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mannnakanimodoru
短歌二十一首 【2025年5・6月まとめ】
【6月まとめ】
さくら貝あなたの指を思ひをりうすくひろがる噓の浅瀬に
(2025/6/10 毎日歌壇 米川千嘉子選)
散歩の犬も人間もバスも「匹」で数ふ何とたひらかなる吾子の世界
(NHK短歌7月号 荻原裕幸選 テーマ詠「散歩」佳作)
六月は明るい色の服を着るわたしはきつと生きたいのだらう
(2025/6/16 京都文芸歌壇 中津昌子選 佳作)
砕け散る硝子のうさぎしなやかに跳べるわたしにきみは要らない
ふるさとの小道を歩く夢だつた 永久にあなたを追ひかけたかつた
駆け出して行つたスニーカーの赤 われの心に波紋を立てて
膚には触れられぬからいつまでも無邪気に好きと云へるのかもね
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【5月まとめ】
魚には分類されぬ生き物の骨のアーチの向かう、春の闇
約束は天なる河をめぐりゆき今かへり来む紅さすゆびへと
くちづけのあとの静けさ緑さすひかりをまとふきみの香りは
いつはりの花を手向けて絶壁のデッドエンドに弓張りの月
うつくしいただうつくしい言葉だけ発するためにアイはつくられて
あをぞらは傷ついたことない顔でとつぴんぱらりと暮らすのでした
【短歌の日大賞 参加作品】
・嘘
嘘つきなあなたをどこに隠さうかフォンダン・ショコラを切り分けてみる
・家族
あとひとつピースがはまらないままに容を保つものかも 家族
・海
あんかうの灯りをひとつ 恋バナは深海で声ひそめるやうに
・もてあそぶ/もてあそばれる
「放つといてよ」こゑのふるへはあやふげに切子グラスの水面をゆらす
・迷子
ありあけの月の照らせし道の果てに柘榴はありや長夜にまどふ
・泡
うたかたの病に罹るわたくしを丸呑みにして愛を伝へて
しやぼんだま夏空に取り残されてさやうならの余韻に泣いた
・魚偏
うをごころ鰓をもたぬわたくしは息ができない めくるめく夏
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