妻が妊娠したので、未来の我が子に教えたいスーパーファミコン名作ゲーム3選
人生には、言葉で教えるよりも「体験」を通して伝えたほうがいい大切なことがいくつかあります。
先日、妻の妊娠が分かりました。 エコー写真に映る小さな、けれど力強く拍動する命を見たとき、言いようのない感動と同時に、「この子にどんな世界を見せてあげようか」という心地よい責任感がこみ上げてきました。
本、映画、旅。教えたいことは山ほどありますが、一人のゲーマーとして、そして一人の「これから父になる男」として、私はスーパーファミコンのコントローラーを我が子に握らせたいと思っています。
今の時代、最新のVRやフォトリアルなゲームは溢れています。しかし、あの16ビットのドット絵の中にこそ、親子の絆や人生の縮図が詰まっている気がするのです。
今回は、いつか大きくなった我が子と一緒にプレイしたい、スーパーファミコンの名作3選を、私の思い出と共に紹介させていただきます。
1. 僕が母とはじめてプレイした原点「スーパーマリオコレクション」
まず最初に教えたいのは、やはりこの一本です。 1993年に発売された『スーパーマリオコレクション』。 これは『スーパーマリオブラザーズ』の1、2、3、そして『USA』が一本に凝縮された、まさにマリオの歴史を詰め込んだ教科書のような作品です。
実は、私が人生で初めて「ビデオゲーム」というものに触れたのは、このソフトでした。そしてその隣には、いつも母がいてくれました。
「失敗」を「挑戦」に変える魔法
当時の母は、今の私と同じくらいの年齢だったのでしょうか。コントローラーの持ち方もおぼつかない私に、Bダッシュのやり方や、クリボーの踏み方を根気強く教えてくれました。
マリオの基本は、穴を飛び越え、敵を避けてゴールを目指すという、至極単純なものです。しかし、そこには人生の基礎が詰まっています。 何度も穴に落ちて「あーっ!」と叫び、また最初からやり直す。母は私がミスをするたびに笑い、ゴールしたときには自分のことのように喜んでくれました。
未来の我が子よ。 君もきっと、最初はうまくジャンプできないでしょう。でも、それでいいのです。マリオには「残り数」がありますが、現実は何度だってやり直せます。 このゲームを通じて、「失敗は次の成功のためのステップに過ぎない」ということを、横で一緒に笑いながら伝えてあげたいと思っています。
マリオの明るいBGMが流れるリビングで、かつて私が母にしてもらったように、君が初めて土管に入った瞬間の驚きを、私は隣で特等席で見守るつもりです。
僕の母との思い出はこちら!
2. 圧倒的名作。親子3世代に渡る冒険「ドラゴンクエストV 天空の花嫁」
もし、君が「物語」というものの深さを知りたくなったなら、私は迷わずこのソフトを差し出します。 『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』。 これは単なるロールプレイングゲームではありません。一人の男の「人生」そのものが描かれた大河ドラマです。
このゲームの最大の特徴は、主人公の幼少期から青年期、そして親となり、自分の子供と共に魔王に立ち向かうまでの「三世代」に渡る壮大な物語であることです。
父の背中と、親としての覚悟
今の私がプレイすると、どうしても主人公の父・パパスの視点で物語を見てしまいます。 まだ幼い息子を連れて、亡き妻を探す旅に出るパパス。彼は圧倒的な強さで息子を守りますが、物語の中盤、ある究極の選択を迫られます。
ネタバレになるので詳しくは言いませんが、パパスが息子を守るために見せる「あの決断」と、最期に遺した言葉は、親になる今の私にはあまりにも重く、そして尊いものです。
君がこのゲームをプレイするとき、最初は主人公に感情移入するでしょう。 旅の途中で仲間を作り、恋をして、家族を持つ。その過程で選ぶ「結婚」という究極の選択に、君は真剣に頭を抱えるかもしれませんね。
そして物語の終盤、君(主人公)の子供たちがパーティに加わったとき、君は気づくはずです。 「自分がかつてパパスに守られていたように、今は自分がこの子たちを守る存在になったのだ」と。
受け継がれる「意志」
「冒険は、世代を超えて受け継がれる」 このメッセージを、君に知ってほしいのです。 私から君へ。そしていつか君に子供が生まれたとき、またその子へ。 たとえ形あるものはなくなっても、想いや意志は必ず繋がっていきます。ドラゴンクエストVは、その美しさを教えてくれる最高のバイブルなのです。
君が伝説の勇者を見つけたとき、私はどんな顔をして君の横に座っているでしょうか。今から楽しみでなりません。
3. 親子で一緒にプレイするならこれ。星のカービィ スーパーデラックス
最後は、もっと肩の力を抜いて、お腹の底から笑い合えるゲームを選びました。 『星のカービィ スーパーデラックス』です。 カービィシリーズの中でも、最高傑作との呼び声高いこの一本。なぜこれを選んだかといえば、理由は非常に明確です。
「2人同時プレイが、最高に楽しいから」です。
「助け合い」を学ぶヘルパーシステム
このゲームには「ヘルパー」という画期的なシステムがあります。 1Pのカービィが飲み込んだ敵の能力を、2Pが味方キャラクターとして操作できる仕組みです。 これが親子プレイには最適なのです。
もし君がまだゲームに慣れていなくて、難しいステージで立ち止まってしまったら、私は「ヘルパー」になって、君の隣で道を切り拓きましょう。 逆に、私がピンチのときは、君に助けてもらうこともあるかもしれません。
「2人で遊ぶと、1人で遊ぶよりずっと遠くまで行ける」 そんな当たり前で大切なことを、カービィのポップでカラフルな世界観の中で体験してほしいのです。
多彩なモードが教える「遊び心」
このソフトには、趣向の異なる複数の物語が収録されています。 お宝を探して迷宮を探索する『洞窟大作戦』、スピードを競う『激突!グルメレース』。 どれから遊んでもいいし、ルールは自分たちで作ればいいのです。
決まった正解がない中で、どうやって楽しむかを見つけ出す「遊び心」を、君と一緒に育んでいきたいと思っています。 コントローラーを通じて伝わる、お互いの呼吸。 協力してボスを倒したときのハイタッチ。 そんな時間が、私たちの間にかけがえのない思い出を作ってくれると確信しています。
未来の子どもに買ってあげたい
結びに:君が生まれてくる日を待っています
スーパーファミコン。 それは今の君から見れば、少し古臭い機械に見えるかもしれません。 でも、そこには私が子供の頃に感じた、キラキラした魔法が今もそのまま閉じ込められています。
今の私は、君にゲームの攻略法を教える準備は万端です。 でも、本当に教えたいのはゲームのやり方ではありません。 「世界はこんなにも楽しくて、誰かと分かち合う時間はこんなにも幸せなんだ」ということです。
妻のお腹の中で、今この瞬間も一生懸命に生きている君。 君が生まれて、首が座り、自分の意思で物を持てるようになったら。 テレビの前に並んで座り、電源スイッチを「カチッ」と入れる、その日を心待ちにしています。
それまでは、私がお父さんとしての予習をしっかりしておきます。 君の最高のアドバイザーであり、最高のライバル、そして何より最高の「父」になれるように。
待っていますよ、未来の小さなゲーマーさん。
続き
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