外貨準備における為替スワップのポジション②
今回は下記のメモの補足記事です。
実際に上記の通り、外為特会による為替スワップのポジションを推定すると下記のような推移になります。これをみると、おおむねコンスタントであるものの、2020年に大幅にマイナスになることがわかります。

ここでの注意は、上記の図(データ)は外貨準備統計を使っており、外為特会だけでなく、中央銀行も外貨ポジションも反映するということです。結論的には、この要因は、日銀によるドル供給オペであることが予測されます。
ドル供給オペとは、日銀が民間金融機関から担保をとってドルを貸し出すオペなのですが、その原資としてNY連銀からドルを為替スワップを用いて借りてきます(日銀はドルを持っていないので誰かから借りてこなければならず、Fedから借りているということです)。

日銀のウェブサイトには下記のような記載があります。

ここから外貨準備の統計の表示についてメモを記載します。まず、ここでは、日銀によるドル供給オペの効果のみをみたいため、2008年に実施されたドル供給オペに注目します。というのも、この時期は外為特会は為替スワップを実施しておらず(外為特会が為替スワップを活用しはじめたのは2011年からです)、外貨準備の統計の「II.短期の外貨建債務等 2.対円での外貨の為替先渡及び為替先物のポジションの合計」に反映されるとしたら、日銀による為替スワップだけだからです。
下記が2008年以降の「II.短期の外貨建債務等 2.対円での外貨の為替先渡及び為替先物のポジションの合計」をみたものですが、リーマンショック以降から為替スワップの部分がマイナスになっています。これがマイナスになるのは、将来、Fedにドルを返さなければならないという意味で、マイナスになっています。一方、ほぼ同額がドル建て資産として「その他外貨資産」に計上させているということがわかります。

そのため、日銀がFedから為替スワップを使ってドルを借りてきて、BSにドル資産が計上されているということがわかります。
上記のような処理がなされているのは、ドル供給オペは、普通のレポタイプのオペレーションと違って、貸し出しでなされているため、Fedから借りてきたドルを民間に貸し出すため、上記にはドル建ての貸し出し債権のような形で計上されているという点です。
(3)貸付方式
米ドル資金供給オペは電子貸付の方法により行います。
おそらく、貸し出しでなくて、現先取引であれば、日銀がドルを貸し出した部分については、外需統計から抜けてしまうのでは、と思います(担保を取るのだから、なんで現先の形をとらなかったのかはわかれば加筆・修正しようとおもいます)。
以上が簡単なメモですが、必要に応じて加筆・修正します。結構細かな論点であるため、私自身の誤読もありえます。もし違和感があればご指摘ください。
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