【劇評ABCその31】戯曲を読んでから舞台を観るか、それとも舞台を観てから戯曲を読むか。
先頃、メンバーのAさんより、さまざまな質問がありましたので、何回かに分けてお答えしていきたいと思います。
ただこの問題は、例えばシェイクスピアの『ロミオとジュリエット』や『仮名手本忠臣蔵』のようによく知られた古典の場合と、この公演のために書かれた新作では、ずいぶん条件が変わってきます。
Aさんに伺ったら、質問にあたって、「ちょうど、トム・ストッパードの戯曲については、訃報のニュースを見たこともあり、頭に浮かんでいました」とのことですので、まずは、このあたりの劇を想定して書いていきたいと想います。
観劇と戯曲の比重
「観劇と戯曲を読むことの割合など意識している点はありますか?」
あまり意識したことはないのですが、戯曲をじっくり読んでいくよりは、観劇が先行しているのが現実です。
このあたりは、劇評家と演劇研究者や翻訳家によって異なる点かも知れません。戯曲研究という言葉があるように、観劇を最低限にして、専門の劇作家の戯曲を深く読み解いて論文を書いたり、新たな上演のために海外戯曲を翻訳している方も多いかと思います。
どちらの方向をめざすかで、現実の舞台の観劇か戯曲読解かの比重が変わってきますね。ただ、時期によって、ある年代は観劇、ある年代は書斎にこもるという姿勢もよいかもしれません。
戯曲は必読か
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年々、演劇を観るのが楽しくなってきました。20代から30代のときの感触が戻ってきたようが気がします。これからは、小劇場からミュージカル、歌舞伎まで、ジャンルにこだわらず、よい舞台を紹介していきたいと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
