ラマツィーニが1700年に出版した「働く人の病」は、ポケットに入れて持ち運びができ8カ国語に翻訳されベストセラーになった
厚労省の安全衛生部長のときに、産業医大の40周年記念式典に出席しました。
式典の後に、ラマツィーニホールで懇親会が開催されました。

ホールには、ラマツィーニが1700年に出版した「働く人の病」の初版本が展示されています。
当時としては珍しく、ポケットに入れて持ち運びができる大きさ。
8カ国語に翻訳され、ベストセラーにもなったそうです。
アダム・スミスの「国富論」やマルクスの「資本論」にも、ラマツィーニは取り上げられています。
私が学生時代に、ラマツィーニに初版本を大学が購入したという噂が流れ、「そんな無駄なことをして!」と思ったことがありました。
ラマツィーニの本が、それほどまでに世界に影響を与えていたとは全く知りませんでした。
雨に濡れていたラマツィーニ像に手を合わせ、自分の無知に反省しきりでした。

初代学長だった故土屋健三郎先生が、友人の米国カリフォルニア大学の名誉教授に初版本の入手を相談しました。
同教授は1年近くかかって探して、ロサンゼルスの本屋に売りに出されていたものを見つけたそうです。
値段は、百万円余だったとか。
入手した時期は昭和59(1984)年。
初版本は、世界に数冊しかなく、日本にはここだけです。
第二版本は国内に2冊あるそうです。

テレビ東京の「開運!なんでも鑑定団」に出したら、今なら、どれくらいの値段がつくかしら。
ちなみに、産業医大の敷地には龍ヶ池という池があり、同じテレ東の番組「池の水ぜんぶ抜く」からオファーがありましたが、断ったそうです。
働き方改革を進める中で、世界でも貴重な産業医学の初版本が大学にあることを、世に知らせてみてはどうかしら。
ただ、書き込みがあります。
「いい仕事してますねえ」の中島誠之助先生の査定で10万円くらいで鑑定されたらやばいような気も……。
