労働衛生課長のときに撮影した除染電離則の特別教育の動画が残されていた
2026年5月に上京して厚生労働省に行きました。
安全衛生部にお邪魔して、かつて労働衛生課で一緒に福島の除染作業関係で働いた同僚に会いました。
安全衛生部長室で、写真を撮りました。

除染の動画がいまもなお公開されていることがわかりました。
福島で除染作業に従事する労働者の電離放射線の曝露を防止するために、新たに規則を設けました。
従来の電離則ではカバーできず、安全衛生部内での検討の結果、除染作業に応じた規則を設けないとダメだ、という結論になりました。
小宮山洋子大臣に説明したところ、閣議後の大臣の記者会見で発表するとのこと。
大変なことになりました。
同じ時間帯に官邸の会議が設けられていたのです。
会議の終了時刻となり「最後にその他ですが、何かありますか」と司会をされていた内閣府の原子力発電所事故再発防止・収束担当の細野豪志大臣の前で、勇気を出して「ハイ」と手を上げました。
シナリオにも全くなかったので、細野大臣は、目をぱちくりしました。
後ろの担当官を振り返りました。
担当官は頭を横に振っておりました。厚労省からは何もきいていないというサインです。
各省庁の出席者は全員が局長級で、課長の出席は私だけでした。
福島の除染作業に従事する労働者の健康障害を防止するための新たな規則を作ることにしました。
本日厚労大臣が記者会見で公表されますので、この場で一言述べさせていただきました。
規則の詳細は別途説明をさせていただきます。以上です。
そのときの細野大臣のお顔は、一生忘れることはないでしょう。
私の上司の安全衛生部長は、官邸に呼び出され、事前の説明がなかったことに対してこってり絞られたそうです。
このときに安全衛生部長に同行した安井労働衛生専門官(当時)から知らされました。
15年目の真実です。当時、私に対するお咎めはありませんでした。
さて、動画には冒頭に労働衛生課長の私が出てくるので、関係者はみんな、除染教育動画の話をするとき、「ああ、あの労働衛生課長の動画ね。」で通じていたそうです。
安井安全衛生部長から、公衆衛生の動画ともいえるので、ハベレオ通信でご紹介いただければ、とメールが届きました。
冒頭に原稿を棒読みする私が映っております。

労働安全衛生法では、初めて作業に従事する場合、作業内容を変更する場合の教育と、危険有害な業務に従事する場合の特別教育について定めています。
内容や時間数まで、こと細かな規定があります。
規則によってはテキストまで作成されています。
振り返ってみると、教育内容を動画に撮影してYouTubeにアップするという新しいスタイルの始まりだったと思います。
福島の除染作業は急いでおり、時間がないので、この方法を取りました。
労働安全衛生の歴史にも一石を投じるものだったと感じ、このハベレオ通信で紹介させていただきました。
私が安全衛生部長をしていたときは、「愛のハーネス」の歌をILOに応募しようと取り組みました。
そのときの記事もありますので、ご参考にしていただければ幸いです。
