【第58話 感動して泣きそうだ!!】『ネガティ部!』~美男美女ばかりなのに普通?の俺が入部しても大丈夫なのか!?~
第5章 謎めいた合宿編
第58話 感動して泣きそうだ!!
やっぱりモブオの作戦は失敗だったのか……
ってことは、俺たちの班は『具材なしカレーライス』確定か。
まぁ仕方ない。
モブオを責めるのは筋違いだしな。
「ハハハ……やっぱりか! そうだと思ったぜ。だから俺たちも必死で具材を探したんだけどな。でも、まぁ仕方ない。みんなで具材を想像しながら『普通以下のカレーライス』を食べるとしようぜ!」
……って、俺まで『普通以下』って言っちまったじゃねぇか!
ルイルイの言葉が頭に染みついてるぞ。
「いや、大丈夫だ。ちゃんと具材は入ってるぜ」
「えっ!? 何でだよ!? 作戦は失敗したんだろ?」
「ああ、俺の作戦は失敗した。でもな――」
モブオはニヤッと笑った。
「うちのクラスの他の班が、少しずつ具材を分けてくれたんだよ。だから逆に、俺たちの班のカレーは一番具材が多いかもしれないぜ!」
「……えっ?」
思わず固まった。
「えぇぇっ!? そんなことしていいの!?」
「そうよ! 班同士で競うんじゃなかったの!?」
俺も同じことを思った。
それじゃあ班分けした意味がなくなるじゃないか。
「私はそんなこと、一言も言っていないぞ」
「「ルイルイ!?」」
「私は『三十分以内に具材を持って来い』と言っただけだ。持って来られなかった班は具材なしカレーになるとも言った。だが――」
ルイルイは腕を組み、ニヤリと笑う。
「班同士で分け合うな、などとは一言も言っていない」
「つまり、そこの『ブオブオ』のやったことはルール違反ではない」
「へっ? 『ブオブオ』!?」
「そうそう。俺が他の班の人達に具材を分けて欲しいと頼もうと思っていたらみんなの方から先に分けてくれるって言ってくれたんだ!!」
「そっ、そうなのか、みんな!?」
っていうかモブオ、お前いつの間にルイルイから『ブオブオ』って呼ばれる様になったんだ!?
で、今更ながら何で俺だけ繰り返しじゃなくて『ヒトヤン』何だ!?
でも...…
「そ、そうだったのか……」
「当たり前だろ、布津野!」
「えっ?」
「同じ三組じゃないか!」
「困った時は助け合うのが仲間だろ?」
「そうよ。聖香さんたちが途中で困ってるのは見えてたから、あなたたちの分も考えて野菜を多めに持って帰ってきたの」
「時間がなくて声は掛けられなかったけどね」
「肉もさ、他のクラスがごっそり持っていきそうだったから、念のため多めに確保してたんだ」
……だから俺のところには一つも残ってなかったのか。
いや、そこは突っ込むところじゃないな。
「み、みんな……」
胸が熱くなってきたぞ。
「ありがとう……」
ダメだ。
本当に泣きそうだ。
「おぉーっ! 泣け泣け布津野!」
「今日は好きなだけ泣いていいぞ!」
ハッハッハッハ!! ハッハッハッハ!! ハッハッハッハ!!
その笑顔が、また嬉しかった。
俺は舞奈の方を向いた。
「なぁ舞奈」
「え? 何が?」
「『何が』じゃないよ。みんな俺達の為に具材を多めに取ってくれてたんだぞ。お前もみんなにお礼を言った方が良いんじゃないのか?」
「えっ? う、うん……そ、そうだね……み、皆さん……あ、ありがとう……」
その瞬間――
「やったぁぁぁぁ!!」
「寿志光さんが俺たちに話しかけてくれたぞ!!」
「今日は最高の日だぁ!!」
「食材集め頑張って良かったぁ!!」
大歓声が上がった。
お、おいおい……
何なんだ、この盛り上がりは。
な、何か俺の予想を遥かに超えた展開になってきたぞ!!
当初は舞奈と聖香を仲良くさせるだけの目的だったけど、この調子でいけば舞奈はクラス全員と仲良くなれるんじゃないのか!?
「よーし! 一年三組、全班合格だーっ!!」
「えっ!? 急に何だよルイルイ!」
「だから合格なんだよ」
「三組だけ?」
「そうだ。よーく聞け三組のクソどもぉぉおお!!
それに他のクラスのウジ虫ども!!
高一最初の大きな行事として行う『謎めいた合宿』の目的を知らないようだから所長代理である私がお前達に教えてやろう!!」
も、目的だと?
っていうかルイルイ、やっぱり、あんたは口がメチャクチャ悪いよな!?
「お前達が高校生になって約2ヶ月、それなりに友人も出来てきた頃だろう。だがしかし、まだクラス一丸とまではいっていないはずだ。
この合宿は友人達と更に仲良くなるのも良いが、色々な障害を乗り越える為に皆で協力しあい、助け合ってクラスが一丸になる事を目的とした合宿なのだ!!
どうだ、理解したか!? このミジンコどもめ!!」
ルイルイ……俺達の呼び方は最低だが、その他は何か『まとも』な事を言っている気がするな。
「よって今回の『第1ラウンド』で、その目的を達成できたのは3組のクソどもだけであり、他のウジ虫どものクラスは班ごとに足の引っ張り合いをしていたという事で『不合格』だ!!
よって、食後の運動は3組以外、肉の入った袋をぶら下げていた木まで5往復の『ランニング』をペナルティとして課すことにする。
以上だ。分かったかゾウリムシどもぉおお!!」
「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!?」」」
ちょっと待て!!
全員の『え―――っ』で話を終わらせる訳にはいかないぞ!!
俺にだって『突っ込みマスター』としてのプライドがあるんだよ。
ということでルイルイ、俺達の呼び方はともかく、
あんたがそんな『まとも』な事を言ったらメチャクチャ気持ち悪さしか残らないんだよ~っ!!
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