矢沢永吉さんはなぜ、NHK紅白に呼ばれ続けるのか
ウンデット・ヒーラー(Wounded Healer)という言葉があります。
傷つきながらも、他者を癒せる人という意味です。
代表例は、ロックスターの矢沢永吉さんです。
詐欺事件の被害者となり、30億円超の借金を背負いましたが、ステージに立ち続けることで、完済しました。
矢沢さんの姿は、ファンをはじめ、多くの人たちに影響を与え続けています。
ウンデッド・ヒーラーの力は、売上を上げる際に役だつそうです。

このことを、恐縮です。私は、神田昌典さんと衣田順一さんの「稼ぐ言葉の法則」(ダイヤモンド社)で知りました。
そこで矢沢永吉さんがあった詐欺事件のことをGeminiに聞いてみました。
事件の経緯と真相
・夢のプロジェクト:「1980年代後半、世界進出を掲げた矢沢さんは、オーストラリアのゴールドコーストに音楽スタジオや音楽学校、レコーディング用の24階建てビルを建設する計画を立てました。
裏切り:現地法人の運営を信頼していた日本人スタッフ(現地責任者と経営部長)に任せていましたが、彼らが共謀して土地やビルを無断で担保に入れ、多額の資金を借り入れていたのです。
発覚のきっかけ:10年もの間、偽造された銀行明細(FAX)で騙され続けていましたが、わずか「30ドルの計算のズレ」を矢沢さんが見逃さなかったことで、すべての不正が明るみに出ました。
どん底の状態:発覚したときには、ビルも土地もすでに競売にかけられて他人の手に渡っており、手元には35億円の借金だけが残りました。
その後の「伝説の完済劇」
絶望の淵に立たされた矢沢さんですが、そこからの行動がまさに「ロック」でした。
・驚異のスピード完済:周囲から「自己破産するしかない」と言われるなか、「俺が死んだら、矢沢もたいしたことなかったと言われる。それだけは嫌だ」と奮起。
年間100本近いライブをこなし、CM出演やグッズ展開など死に物狂い働き、わずか6年ほど(2004年)で35億円を完済しました。
まさにピンチをチャンス(というか伝説)に変えたエピソードで、今ではファンの間で語り草になっています。
ホントに恐縮です。私はこのことを知りませんでした。
昨年の紅白にも矢沢永吉さんは呼ばれました。
76歳の後期高齢者ですが、「永ちゃん健在」を日本中に見せつけました。

28歳のときに書いた「成り上がり」という本があります。
広島から夜汽車に乗って上京した少年。
ポケットにはアルバイトで貯めた5万円しかありませんでした。
胸には熱く燃える大きな固まりがありました。
「おれは音楽をやる、星(スター)になる!」
その少年は、願い通り星になりました。
星の中の星、スーパースターに。
本の中で、くやしさも、みじめさも、すべて吐き出し、泣いている、笑っている、叫んでいる。

糸井重里さんの解説もにくい。
「成り上がり」を軽蔑するのは簡単なことだ。
しかし、どんなに由緒正しい家系の、立派な紳士でも、先祖がどこかで成りあがったはずだ。
「自分が、まず、やんなよ。色々と、ノーガキをたれる前に」
自分のスコップを持って、ひとりで街に出て行く。それしかない。
疲れて帰る。また出て行く。
幸運にも、両親が健在で、経済的にも豊かで、学校に通っているあなただって、やっぱり選ぶなら、「成り上がり」にしてほしい。
もうひとつは、「ぶらさがり」しかないと思うからだ。
教科書を見ただけでアクビがでる、本なんか何年も読んだことがない、そんなやつに読んでもらえたら……この本にかかわったスタッフは、みんな、そう思った。

矢沢永吉さんの愛読書があることを知って驚きました。
カーネギーの「人を動かす」です。
16歳のとき、友人の姉さんがキャバレーに勤めていて、そのキャバレーの経営者の社長さんからもらった本です。
10回以上リフレインで読んだと書いてありました。
友人の誕生日に贈ったこともあったそうです。
ときおり奥さんに花を買って帰るのは、この本の影響だと言っていました。
恐縮です。矢沢さんがカーネギーとは、笑ってしまいました。
本など読むようには見えませんでした。
まして自己啓発本など!
本当に失礼しました。
でも、私は断言します。
矢沢永吉さんは、日経新聞の私の履歴書に登場すると。
そして、カーネギーの本を紹介する!
「道は開ける」じゃないところが、ロックです。
