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美山 鶴ケ岡(殿)の上げ松

2025年8月23日記

『美山考』で、南丹市美山町の行事のことについて調べているときに知った、上げ松。
鶴ケ岡地区(殿・川合)と盛郷地区では上げ松、芦生地区では松上げと呼ばれる(いずれも京都府登録無形民俗文化財に指定)愛宕神社神明火祭が、今年は8月23日(殿・盛郷)、24日(川合・芦生)に行われる。
1705(宝永2)年に始まったとされ、五穀豊穣への感謝と火伏を願い献燈する行事。

今夜、殿(もしくは盛郷)で行われる上げ松を見学したくて、毎週土曜午後に受講している万葉集講座が終わるとすぐに美山に向かった。夕方が近づくこの時間に美山に向かうのは初めて。

17:30 頃に着いた。明るいうちに御神木の姿を見ておきたくて、先ず R162 を盛郷に向かっていると、川原に大きな御神木が忽然と現われた。これまで写真でしか見たことがなかったため、そのスケール感がイマイチ分からなかったが、思っていた以上にデカイ。

盛郷の上げ松 御神木

このあたりは『美山考』の現地確認などで度々訪れていたが、ここが例年上げ松の会場になっていることに気づいていなかった..

R162 を戻り殿の上げ松が行われる場所に向かった。ちょうど鶴ケ岡地区の夏祭りも行われていて、地元の方たちがされている出店には子供たちが集まり始めている。ステージと櫓も準備されていて歌謡ショーや踊りも行われる様子。

鶴ケ岡の夏祭り

車を停めれる場所が分からず、さてどうしよう..と思っていると、交通整理をされている方が来て、駐車場の場所を教えてくださった。近くに二か所あるとのこと。

上げ松の会場も教えてもらい、R162 沿いに歩いた。稲刈りが間近な田んぼの上にはたくさんのトンボが飛んでいる。

まもなく稲刈りかな

こちらも川原に忽然と御神木が現われた。ついさっきこの横の R162 を盛郷への往復で通ったのだがその時は気づかなかった^^

殿の上げ松 御神木

御神木の姿と上げ松が行われる場所、車を停める場所の確認もできたので、鶴ケ岡のお店に向かい夕食に鮎の御膳をいただいた。ご馳走さま^^

鮎御膳

行事が始まる頃合いまでゆっくりさせていただき、殿の上げ松会場に向かった。教えてもらっていた旧小学校横に車を停め、棚野川沿いの道を歩いていると地元の人たちが精霊流しをしていた。

灯ろう流し

御神木近くに着くとちょうど上げ松が始まるところだった。
笛と太鼓が「ぴーひゃらぴーひゃらとんとんとん」と囃すなか、紐の先に火がついたもの(松明)をぐるぐる回して、御神木の先についている篭(もじ)をめがけて投げ上げている。

あまり時間が経たないうちに、松明のひとつが先端の篭に入り小さな火が灯った。しばらくすると篭の火は見る見るうちに大きくなり、火の粉がはらはらと舞い降り始めた。ほんと幻想的な光景。


先端の篭に仕掛けられている花火に火がつくと鮮やかな閃光が四方八方に飛んでくる。

やがて御神木の三方に張っていたロープを緩め、舞い降る火の粉が段々低くなりながら、御神木がゆっくり倒された。先端が着地すると美山の人たちを守り尽くしていることを伝えるかのように大きな炎があがった。

御神木が倒された

その炎を見ているとなんだか心がジンジン感動し、弱くなった涙腺がもう崩壊しそう^^

行事の片付けが始まった。
秋の涼しさを感じる夜の美山を離れ、帰路は初めて園部ICから高速道に乗った。普段は山間狭路をクネクネ走っているが、夜道の山越えはあちこちで鹿に遭遇しそうな気がして怖いし..一応車にはオマジナイの鹿避け笛を付けてるけれど..^^

今日はほんとによい思い出の一日になった。ありがとう。


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