アメリカでは、吉野屋の牛丼はダイエット食である
公衆衛生について、「株」の観点から見ると面白いです。
窪田真之さんの2000億円超を運用した伝説のファンドマネージャーが明かす「超」成長株の見つけ方、という本を読みました。
安定的に稼げる「地味な成長株」として食料品の企業が紹介されておりました。
ゆっくり最高益を更新していく企業が多いそうです。
人口が減る日本でなぜ?
実は、海外で和食ブームが広がっており、その恩恵をうけているとのこと。
その中で紹介されている企業がキッコーマンです。
いわずと知れた「しょうゆ」の会社ですが、海外売り上げを拡大しています。
しょうゆ味は、米国ではすぐに受け入れられました。
「てりやき」と呼ばれ、ハンバーガーなどで人気が出たのです。
ところが、フランスなど欧州ではすぐには受け入れられませんでした。
現地には伝統的な調味料がたくさんあり、一時はしょうゆが入り込む余地がないと思われたときもありました。
ところが、和食が欧州でも人気が出る中で、しょうゆも受け入れられるようになりました。
今ではフランス料理のトップシェフが普通に使う調味料となっています。
欧米では、高級しょうゆで有力なライバルが少ないので、キッコーマンに有利です。
日本国内には有力なライバルが多数ありますが、バイオ技術を使うので、経験のない欧米のメーカーには簡単にはつくれないのです。
アジアでは、中国・韓国など古くからしょうゆを使ってきた国もありますが、高級しょうゆにおいて、現時点でキッコーマンにとって有力なライバルとはなっていません。
このような海外での追い風があって、キッコーマンは業績を拡大させ、株価が上昇してきたそうです。

窪田さんは、和食はこれからもさらに世界で成長していくと言っております。
その鍵は、公衆衛生であり、「健康ブーム」。
欧米では、往々にして「美味しいものは健康に良くない」「健康に良いものは食べていて物足りない」ことがあります。
そのため、豊かになるほど肥満が増えるという問題がある。
ところが、「和食」は美味しくてかつ健康に良い!
欧米で広がる「健康志向」が追い風になっているそうです。
確かに、ステーキより寿司の方が健康食です。これまで考えたこともありませんでしたが……。
そもそもアメリカでは、吉野屋の牛丼はダイエット食なのだそうです。
おい、何をゆうちょるとや。
吉野屋の牛丼がヘルシーだと、日本人は誰も思っちょらんちゃが……。
窪田さんも、「米国吉野屋牛丼ヘルシー説」に驚いたそうです。
しかし、米国に1年館勤務して、その理由がわかりました。
日本の牛丼やすき焼き、生姜焼きは薄くスライスした肉を使いますが、米国ではあのように薄くカットした肉は手に入りにくいのです。
「スキヤキ・カット」と言って精肉店で特別に注文しないと手に入らない。
薄く切った肉をご飯に盛ったどんぶりは、米国ではダイエット食だと認識されている。
お腹いっぱい食べても、ご飯は水分を多く含む分、パンよりカロリーは少なく済むのです。
うーん。知らんかった。
ものは考えようです。
また、必ずしも健康食というわけではありませんが、日本のラーメン、カレー、うどん、和菓子も、海外でじわじわと人気を拡大しているとのこと。緑茶も受け入れられています。
日本食ブームを背景に、キッコーマン、味の素、伊藤園などが、海外でゆっくり成長を続ける、と窪田さんは予想しております。
こうした「地味な成長株」は、派手な値上がりが期待できない代わりに、失敗しても派手な値下がりに見舞われることのない安心感があるので、株式投資の初心者が始めるのに向いているとのことです。
やってみようかしら。

東京にいたときに両国国技館の近くにある「ももんじ屋」という料理屋に行ったことがあります。
江戸時代から続くジビエ料理の店で、熊鍋や猪鍋があります。
ネットで調べてみたら「ももんじ屋」とは、江戸時代の江戸近郊農村において、農民が鉄砲などで捕獲した農害獣の猪や鹿を利根川を利用して江戸に運び、その他犬、狼、狐、猿、鶏、牛、馬などの肉を食べさせたり、売っていた店のことをいうそうです。
「百獣屋」の字をあてて「ももんじや」としていますが、関東地方の一部では妖怪を意味する児童語「ももんじい」に由来しているという説があるなど諸説あるそうです。
江戸時代は、肉食は忌避する習慣がありましたが、獣食を食べる行為は「薬食い」と呼んで正当化していたとのこと。
うーむ。
「薬」とは苦しい言い訳を考えたものです。
さて、ももんじ屋の肉は薄くスライスされていました。
椎葉村で食べる猪は厚切りで硬いのですが、薄い猪肉は柔らかくて、初めての食感だったことを思い出しました。
吉野屋の牛丼のように、肉を薄くスライスすることは公衆衛生かも。
これからは、肉は薄くスライスしたものを食べようかしら。
体重をモニタリングして実証実験をしたいと思います。
