「自分に出会えること」が何かわかったアーティゾン美術館
自分に出会うってどういうことだろう?
「自分に出会う。」
よく、本の帯や展覧会のキャッチコピーに使われているイメージがある。
これは、「自分を知る」ということなんだと思う。
性別、国籍、年齢、趣味嗜好……、人はいろいろな属性をもって生きている。
なかには、外面に現れない特性もある。
「見えるもの」だけを見る人もいれば、「見えないもの」に注意が行ってしまう人もいる。
人を隔てるもっとも大きな線は、実は、抽象化能力なのではないかと疑っている。
わたしは今回、自分に出会うことができた!
アーティゾン美術館で。
そんなキャッチコピーは特にないのに。
アーティゾン美術館は、ブリヂストン美術館が名前を変えて2020年にオープンした。
ここは、自分がはじめてアートに興味があると知った思い出の場所だ。
またいつか訪れたいと思っていた。
HPを調べてみると、
あれ、展覧会が3つないか?
ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ
硲伊之助 展
石橋財団コレクション選 コレクション・ハイライト
もしかして、これ、一枚のチケットで入れたりするのかなー
そのとおりだった!
わたしが自分と出会えたのは、3つの展覧会で、多様な作品に触れることができたのが大きい。
◆ ◆ ◆
わたしは日本橋駅から、現地へと向かった(東京駅、京橋駅からも行ける)。

なお、わたしが調べた限り、当日券はなく予約制のようだ。だが、チケットの購入システムが優秀すぎる!
HPからさくっとQRコード決済ができた。このユーザー体験をぜひ味わってほしい。2025年の「ほのむらDX大賞」です。

まずは、ゾフィー・トイバー=アルプとジャン・アルプ展。

おふたりとも「形態」を重視して、創作活動を続けてきたアーティスト。
形態……。
形には、あらゆる要素が詰まっている。形態を組み合せば、神羅万象を表現することができる。
そうかもしれない。
だが、受け手には、少々むずかしい。

うーん、すごいものを見ているのだろうが、むずかしいなーというのが率直な感想。
わたしにとっては、抽象度が高すぎるのです。
もちろん、美しさがビリビリ伝わってくる作品もありました。

立体的な作品がたくさんありますので、ぜひ現地でご覧になってください。
こういう「形態を突き詰めた世界」が存在するのだなーと、脳に新鮮な刺激を受けた状態で次の展示へ。

さすがフランス留学というか、当時の印象派の影響をモロに受けている感じだった。
日本人画家のパリ留学というと、だいたい印象派、フォービスム、セザンヌが合体した作風になる気がする。通過儀礼? pic.twitter.com/tgLYlr7b3B
— 焔(ほのむら)@FIREの精霊 (@rockstar_narite) May 2, 2025
あの高次元の抽象を食らったあとなので、印象派とはいえ、具体性の強い絵画が心に響きにくい状態になっていた。
ところが、歩を進めると、
なんだこれ! ものすごくいい!
まさかのマティス。突然、マティスが現れた。
硲氏はコレクターとしての一面があり、マティスとも交流があったのだ。

「縞ジャケット」という絵。現物のほうが全然いいです。
ああ、わたしはマティスが好きなんだ。
このときに理解した。
色彩の使い方とか、作風とか、いろいろな要素があれども、わたしは「マティスの抽象度」が好きなんだと思った。
一連の作品との出会いを通じて、自分の帯域を知った。これくらいの抽象度がすごく心地がいい。
これまで見えていなかった、わたしの内側の特性。
わたしは自分を知った。自分に出会えた。
教えてくれたのはアート。
自分に出会うというのは、こういう響きあうような感覚なのだと思う。
シンプルな感情に分類するなら、それは喜びだ。
さらに嬉しいことに、硲氏の晩年の作品ともチューニングが合ってきた。

一番好きな絵は、撮影NGでしたが、たしか「アルバニアの花嫁」です。
自分を知ったわたしは、無敵状態となって最後の「石橋財団コレクション選へGO!
ここでもグッドな抽象度に出会えました。

思い出のアーティゾン美術館で、非常に実りのあるアート鑑賞の日になった。
他にも、ピカソ、ブラック、セザンヌ、カンディンスキー、パウル・クレーなどの絵に会えます。
グッド・バイブレーションの起こる展示会、おすすめです!
どうか皆さまも、内側の、新しい自分と出会えますように。
アーティゾン美術館
ご紹介の展示会の会期:2025年3月1日(土)~6月1日(日)
開館時間:10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)
休館日:月曜日(5月5日は開館)、5月7日(水)
アクセス:東京都中央区京橋1-7-2(詳細は下記をご参照)
🔥 上野の東京都美術館でやっている「ミロ展」もおすすめです

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