りられたね、嬉しいね」「今は貸したくないけど後で貸してくれるって言ってたね!」など、起きた事実をフィードバックするか、必要に応じてポジティブな側面も見えるように伝える
これはロボットを壊されて悲しかった、怒っている子にも、壊してしまった子にも、同様に必要に応じて行い、2人の対話も大切にしていきます。
こんなに、なんでもなさそうな関わりの細やかな積み重ね、細やかな肯定、安心が生きる力の土台を育んでいきます。

ここに、
自己コントロールの課題感がある子であれば、
状況や感情の可視化、ロールプレイ、なども必要になることも多いです。
少しだけそこに触れた記事がこちらです。
非審判的態度について
自分の心のバランスがうまくとれず、注目してもらうためにしているとしたら、その根本から肯定的にアプローチすることも大切になってきますよね。
そういったアプローチ、個別への配慮に力を入れて自分たちの力で主体的で自律的な集団になっていくためにも、遊びの環境に力を入れ、直接的なアプローチを可能にしていく。(アプローチを可能にするための遊び環境ではありませんが、不可欠ではあります)
春夏は忙しいけど、自己決定と自己実現を重ねた子どもたちの成長はどの年齢であっても目を見張るものがあります。
個があっての集団だと日々実感します。
ここまで読んでくださった方はきっと、ロボットが壊れたことを怒っていい人は誰か?きっと共感してくださっているかもしれません。
お忙しい中お時間いただきありがとうございます😊
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