運が良かった、では片づけられない
人間関係がうまくいっている人。
キャリアが自然につながっている人。
なぜか良いタイミングで、良い人や良い環境に出会っているように見える人。
そういう人を見ると、
「運がいいんだろうな」
で片づけたくなることがあります。
でも最近、自分はそれだけでは少し違う気がしています。
もちろん、運はあります。
人との出会いも、配属も、タイミングも、自分だけで完全にコントロールできるものではありません。
ただ、運が来た時にそれを拾える人と、拾えない人がいる。
同じ場所にいても、チャンスに変えられる人と、通り過ぎてしまう人がいる。
だから、
運が良かった、では片づけられない。
自分は、そう思っています。
この感覚を考える時、自分はブルーロックの「運」の話を思い出します。
運は偶然落ちてくる。
でも、その瞬間に拾える場所に立っていないと、結局それはチャンスにならない。
ゴール前にいない人には、こぼれ球は来ても決められない。
運そのものより、
運を拾える位置にいたかどうか
が大事だという話です。
自分はあの考え方が、かなりしっくりきています。
そしてこれは、キャリアにも人間関係にもかなり近いと思っています。
運がいい人は、ただラッキーなだけではない。
運を拾える場所に、先に立っている。
良い出会いも、良い評価も、良いチャンスも、
その瞬間に受け取れる状態を作っている。
そういう先回りがあるから、結果として
「あの人は運がいい」
ように見えるんだと思います。
新卒1年目は、ただの研修ではなかった
自分がこの感覚を強く持つようになったのは、新卒1年目の経験が大きかった気がします。
自分は最初に入った会社で、全国勤務コースを自分から志願して入社しました。
もともとは、薬剤師として何か明確な理想があったというより、
全国勤務をしてみたい、家を出たい、日本を回りたい
という気持ちのほうが強かったと思います。
面接では、大阪拠点でいろんな店舗にヘルプで行くような話を聞いていて、
それが結構いいなと思って入社しました。
でも実際に入社してみると、全国勤務コースはそうではなくて、
研修で3か月ごとに全国の店舗を回る形でした。
自分の場合は、青森、静岡、岐阜、兵庫。
1年間で4店舗を回って、本配属が青森でした。
この1年間の研修について、自分は最初から
ただの研修ではなく、試されている期間
として見ていました。
研修が終わった後、どういうチームに入るのか。
どこに配属されるのか。
どういう扱いを受けるのか。
そういうことは、結局その1年の動き方で変わると思っていたからです。
だから上司や先輩との面談の時も、
ただ無難に受け答えするのではなく、
* 今自分が何に興味を持っているか
* 何を勉強しているか
* どういう取り組みをしているか
を意識して話していました。
要するに、自分がどう見られたいかを、少し先に取りにいっていたんだと思います。
これは、人間関係でもかなり同じです。
ただ受け身で接している人より、
相手との関係がどう見えるかを少し先に考えている人のほうが、
結果として関係は回りやすい。
もちろん、それが媚びることとは違います。
相手に合わせすぎるというより、
関係が詰まりにくい位置を先に作っている
という感じです。
⸻
ピンチに見えた状況も、立ち位置で変わる
新卒1年目の最初の店舗では、同じ店舗に新卒2人配属でした。
そのもう一人の同期は、正直かなり仕事ができなかった。
全国勤務コースなので、ある意味ではライバルでもある。
普通なら、
同じ1年目なのに、なんでこっちが教えないといけないんだ、
と思ってもおかしくない場面だったと思います。
でも結果的には、その状況のおかげで自分はかなり学べました。
教えることで、自分の理解も整理される。
仕事を回しながら、自分も吸収できる。
上司から見ても、ただ新人として働くだけではない見え方になる。
本来ならピンチにも見える状況が、
自分の立ち位置を少し変えることで、プラスにもなる。
これも、運が良かっただけではなくて、
その状況をどう使うかの差だったんだと思います。
運は、ただ降ってくるものかもしれない。
でも、それを何に変えるかは、自分の立ち位置で変わる。
そう感じた出来事でした。
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良い環境も、取りにいかなければ通り過ぎる
次の静岡の店舗では、さらに大きい出会いがありました。
そこには、自分の中で師匠だと思える人がいました。
勉強の仕方。
どういう薬剤師になるべきか。
何を見て、どう積み上げるか。
そういうことを、その人からかなり教わりました。
質問すると、自分のパソコンの中にある資料をすぐ出して、印刷して、説明してくれる。
しかも、そのファイル整理の質と量が本当にすごかった。
正直、
「ああはなれないな」
と思ったくらいです。
でも同時に、目標はかなりはっきりしました。
さらにその店舗には、学会長をしているレベルの社長もいて、腎機能の話など、勉強面でもかなり良い環境でした。
1年上の先輩もすごく優秀で、でもフランクで、勉強の仕方や考え方をいろいろ教えてくれた。
この3か月で、自分はかなり吸収できたと思っています。
でもそれも、ただ
「いい環境だった」
で終わる話ではないと思っています。
同じ場所にいても、質問しない人は何も得ない。
近づかない人は関係もできない。
取りにいかない人は、そのまま通り過ぎる。
良い環境にいたことは、一つの運かもしれない。
でも、それをチャンスに変えられるかどうかは、その人の動き方にかかっている。
これはそのまま人間関係でも同じです。
人間関係がうまくいく人は、
運よくいい人に囲まれているだけではない。
いい人に出会った時に、その関係を作る動きをしている。
いい環境に入った時に、その場から学ぶ姿勢を持っている。
空気がよさそうなところで終わらず、自分から接点を作っている。
だから結果として、
「あの人は人に恵まれている」
ように見える。
でも本当は、恵まれる前に少し動いているんだと思います。
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大事な場所ほど、何を持ち帰るかを決めていた
3店舗目も、会社の中でかなり大事にされている店舗でした。
利益率が高い。
処方箋枚数も多い。
総合病院前で大変。
上の立場の人もよく来る。
その中で、自分はただ業務をこなすだけではなく、
がん専門の資格を持つ店長に質問したり、
自分なりに「ここで何を得るか」を考えながら動いていました。
同じ新卒でも、
ただ毎日を乗り切る人と、
ここで何を持ち帰るかを見ている人では、
同じ3か月でも積み上がるものが全然違う。
これもやっぱり、運を待つのではなく、
運が来た時に拾える位置に自分を置く話だと思っています。
自分がどこにいるか。
誰といるか。
何を聞くか。
どう動くか。
それによって、同じ環境でも得られるものは変わる。
だから、運が良かっただけでは片づけられない。
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人間関係がうまい人は、運を拾える位置にいる
人間関係もたぶん同じです。
友達に困らない人。
上司に声をかけてもらえる人。
後輩と関係が悪くなりにくい人。
夫婦関係が詰まりにくい人。
家族関係が壊れにくい人。
そういう人を見ると、相性とか性格の良さで説明したくなります。
もちろん、それもあると思います。
でもそれだけでは、再現性がありません。
自分が思うに、人間関係がうまくいく人は、
関係がこじれる前に少し動いている。
誤解が積もる前に話す。
相手が困る前に少し動く。
距離が空きすぎる前に接点を作る。
崩れそうな空気を、その前に整える。
そういう先回りをしている。
うまくいっているように見える関係ほど、
本当は自然にできたものではなくて、
少しずつ維持されているものなのかもしれません。
自分は、人間関係がうまい人というより、
人間関係が詰まらないように先を見ている人のほうが強いと思っています。
運がいい人というより、
運を拾える位置にいる人のほうが強い。
たぶん人間関係も、キャリアも、人生も、
その積み重ねで回り方が変わっていくんだと思います。
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運の技術は、先回りの技術なのかもしれない
運は完全には選べません。
どこに配属されるか。
誰と出会うか。
どんな環境に置かれるか。
どのタイミングで何が起きるか。
全部を自分で決めることはできない。
でも、運を拾える位置に立つことはできます。
見られている前提で動く。
質問できる人に質問する。
良い環境から取りにいく。
ピンチをそのままピンチで終わらせない。
人間関係が詰まる前に、少し整えておく。
そういう小さい動きの積み重ねが、
あとから見た時に
「あの人は運が良かった」
に見えるのかもしれません。
でも自分は、それをただの運で片づけたくない。
運を拾える位置に立つこと。
運をチャンスに変える準備をしておくこと。
それも一つの技術なんだと思います。
これから考えていきたいのは、たぶんそのあたりです。
人間関係がうまくいく人は、何を先回りしているのか。
信頼はどうやって積み上がるのか。
友達に困らない人は、何を雑にしないのか。
相性や運で片づけられがちなものに、どれくらい再現性があるのか。
運が良かった。
そう言えば、話は簡単に終わります。
でも、その運を拾える場所に立っていたのは、
たぶん偶然ではない。
だから、
運が良かった、では片づけられない。
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