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台所に現れる探偵ブラック

毎朝 
昨晩片付けたはずの流し台に
洗い物の食器が置かれている。

ややもすると辛いラーメンを食べたであろう痕跡さえもある。
どんぶりや鍋やらで台の上まで
とっ散らかっている。

私はそれを朝一番の台所仕事として
片付ける。

洗い物をしながら考える。

はぁ
また夜中に誰か食べたヤツがいる...


皿洗いをしながら流し台の壁に
白く洗剤が垂れている跡があるのを
発見した。
この汚れがなかなか取れない。
先日やっと汚れを落としてスッキリしたところだった。
また同じところに汚れがついている。

原因は一体は何だろう。
誰かが洗剤の泡を飛ばしたのだろうか?

私以外に洗剤を使うのは...

いや待てよ。
すぐに疑うのは良くない。
流し台の洗剤置き場の下まで拭きながら
その汚れがどこから来たのか探ってみる。

火を使おうとガスコンロを見る。
コンロの上は吹きこぼれで焦げていた。
最近は毎日吹きこぼれた跡が残っている。
2つのコンロのうち
もう片方は油まみれになっていた。

昨晩はガスコンロを使っていない...。

とすると使ったのは...


毎日、探偵ブラックが現れて
原因究明と犯人の推理をしながら
台所を片付ける。
自分ではない誰かが汚した汚れを
繰り返し落とし洗い物をする。


一日の始まりは気持ち良く始めたい。
できることなら全てを感謝と喜びで
受け止めたい...。

だが今の私にとって
それはまだ道半ば。
その境地に辿り着くには程遠い道のりだ。


この気持ちはここ数年で現れだした。
子どもが成人を過ぎて
何でもやればできる年齢になった。
できるのにやらない事にモヤモヤする。

だがこれももう少しの辛抱だ。
彼はこの春から一人暮らしをする。
もう甘えは効かないのだ。
自分で何とかするであろう。

一方80代の母は年老いて目も良く見えず
洗い終わった皿に汚れが残っているようになった。
腕力も弱くなり鍋なども重く感じて
片付けを省くようになった。

母は好意で良かれと思い
食事の後に毎回、皿を洗ってくれる。

しかし汚れが落ちていなかったり
匂いが残っていたりして
結局、私が洗い直す事ことになる。

私は家事以外の時間を優先する為に
なるべく効率的に台所仕事をしたいと
思っている。

でも結局母が皿洗いをする度に
分からないようにこっそり洗い直す。

やってくれるその気持ちは
大事にしたいと思っている。

母が火を使うと
毎回吹きこぼれるようになった。
それを見ると
私は日々変化してゆく
母の目に見えぬ老いを感じるようになった。

これはまだ序奏である。

介護の終わりはどこにあるのか
今は全く分からない。

ただ今の私の願いは
探偵ブラックを止めて
気持ち良く台所仕事をしたい。
黒い気持ちに負けたくない。
いつも平和な心でいたい。


以前、探偵ブラックを野放しにした事があった。
すると大抵台所で大惨事が起こる。

皿洗いで皿を割る。
何かにつまずく。
フライパンのとってを引っ掛けて
ひっくり返す。

これは何かの暗示なのだろうか...?笑笑

どんどんブラックが増幅して
いつの間にか目の前の事に
集中できていない。


ただ分かることは
ブラックを止めなければならない
という事だ。



そんな私が編み出した技がある。

ブラックが現れそうになったらー

鼻歌を歌うのだ♪
リズム良く仕事をこなす。
その今やっているひとつの事に集中する。

すると自然と楽しい気持ちになって
ブラックはいつの間にか
いなくなっている事に気がついた。

そして台所もピッカピカ✨

これが今のところ
私の必殺技である。


もしかしたら
日々を自分らしく生きるという事は
こうした小さな技と工夫の積み重ね
なのかもしれない。

私はまだ修行の途中。
この行き着く先に悟りを開くことは
できるのであろうか......?笑笑笑笑


世の中ですでに経験を積んできた方々
現在進行中の方々に
心から尊敬とエールを送りたい。


台所大惨事の記事はこちら↓









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