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第5話 母親なのに迷った日|声かけを変えた日  【ペアトレで学んだこと】

母親なのに、どう声をかけたらいいのか分からなかった日があります。

「ちゃんとしてほしい」
その気持ちばかりが先に出て、
うまく関われない自分に、何度も迷いました。

どうして届かないんだろう。
そう思いながら、同じことを繰り返していた気がします。

でも――

声かけを少し変えただけで、
子どもの反応が、少しずつ変わっていきました。




そのきっかけになったのが、
自治体の保健センターで紹介された
ペアレントトレーニングでした。



そこで教えられたのは、特別なことではありませんでした。

講師の方が、こんなふうに言ったのを覚えています。

「当たり前のことを、馬鹿にしない」
「A・B・Cで覚えてくださいね」

と、やさしく微笑みながら、そう話してくれました。



正直、そのときの私は、
「当たり前のことなのに?」と
どこか軽く受け取ってしまっていました。

でも今は、その言葉の意味が
少しずつ分かってきた気がします。







たとえば――

朝、パジャマから着替えて、
その日に合った服を着ること。

それだけで
「できている」と認めてあげる。

私は正直、最初こう思いました。
「それくらい普通じゃないの?」と。

でも講師の方は、はっきり言いました。

「それができるって、すごいことなんですよ」



また、こんな話もありました。

子どもが
「持ち物のことで悪口を言われた」と相談した時。

私はどう返せばいいのか分からなかったのですが、
講師の方はこう言いました。

「迷惑をかけていないのに、持ち物で人を悪く言うのはよくないことです。
それは、その場にいる大人がきちんと伝えるべきです」

その言葉を聞いたとき、
“守り方”をひとつ知った気がしました。



そして、もう一つ大きかったのが

👉スモールステップで褒めること

できていないところではなく、
できたところを見る。

それを、言葉にして伝える。





少しずつですが、
子どもとの関係は変わっていきました。

でも、ここに来るまでに
たくさん迷って、失敗もしてきました。





実際に私がどんな声かけをしてきたのか。
何をやめて、何を続けたのか。

ひとつの記事にまとめています。

必要な方にだけ、届けばいいと思っています。



①|短く伝える

ペアレントトレーニングで教えてもらった中で、
今でも意識していることがあります。

それは、

👉怒るときほど、短く伝えることでした。


感情のままに怒ってしまうと、
子どもは「何を注意されたか」ではなく、
「怒られて嫌だった気持ち」だけが残ってしまうそうです。

そして、長く話せば話すほど、
最初に伝えた大事なことは、逆に伝わりにくくなる。

だから、伝えるのはシンプルに。
目安は、3つの文。

たとえば――

下り坂は、走ると危ないよ。
転ぶと痛いよ。
だから、歩こうね。


以前の私は、
「どうして走るの!危ないって言ってるでしょ!」と
感情のままに言ってしまっていました。

でも、伝え方を変えてから、
少しずつですが、届き方が変わってきたように感じています。



②|役割を持たせる

ペアレントトレーニングで学んだことを、
実際の生活の中でも試してみました。

たとえば、買い物のとき。

会計や荷物を出す場面で、
どうしても子どもの手を離さなければならない瞬間があります。

そのたびに、
走っていってしまうのではないかと不安でした。

そこで教えてもらったのが、

👉「待つ時間に役割を持たせること」


私は、カバンに子どもの好きなキャラクターの
キーホルダーをつけて、

「ここ持って、待っててね」

と声をかけるようにしました。

すると――

手を離した瞬間にどこかへ走って
いってしまうことが、少しずつ減っていったのです。



以前は、
「じっとしてて!」と強く言ってしまうこともありました。

でも、どうすればできるかを伝えることで、
子どもの行動は変わっていくのだと感じました。



③|見える形で伝える

遊びの中で、順番を待つ場面でも悩んでいました。

「5分待ってね」と伝えても、
時計がまだ読めない我が子にとっては、
その“5分”がどれくらいなのか分からない。

だから、待つこと自体がとても難しかったのです。



そこで、伝え方を変えました。

👉時間ではなく、“見える形”で伝えること


「長い針が“2”のところに来たら、順番が変わるよ」

そう具体的に伝えるようにしました。



そしてもう一つ。

「次のお友だちが終わったら、交代しようね」


と、“次に何が起きるか”も一緒に伝えました。



すると――

少しずつですが、
待つことへの不安や混乱が減っていったように感じました。



以前は、
「ちゃんと待って!」と感情で伝えて
しまっていました。

でも、
“どうすればできるか”を具体的に伝えることで、
子どもは安心して動けるのだと気づきました。




私が変えたのは、特別なことではありません。

👉短く伝えること
👉役割を持たせること
👉見える形で伝えること

ほんの少しの工夫ですが、
子どもとの関係は、少しずつ変わっていきました。


同じように迷っている方に、これからも書いていきます。

【第6話】母親なのに迷った日|できない、ばかり見ていた でも、このままでいいと思えた

▶はじめての方へ
この話はシリーズで書いています。
・第0話 母親なのに迷った日
・第1話:菓子折りを断られた日
・第2話:懇談会で限界だった日
・第3話:子どもの発達相談に行くまで
     迷いながら決めた一歩
・第4話:あの日、言葉で傷つけた
→最初から読む

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