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【#創作大賞感想】大人よ、児童書に学べ!

本日4本目の投稿は水蝸牛さんの「遺妖説伝~沖縄のマジムンと少年たちの物語~」の感想を書かせていただきます。

水蝸牛さんは沖縄の伝承を元に児童書や絵本を書かれている作家さんです。大人向けの応募作が多い創作大賞の中で全世代が安心して読める「遺妖説伝~沖縄のマジムンと少年たちの物語~」はかなり貴重な存在だと思います。

児童書ではありますが、こちらの作品に出てくる沖縄の昔話はかなりシビアな内容となっていて驚きました。主な登場人物は「美しいものだけを好むアカナー」「生きるためなら我が手を血で穢すことも厭わない鬼」で、2人ともかなり極端な性格です。裏切りを平気でしますし、足が噛みちぎられたり、人を攫おうともします。

ただ、古今東西、昔話や神話は残酷な描写を伴うものが多いです。幼い子や文字の読めない人達の戒めとして、残酷と感じられる内容は時に必要だからではないでしょうか。

物語を楽しむように道徳を学べば、人として一定の規律を守り生活ができます。物語は時に教科書の役割を果たすのです。それでも、人は戒めとしての物語より残酷なことを起こしてしまうのですが。

幼い子には美しいものだけを見せたい、これは大人として当たり前の感情ではあります。しかし、人間は複雑な生き物なのです。美しいものだけを見て暮らすことはできません。嘘も真実も言います。国の一大事だからと、信念のために正義を曲げることもあるかもしれません。いや、実際に今現在、そういう出来事が進行している可能性も……

この作品は主人公が小学生ですし、魔法の眼鏡も出てくるので、子供向けではあるのでしょう。いじめ問題や正しさにばかりこだわる先生が脅威の存在として出てくるので、そう思われてもおかしくありません。

しかし、それらは人間の汚い面や美しさや正義だけを尊重する歪な社会の縮図のように感じられるのです。人は複雑で善悪両方の感情の間で揺れながら生きることが大切だと、この作品は優しく訴えかけています。これは大人と子ども、どちらの世界にも通じるテーマだと思いませんか?

物語には人の心を大きく動かす力があります。水蝸牛さんは魔法の眼鏡というアイテムを使い、そのことにも触れられていました。ファンタジーな描き方をしていますが、かなりグサリと胸に刺さります。

アマチュアではありますが、私はnoteやTALESに創作物を投稿中です。どれくらい力があるかわかりませんが、創作時には責任感を持って真摯に対応しなければと肝に銘じました。

水蝸牛さんの作品により、大切なことに色々気づけました。児童書を通して、大人が学ぶ機会、あってもいいと私は思うのです。