売り上げだけが、成功じゃない。まちのZINEフェスに出店して気づいたこと
7月19日(日)、私にとって3回目の出店となる、まちのZINEフェスが開催された。
前回参加したZINEフェス神戸が土砂降りだったのに対して、今回はじりじりと日差しが肌を焼くような快晴。「幸先いいぞー」と、根拠のない何かに期待しながら会場へむかった。
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しかし、帰り道の私は、行くときとほぼ重さの変わらない――むしろ重たいくらいのスーツケースをひきずりながら、複雑な気持ちで歩いていた。
なぜなら今日は、今まで出店したなかで、いちばん売り上げが少なかったから。
利益をもとめてイベントに参加しているわけじゃない。もし誰かに「儲からないのに、なんで出店するの?」と聞かれたら思わずカチンとくるくらい、売り上げではない魅力を感じている。それでも、やっぱり悔しさはある。
私なりにSNSでもマメに告知したし、フリーペーパーや新柄の布雑貨も用意したのに。「がんばって準備したわりに……」と思ってしまう自分にもモヤモヤした。
何がいけなかったのか。あくまで私の予測でしかないのに、帰りの普通電車のなかで原因をあれこれ考えては、ため息がでそうになった。
来場者が少なかったわけではない。ブースの場所も悪くなかったし、声をかけたときのお客さんの反応も好感触だった。
そうなると、「私の作品には、買うほどの魅力がなかったのかもしれない……」という、自分にとって、もっともつらい原因を想像してしまう。
値段が高かったかな。
ブースのインパクトが足りなかったかな。
もっと積極的に声をかけたほうがよかったかな。
あれ?私、こんなにネガティブだったっけ。
売り上げのことは、いったん心のすみっこに置いて、もう一度一日を振り返ってみる。
すると、大きな収穫があったことに気づけた。
お隣のブースは、以前から「お話ししてみたい」と思っていた作家さんで、直接ご本人からZINEを購入できた。また、普段の創作活動の話や、今後出店する予定のイベントなども聞けた。
それだけじゃない。前回出店したZINEフェス神戸で、私のZINEを買ってくださった方が、直接感想を伝えに来てくれた。購入したあと、会場内のカフェでさっそく読んでくださったというエピソードまで聞くことができ、そのシーンを想像して、しあわせな気持ちになった。
また、同じくZINEフェス神戸でエッセイ集を購入してくださった別の方は、今回のまちのZINEフェスでは出店者。私のブースに挨拶しに来てくださってお話しできたし、私もその方のZINEをお迎えできた。
そして、「お疲れさまでした。また、お会いできたらうれしいです」と、帰り際に何名かの出店者さんに声をかけてもらえた。
イベントに出店するごとに、自分の人間関係が広がっていくのを実感して、とても豊かな気持ちになれたのだ。
今日を点で見たら、悔しい一日なのかもしれない。だけど、あとから振り返ったら大事な日になっている確信がある。
売り上げだけでは測れないものが、たしかにあった。
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