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食後にスプーンでお茶碗をカンカンカン!!!観察してみると、知性豊かな自律的行動だった


(1)お茶碗をカンカン鳴らす子

何気ない食事場面を、深掘りしてみました。
主体的保育がうまくいく土台ではないかと思っています。

「叱る代わりにすること」が見えてきます。


給食中、なぜか最近お茶碗をカンカンカン!!!と鳴らす子がいました。
よく保育者に「カンカンしないよ!」と言われています。
なぜだろう?どうしようかな?と思い、観察してみました。

すると、どうやら
〝白いご飯を食べ終わった後”
にカンカンしているようです。
ある時は、
スープを飲み終えた後にもカンカンしていました。

「おかわりがほしいのかもしれない?」
と思いましたが、なんだか腑に落ちません。

食べ飽きて音を鳴らすことを楽しんでいる?
と思いましたが、
その直後におかずなどを食べ始めます。
それもなんだか違いそう。

そう思考えながら、
隣の子のお茶碗についた細かいご飯粒を
スプーンで集めて渡して、ハッとしました。

私が今やっていた行動に伴って鳴っていた音…

〝カンカンカンカン…!!!!″

なんだか怖い話みたいな口調になってしまったけど笑

「ご飯粒を集めたかったんだ!」
大人はみんな、
自分が食べ終えたはずのお椀を
「集めるね」と持ち上げると、

〝カンカンカン”
とスプーンをお椀の内側に何度もぶつけるよね、

そしたらなぜか、
魔法みたいにもう一口出してくれるもんね?!

(大きな音で鳴らしているわけではないけど、
 ご飯粒を集める時に陶器に当たって
 コツコツ鳴るのをよく見ていたんだ)

この子は
暇になってカンカン鳴らしていたわけでも、
おかわりがほしくてカンカン鳴らして表現していたわけでもなくて、
最後の一口を食べたくて
自分であの一口を作ろうとよく観察して、
忠実に、最大限、模倣していたんだ!!!

と思った時に、とても愛おしくも、尊敬する気持ちにもなりました。

知力を最大限に活かして、
自分のしたいことに向かって、
自分でしてみようとできることをやってみる、
という自己実現に向けた主体的行動だったんだと。

その後「ご飯粒を集めたかったんだね!
集める時カンカン音するもんね、お手伝いするね?」
とスプーンを受け取り最後の3粒を集めて渡すと、
少し嬉しそうに食べ終え、
納得したようにお茶を飲み干して食べ終えていました。

それを後から落ち着いて考えた時、
このエピソードのベースとして、
保育の心構えとして『氷山モデル』が大きく関わっていると思い、
目に見える行動ではなく、
その動機や背景、環境に理由やきっかけがある
という前提で見守ることが、
子どもの理解へ少しだけの近道になるんだなと。

氷山モデル

(2)保育士の専門性を発揮するための土台

【氷山モデル】

氷山の下には水面下に深く底に向かって
氷の塊があることを、〝目に見える行動ではなく、
その動機や背景、環境に理由やきっかけがある
という視点″に例えられた考え方です。

私が新卒2年目の時、研修で知った考え方。その視点を持ってから子どもたちを見つめると、それ以前よりぐっと、子どもの表面的な行動に捉われないことで、本質的な理解や関わりに繋がりました。

【バイスティックの7(8)原則】


相談援助技術の基本とされる、
個別化・意図的な感情表出・統制された情緒的関与・受容・非審判的態度・自己決定・秘密保持、
がバイスティックの7原則です。

「バイステックの7原則」という
対人援助の古典的な指標。
これに「専門的な援助関係」を加えた8つの視点は、
信頼関係(ラポール)を築くためのに必須の土台です。

これら8つの原則は、
対保護者だけでなく、対同僚、対子どもについても同じく、
信頼関係を構築するための大切な保育士の基礎となります。

保育においては具体的にどういったことでしょうか

個別化
「〇〇な子はーだから」「〜な子ってーだから」などくくったりタイプ分けしたり決めつけずに、一人ひとりを個別の人として考えて関わること

意図的な感情表出
感情で他者をコントロールしようとしたり、感情の赴くままに関わるのではなく、知識と技術により、支援者自身が意図を持って必要な感情を表出すること

統制された情緒的関与
保育士が自分の状態を自己認知した上で、相手の感情に巻き込まれずに、冷静にするべき態度やサポートを行うこと

受容
傾聴、代弁、繰り返し、問いかけなどで、受け止められていると〝本人が実感できる働きかけ″をすること

非審判的態度
善悪の判断を大人が行わない。人格への審判はもちろん、行動の審判についてもなるべく子どもが主体的に考え、気付くことを、味方としてサポートする

自己決定
本人の意思決定のために必要な情報を、その子にあった適切な方法(説明、可視化など)で伝え、納得して自己決定できるようにする

秘密保持
子ども個人の情報を、本人の確認なくクラス全体に話したり他者に伝えない。保護者との情報共有において必要な場面でも、話す場所などを考慮し本人の尊厳を守ること

専門的な援助関係
子どもは友だちではなく、仲良くなること、粗末に扱うことや馴れ合いをすることを混同しないこと
保育士には役割があり、職務を全うすること

今回のケースでは、
お皿をカンカンするという行動に対して、
他の子どもと同じ理由かを個別化し、
いけないことだと感情的になるのではなく、
非審判的に、感情を統制して動機を考えたことで、
本人の主体的な行動が理解でき、
その主体性を受容や代弁により、
主体性の芽を育てることに繋がっていると考えています。

そして、そういった主体的な目線を
こうして子どもたちからも学び、
専門性を高め、子どもたちと心を通わせていきたいと
願っています。

まとめ

【氷山モデル】は
観察、見守り、必要な視点
この視点がなければ、本質的な保育ではなく、到達点や結果に子どもをはめ込んでいく関わり、否定的な関わりになりやすい

【バイスティックの7(8)原則】は、
特に〝対話″に必要な視点
これが不足すると、信頼関係ではなく主従関係や、賞罰を伴う関わりになりやすい

そして、どちらも
【人権尊重】【子ども主体の保育】【自律的保育】
には欠かすことのできない要素
です。

ですが、これらだけで、主体的、自律的、人権的な関わりの保育をすることも難しい。

でもこれがないと、
せっかく得た専門知識も技術も
人権尊重、子ども主体、自律的保育から、ズレていってしまう。
だからこそ土台として染み込ませておくことが、
子ども理解への大きな土台だと思っています。

もちろん、できるところから、スモールステップで。
現場に仲間がいる人は仲間とともに。
現場に理解者がいなくても、私はここにいます。

これらを実用化するための
・さらに必要なスキルと概念について
・クラスでそれを実現するためのマネジメント
など、改めてまとめていきたいと思っています!

ぜひフォローお願いします🌼

最後まで読んでくださった方、心より感謝申し上げます。

こちらの記事も、「氷山モデル」で子どもたちを見守る視点が土台になっています。
ぜひ、ご覧ください🌼
読み疲れた方はフォローして、お手隙の際に見てくださいね🌼

食事に関する記事はこちら⬇️




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