宮崎大学医学部の地域枠学生の全体会に登場したにちなん医療市民サポーターズは「鮭・サーモン」をキーワードにした
宮崎大学医学部の地域枠の学生全員が集まった全体ミーティングに出席しました。
昨年も出ましたが、今回は興味深い取組があり、印象的でした。
これまでは、自分たちが目指す医師像はどういうものかをさぐる系のイベントが多かったのですが、今回は、地域住民の視点で、地域にどのような医師が求められるかということで組み立てられていました。
具体的には、「地域の願い 医療の未来~医学生への期待~」というタイトルで、講演者には、県立日南病院の木佐貫篤副院長とにちなん医療市民サポーターズの会員の皆さんが登場しました。
にちなん医療市民サポーターズは、県立日南病院の木佐貫先生の発案から始まり、日南塾という市民の勉強会を立ち上げて、その塾生やOBたちがネットワークをつくって、住民視点からの活動を展開し、日南市の地域医療を守り育み、住み良い魅力あるまちづくりをより一層推進していくものです。
日南市の支援も受けています。
参加者は、一般市民、介護職、学校教員、行政職、医療職などさまざまです。
県内外の研修や、啓発活動、会員交流としてのノルディックウオーキングやうどんうち教室などをやっています。
学んで、その知識を共有し、啓発をするというサイクルを回しています。

今回は、はじめて宮崎大学医学部に来て、自分たちの想いを、ぜひ学生たちに伝えたいということでした。
伝えたいことは、
①地域の現状、
②地域で求められていること、
③学生への期待
です。
キーワードは「鮭」でした。
サーモンです。
巨人の星の左門豊作ではありません。当然か。
地域(日南市・串間市)の現状を、赤裸々に語りました。
・救急車を呼んでも行き先がないこともあり、救急隊が歯がゆい思いをしている
・開業医が高齢化しており、診療所の閉院が続いている
・最高齢の医師は82歳。最年少は45歳。
・2020年から2025年までに閉院した医療機関は10施設

そして、地域の患者が今求めていることを、とつとつと語りました。
・直接診て手当をしてほしい。身体に手を当てる、聴診器を当ててほしい。
・それができなかったら、オンライン診療を進めてほしい。そうすれば、医師の負担軽減になる。
・診察で、医師と患者が直接声をかわして、触れてもらう、そういう機会を大切にしたい。
学生への期待は、びしびしと語りました。
・コミュニケーション能力を身につけてほしい
・患者の顔を見てほしい
・チーム力を身につけてほしい
・体力、精神力を身につけてほしい。
・いろんな家庭があることを知ってほしい
・医師になる前にいろんな経験をつんでほしい。
アルバイト、お金の勉強、恋愛、旅行などでした。

サポーターズで発表された方々は、「皆さんのことを知らずに伝えてすいません」と謝っておりました。
学生さんたちは、おそらく地域の住民の人の声を聞いたのは、初めてだったと思います。
サーモンをキーワードにした理由は、「星君、大リーグボールば投げんしゃい!」と言った左門豊作になれという意味ではありませんでした。
当然か。
鮭は生まれた川に帰ってくる魚。
日南をホームタウンにして、いつかは日南で医師をやってほしいという願いがありました。

木佐貫副院長は、私の高校の同級生です。
終了後に、「高校の時より良かった」と言ったら笑っておりました。
にちなん医療市民サポーターズで発表した方のひとりは、美郷町で開催された医療塾で何回か会った方でした。
美郷医療塾での研修会の後に、南郷旅館で懇親会があり、旅館に泊まったメンバーで地域医療について夜中まで熱く語ったことがありました。
今回の地域枠のイベントでは、これまでで一番良かったと思います。
恐縮です。2回しか出席していませんが。
こうしたイベントを医学部の卒前教育の中で展開できれば、左門豊作のように地域に医師が定着していくと思いました。
解説させていただきます。
サーモン豊作、つまり「故郷の川に帰る鮭がたくさん」という意味です。
にちなん市民医療サポーターズをリスペクトしてあえて入れたということで、不問に処していただければ幸いです。
