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【後編】街中がキャンパス!障害も世代も超えて「ごちゃ混ぜ」で学ぶ、「HUC」1年間の大発表会

▽前編はこちら

正解は不必要、「好き」を叩きつけるプレゼン

カンファレンスの中盤は、HUCメンバーたちが「偏愛」を披露する時間。

そこにあるのは、誰かに評価されるための「正解」ではない。

自分が好きでたまらないものを、ただ表現するという、純粋で真っ直ぐなまでのエネルギーだった。

浦マリオさん(テーマ:鉄道)
JR西日本の最新AI車両から、レトロフューチャーな「ラピート」まで。
解説のスピードがどんどん加速していく「快速急行式スライド発表」。

小西さん(テーマ:夏の北海道旅行)
分刻みのダイヤをびっしり書き込んだ「手書きの旅行計画ノート」。「旅のコンシェルジュができるんちゃう?」と唸るほどの緻密さを披露。

内藤さん(テーマ:HUC 1年間振り返り)
メンバーを代表して、HUCを自分の言葉で振り返ってもらった。
運動会の最後に全員でやったスクワットは、いまだにナゼしたのかわからない。

※このあたりの熱量、ぜひ動画でチラ見してみてください。

「ごちゃ混ぜ」の毒にやられるお偉いさんたち

発表を受け、登壇した3人のゲストからも言葉をいただいた。

普段はカチッとした場所で話しているはずの人たちが、HUCの空気に当てられて、心なしか言葉の温度が上がっている気がした。

「役割の流動性」がレジリエンスになる|神原咲子先生(HUC顧問 / 神戸市看護大学教授)

先ほどの小西君の旅行計画は、私たちが地域で作ろうとしている『個別避難計画』そのもの。
 
どこへ行き、何を食べ、どう過ごせば安心かを自分で描く力。
それは災害時にも、そのまま「生き抜く力」になります。

さらに大事なのは、今日のように『誰が助ける人で、誰が助けられる人か』が分からないごちゃ混ぜの空間であること。
この役割の入れ替わりこそが、いざという時に自然と体が動く、本当の強さを生み出します。

カチッとした避難訓練よりも、こうした『自分たちが主役だ』と思える場を日常に持っていること。
 
それ自体が、どんな防災マニュアルよりも頼りになる備えになるんです。

長田の強みは「おせっかいなほどの距離感」|田中幸夫さん(神戸市長田区長)

震災から30年。
当時、瓦礫の下から人々を救い出したのは、8割が近所の住民同士による『共助』でした。
 
長田は多国籍で文化も多様な街ですが、その一番の強みは『おせっかいなほどの距離感』にあります。

皆さんがこの1年、街歩きやBBQを通して耕してきたのは、単なる交流じゃなくて、有事の際に生死を分ける『顔の見える関係性』です。

ニックネームで呼び合える仲間を増やすこと。
それは行政が作るどんな計画書よりも強力な、地域のインフラなんです。

文部科学省から見た「HUC」|野内さん(文部科学省)

文科省が目指すのは『共に学び生きる共生社会』ですが、現状、特別支援学校卒業後の大学進学率はわずか2%。 
 
多くの人が家庭と職場の往復に閉じ込められ、新しい挑戦を諦めてしまう現状があります。

HUCを文科省の言葉で言うと、『学びを通じて繋がりを作り出す取り組み』であり、『繋がりから学ぶ取り組み』

“関係性”から“学び”を作っている。
これが、1つのモデルとして全国に波及していくといいなっていう風に思います。

「すべての弱さは社会の伸び代」

最後にマイクを握った首藤さん。
メンバーの発表を聞いて、急遽スライドを一枚差し替えた。

そこに刻まれたのは、「すべての弱さは社会の伸び代」という言葉だった。

できないことや弱さがあるから、そこに誰かの助けや新しい会話が生まれる。弱さを隠すんじゃなくて、それを起点に日常や街を面白くしていく。
そんな情景を、僕は新長田の路地裏から作り続けていきます。

Happyは今、さらなる新しい遊び場を仕込んでいる。

兵庫区・烏原水源地のプロジェクトや、街で眠っていた文化財を活用したレストランと宿の複合施設を今年スタートする予定。

もし自分や家族に何かが起きても、「ここなら楽しく生きていける」と誰もが確信できる未来のインフラを、これからも勝手に作り続けていく。

自分の街を好きになることが、手っ取り早い「防災」だ

HUCが出した「防災」の結論。
それは難しい理屈では全くなかった。

『自分の街を好きになること』

震災の備えだけじゃない。
友達と喧嘩した時、ふと孤独を感じた時、「あの人に連絡してみようかな」と思える顔が半径10分以内に浮かぶかどうか。

日常の登場人物を増やし
顔見知りと行きつけの場所を増やしながら、
街に溶け込んでいく。

それが結果として、“究極の防災コミュニティ”になる。
だから、さらに行きつけの場所(サードプレイス)を増やしまくろう。

HUCはこれからも懲りずに、街をキャンパスにした企画を打ち続けていく。

…と、思う(次に何やるか、まだ全然決めてない笑)

あえて決めてなかったカンファレンスのラストシーン

さて、このカンファレンス、最後にどうやって締めるかだけは、あえて最後まで決めていなかった。

適当だったわけじゃない(と、信じてる)。

「予定調和をぶち壊す」「その場の空気で役割が入れ替わる」という、HUCがこの1年で一番大事にしてきた学びを、最後は会場のみんなに体感してほしかったからだ。

最後、どうやって終わらせよっか?

ステージからみんなに問いかけてみた。

すると返ってきたのは「歌う!」「踊る!」というゴキゲンな答え。

ということで、最後は会場全員で、嵐の『Love so sweet』を全力で歌って踊ることに急遽決定。

最高に盛り上がったカンファレンスは、最後に嵐が過ぎ去ってお開きとなった。



……と、ここまで散々書いてきたが、正直言葉では1ミリも伝わらない。
noteはカンファレンスで話したごくごく一部。
時間があれば本編をじっくり見てほしい。
最後の嵐は著作権的にNGなので無音だけど、その訳のわからん様子も含めてオススメです。あとはもう、動画を見てください。

▽カンファレンスの動画はこちら


「HUC(ハッピー・ユニバーサル・カレッジ)」とは?
「まちが教室、出会いが学び」
神戸長田区を中心に、神戸の街をキャンパスにする多世代型の学び場。
「顔馴染みの人」と「行きつけの場所」を増やす、超リアルで生活の中全てを教室にする実践的学びの場。
(文部科学省委託/学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業)


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