夢の中でためしよみ
私にとって小説とは、果てしなく続いていく何かです。物語そのものが続くというよりは、問いが続いていくものと感じています。(ハン・ガン、『ユリイカ』2025年1月号のインタビューより)
正月に帰省する際、息子が飛行機の中で読む本を買いたいというので、空港の本屋に寄りました。そうしたら、レジのところに『ユリイカ』のハン・ガン特集が積んでありました。『ユリイカ』がこんなところに! とノーベル文学賞の威力(?)を思い知ったのでした。でも故郷で、実家で話しても、何それ? と言われる。庶民にはノーベル文学賞なんてそんなもんだ、とやっぱり思ったのでした。
さて、知られてない選手権でハン・ガンに圧勝している私はもう少し頑張って自著の宣伝をしたい。『夢の中で目を覚まして──『アフリカ』を続けて①』の【ためしよみ版】をBCCKSにつくりました。
冒頭の4編
『アフリカ』を続けて
どうしてアフリカなんですか?
常に揺れている
プライベート・スタジオ
が全て読めます。
これはじつは昨年の春、試しにつくってみた小冊子「『アフリカ』を続けて vol.0」の内容そのまんまです。その後の校正で微かに修正が入ったかもしれませんけど…

この小冊子をつくったあとの感触が、とても良かったんですね。
それが発展して、今年の1月、『夢の中で目を覚まして』という本になりました。
とくに最初の「『アフリカ』を続けて」が本全体(というより連載全体)のテーマになっているように、書いている自分には感じられています。
テーマというと、ビッグバンドが楽団のテーマ曲のようなものを持っていて、コンサートの最初に演奏したりする、ああいうのを想像します。お馴染みのやつというか、いろんなことをやっていても、その演奏スタイルを象徴するようなやつというか。
あとに続くものは全て、その変奏になっているんじゃないか? と、そういったことは「あとがき」にも書きました。
だからまずは最初の「『アフリカ』を続けて」を読んでもらて、せっかくなら続く2、3編を読んでもらえたら、ザックリとしたことがわかるんじゃないかという気がしています。
(つづく)
『夢の中で目を覚まして──『アフリカ』を続けて①』 ウェブマガジン「水牛」の毎月1日更新のコンテンツ「水牛のように」で、下窪俊哉が2021年7月から連載している「『アフリカ』を続けて」の(1)から(33)までをまとめた ① が1冊になりました。BASEショップを中心に少部数をじわ〜っと発売中。読んでみたい方からのご注文をお待ちしています。
守安涼の小さな作品集『夜の航海』も、数日中にはウェブショップに出しますので、あと少しお待ちください。
