事務職からITエンジニアへの転職を考える1 「エンジニア不足」
僕は長年 IT エンジニアとして働く傍ら、知人の会社の事務の仕事もしてきました。その経験から事務職からITエンジニアへの転職は「アリ」だと考えています。
一方で、IT エンジニアになるには覚えることも多く、一筋縄ではいかないのも事実です。
僕は事務職から一般的に言われているエンジニアへの転職とは違う方法があると思っています。それを 3 つの記事にまとめてみました。そのほかの記事はこちら。
今回は一般的に言われている「エンジニア不足」から事務職の人たちが取りうる選択肢を考えてみたいと思います。
79 万人のエンジニアが不足する?
経済産業省が 2019 年に発表した IT 人材需給に関する調査 によると 2030 年に最大約 79 万人のエンジニアが不足するそうです。
この調査では「IT 需要の伸び」や「生産性上昇率」も考慮して数字を出しており、この「79 万人」という数字は「 IT 需要の伸び」が高位 (3 - 9%) 、「生産性上昇率」がもっとも低い (0.7%) ときの数字です。(PDF p.20)
昨今の AI のサポートを考えると、「生産性上昇率」はもっと高そうなので、実際にはもう少し数字は抑えられそうです。
とはいえ、この調査によると考えられる未来の中でエンジニアが足りなくなる公算が高そうです。
エンジニアの需要が今後も高いというのは転職を考える人にとっては朗報ですね。
では、どういう種類のエンジニアの需要が高いのでしょうか?一口に「エンジニア」と言っても種類はさまざまです。
この調査ではエンジニアの種類を大きく「先端 IT 人材」と「従来型 IT 人材」のふたつに分けています。(PDF p.28)
「先端 IT 人材」は 「AI やビッグデータ、IoT 等を活用した新しい担い手」を指すそうです。
一方、「従来型 IT 人材」はその名前のとおり従来からの IT 需要に対応する人材です。
事務職が目指すのは「先端 IT 人材」?「従来型 IT 人材」?
事務職からエンジニアを目指すにはどちらがよいのでしょう?
「先端 IT 人材」は「先端」というだけに技術の変遷も激しく、学習内容も変わる可能性が高いので、エンジニアでない人が働きながら学んでいくのは難しいと思われます。
また、「先端 IT 人材」に応募するのは、今まで「従来型 IT 人材」として働いてきた人や大学で専門的に勉強してきた新卒です。
いくら需要が高いとはいえ、エンジニア経験のない人には勝ち目が薄いと言わざる負えません。
そういうわけで、事務職からエンジニアを目指す場合はまず「従来型 IT 人材」がよいでしょう。
しかし「従来型 IT 人材」には不安材料もあります。
「従来型 IT 人材」の不安材料
さきほどの調査によると「 IT 需要の伸び」が高位 (3 - 9%) で、「生産性上昇率」が 2.4% の場合、「従来型 IT 人材」は供給過多になる可能性があるのです。(PDF p.36)
「従来型 IT 人材」の需要と供給のバランスの鍵となるのは、現在の「従来型 IT 人材」の「Re スキル率」。
今「従来型 IT 人材」に分類される人たちが「先端 IT 人材」に必要なスキルを学びなおし、「先端 IT 人材」へどれだけ移行してくれるかによって、「従来型 IT 人材」のイスが空くかが決まるのです。
なんとも他力本願な話です・・・。
事務職からは「従来型 IT 人材」にしかなれないのに、その「従来型 IT 人材」が供給過多になるなら、事務職からエンジニアに転職するのは難しいのでは?と思われるかもしれません。
それは一面では正しいと思います。
単純にプログラミングスクールに通ったり、本やテキストで学んで「従来型 IT 人材」を直接的に目指すのは難しいかもしれません。
そこでちょっと視点を変えてみましょう。
ここまではエンジニア市場を見てきましたが、次はソフトウェアについて考えてみたいと思います。
続きます。
