ノストラダムス、もといドラッカー松田晋哉先生が帰ってきた。科学忍者隊ガッチャマンのベルクカッツェのようだった
ノストラダムス松田、もといドラッカー松田晋哉先生が帰ってきました。
宮崎県医療審議会医療改革等部会に降臨しました。
今回は、直接の出席ではなく、福岡からオンラインでの出席でした。
科学忍者隊ガッチャマンに登場するベルクカッツェのように、画像と音声での登場です。
当日は機会の調子がよくなくて音声が明瞭ではなく、聞き取りが難しかったのですが、資料がありましたので、大丈夫でした。
私の個人的見解も交えて、講演内容をご紹介いたします。
タイトルは「新たな地域医療構想ガイドラインについて」です。
松田先生は、策定の委員会のメンバーですので、最新の情報について情報提供をしていただきました。
改正医療法において、地域医療構想の策定は、2028年度末までに行うこととされています。
協議の内容については、検討開始直後はまず、現状を把握し地域ごとの課題を共有するフェーズ、
より詳細なデータの分析などを踏まえながら区域の設定や医療機関機能の確保といった議論を進めるフェーズ、
いくつかの対応策の作セ氏及び協議を行うフェース、
地域医療構想として策定し取り組みを推進するフェーズ、
など、多段階で行うことが想定されています。

現状の把握は、まず人口推計が大事です。
人口は医療需要と相関します。
大都市では人口は大きく減少せず、高齢人口の増加に伴う包括期の医療需要お増加が見込めます。
人口の少ない地域では高齢人口も含め既に減少しており、今後医療需要は低下していきます。
在宅医療の需要は、多くの地域で今後増加が見込まれます。在宅医療は慢性期医療の重要な構成要因です。
次の方程式が成り立ちます。
慢性期 = (入院 + 施設介護) + 在宅
まず慢性期から考えることです。
慢性期ファーストで考えることで、実効性のある地域区分が可能となります。
従来のように、急性期から考えては駄目です。
2040年の医療の主たるターゲットは、85歳以上の高齢者です。
6割は要介護認定を受けています。
急性期医療思想一本槍で考えると、百戦を危うくします。
まず敵を知り,己を知ることが大事です。
2500年前から孫子も言っています。
治し支える、つまり勝つのではなく、負けない医療をしないとだめです。
介護を含めたレジリエンス医療が必要です。
こうした医療は地域でしか学べません。大学病院では絶対に学ぶことはできません。
地域枠の医学生は、まず椎葉村などのC郡を経験すべきです。
優先順位はCBA(シーバ)の順。
地域でどんなスキルが必要か身体で学習して、BA群の医療機関で学び直す。

東京都23区のような大都市
→ 2024年以降も外来需要及び介護需要が増加します。
①施設介護を必要とする状態像の要介護高齢者の在宅ケアが増加するため、訪問診療を行う医療施設(主に診療所)の確保とそれを支える病院(タイプB病院)のネットワーク化。
②急性期病院においては、高齢患者への総合的対応を行うための、病院総合医、特定看護師、ソーシャルワーカーの役割が重要になる。
③ベッドサイドでのリハサービス量をふやすためのセラピストの配置
地方都市
→ 2035年~2040年に介護需要のピークを迎え、以後低下傾向となります。外来需要は、減少傾向。入院医療も典型的な急性期のニーズが減少している。
①施設介護を必要とする状態像の要介護高齢者の在宅ケアが増加するため、訪問診療を行う医療施設(主に診療所)の確保をそれを支える病院(タイプB病院)のネットワーク化 (大都市と同じ)
②タイプB病院機能を担う病院の明確化
③病院総合医、特定看護師、ソーシャルワーカーの役割が重要になる。
中山間地域
→ すでに入院・外来、介護のいずれのニーズも減少局面。新規参入するサービス提供者は期待できない。
①在宅ケアを増加させるための医療人的資源の制限があるため、現在、地域にある入院施設、介護施設を維持してニーズを支える必要。
②効率的なサービス提供体制と人的資源確保のため、連携推進法人の設立
③オンラインを活用した医療MaaSの活用を検討
④地域の医療職の年齢分布の分析を行い、10年後の医療提供体制の状況を把握しておくことが、議論のために重要。
松田先生は、既にある未来を知っているように語っておりました。
ノストラダムス、もといデータに基づくドラッカー的思考で考えております。
宮崎県は、ほとんどが中山間地域になるものと思われます。宮崎市は地方都市でしょう。

この中で、出てきた連携推進法人の正式名称は、地域医療連携推進法人です。
Geminiに聞いてみました。
一言でいうと、「別々の病院やクリニックが、一つの大きなグループ(ホールディングカンパニー)のように連携して動けるようにする仕組み」のことです。
2017(平成29)年から始まった制度です。
これまでは、別の法人が運営する病院同士が「薬をまとめて安く買いたい」「スタッフを融通しあいたい」と思っても、法律や会計の壁があってスムーズにできませんでした。
この法人格を作ることで、「競争」ではなく「協力」して地域の医療を守ることが可能となります。
主な特徴とメリットは次のものがあります。
共同購入:医薬品や医療機器をグループでまとめて安く買い、コストを抑える。
人材の融通:医師や看護師などのスタッフを、グループ内の病院間で柔軟に派遣・研修させる。
資金の融通:グループ内で余っている資金を、設備投資が必要な別の病院に貸し出すことができる。
役割分担:「A病院は急患専門」「B病院はリハビリ専門」といった分担を決め、非効率な重複をなくす。
主に一般社団法人として設立され、その傘下に複数の医療法人(民間)や自治体病医院(公的)が参加します。
具体的な例として、「岡山県の瀬戸内市病院組合」や山形県の「日本海ヘルスケアネット」などが有名です。
特に人口減少が進む地域で、病院を潰さずに存続させるための切り札として期待されています。
一言で言えば、バラバラだった医療機関が一つのチームになることで、治療の空白や無駄がなくなります。
患者が得られる4つの主なメリットがあります。
1 「たらい回し」や「情報の断絶」がなくなる
2 最適なタイミングで、最適な場所へ移動できる
3 医療の質が底上げされる
4 地域から病院が消えるのを防ぐ
具体的に言えば、患者にとって以下のような変化が起きます。
以前のシステムでは、病院ごとに「点」で通院することになっていたのが、地域全体を「一つの病院」として利用することになります。
転院の手続きや説明が大変だったのが、スムーズに次のステージへ移行できるようになります。
地方では診療科が減っていきますが、連携によって必要な機能が維持されます。
この制度は、人口が減る地域の医療を守るために、有効に活用することが必要だと思います。

また、医療MaaSという言葉も登場しています。
これもGeminiに聞いてみました。
医療MaaS(Mobility as a Service)とは、「医療」と「移動(交通)」とデジタル技術で掛け合わせた新しいヘルスケアサービスのことです。
簡単に言うと、病院に行くのが難しい患者さんのもとへ、「医療機能が移動してくる」、あるいは「病院への移動をスムーズに最適化する」仕組みを指します。
医療MssSには、多く句わけて2つのパターンがあります。
①「医療」が移動する(モバイルクリニック)
専用の医療機器を搭載した車両(医療版の移動販売車のようなイメージ)が患者の自宅近くまで向かいます。
・オンライン診療:車内で看護師が補助し、病院にいる医師とリアルタイムでビデオ通話。
・検査・処置:車内で心電図や採血などの簡単な検査を行い、その場で診断・処置につなげます。
②「患者」の移動をサポートする
通院が必要な患者に対して、予約システムと連動した送迎サービスを提供します。
・自動運転バスやタクシー:診察予約時間に合わせて自宅まで迎えに来る
・決裁の統合:診察代と交通費をまとめてアプリで決済
医療MaaSで、これがあるといいなと思ったことがあります。
椎葉村に住んでいる親戚からも言われたことがあります。
例えば、白内障の患者さんの手術後のフォローの眼科診療と、難聴の患者さんの補聴器導入後のフォローができると、わざわざ都会の医療機関までいななくていいと思いました。
noteクリエイターのメディカルキャストさんのこの記事を読むと、新たな医療の姿が浮かんできます。
さて、現在地域にある入院施設、介護施設を維持していくことは大事です。
このためにも人材育成をしっかり行う必要があります。
医療介護は地場産業です。地元の人材が支えることになります。
医療政策課では、医療機関に従事している医師や看護師の年齢の調査を行う予定です。
こうした調査により、10年後の医療機関が存続しているかどうかが分かります。
これは、ドラッカーの言う「既にある未来」の調査です。
こうしたデータを積み重ねて、自分たちの地域の将来の医療や介護をどのようにするのかを、自分事にして検討する必要があります。
松田先生の講演の一部分を切り取ってハベレオ通信をまとめてみましたが、その内容は相当に深いものがあります。
地域医療構想は、すでにある医療の未来を考えることだと、松田先生は言っているのだと思います。
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