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「地域医療無政府主義者」の中で、保健・福祉とタッグを組んだ医心軍は、地域医療のリングの中で高齢者に襲いかかる病気や状態悪化を蹴散らす

昨年12月に富山県で開催された地域医療学会の会場で、売られていた本を買ってきました。

京都府山城広域振興局健康福祉部長の四方哲先生の「ビジョンと戦略からはじまる地域医療学のブレイクスルー」です。

四方先生は、自治医大卒で三重県立一志病院の院長をされていました。

こうした経験から、地域医療について、まとめています。

①地域医療とは、保健・医療・福祉の連携の中で医療を行うことである。

②地域医療は、医療の一部ではなく地域の一部である。

③地域包括ケアシステムへの参加は、地域医療の実践に必須である。

④これからの地域医療のあり方を考えるために近代医療史を学ぶ。


このようなクリアーカットな言葉で、「地域医療」をまとめた人を私は知りません。

地域医療を、田舎で医療をすること、あるいは、どこかその辺りで医療をすること、という意味で用いるのであれば、この言葉を使う必然性はなく、単に「医療」といえばいいことになる。

何らかの意図があり、あえて「地域医療」という言葉を使うのであれば、新たな定義付けを行う必要がある。


地域医療という言葉は、それを発した人の立場や文脈から、次の4つがあると指摘しています。

①へき地医療(過疎地での医療)
②ある特定の地域での医療(身近な医療)
③大学病院や高次医療機関ではない医療(どこかその辺の医療)
④機能的な役割


過疎地で働く医師が言うときは①、
都会の開業医は②、
大学の医師は③、
マスコミは②、
医学部志望の高校生は①
というイメージです。

④の機能的な役割をもった「地域医療」として、四方先生が院長をされた県立病院では、以下のように定義しました。

地域医療とは、単に地域で医療サービスを提供することではなく、保健・医療・福祉の連携の中で医療を行うことである。

これは、目から鱗です。

さらに、こうも言っております。

病院の内で実践する医療は、プライマリ・ケアであり、病院の外で果たす役割が、地域医療である。

地域の一部として貢献する医療のあり方が地域医療である。


うーむ。やるなー。

霧が晴れました。

歴史が重要なこともおっしゃるとおりです。

いままで地域医療について、もやもやしていたのですが、
四方先生でよかった。←(ここシャレです)。

地域医療がやりたいという医学部志望者は多いです。

ところで、地域医療って何だっけ? 

と大学に入ってから、つまずく学生も多いと思います。

宮崎県の地域枠学生が学ぶ大学(宮崎・長崎・自治医大)では明確に、このことを教えてもらわないと、目標が定まりません。

地域医療は、「保健・医療・福祉の連携の中で行われる医療」だと明確に示されれば、
ターゲットが定まります。

すなわち、「戦争論」のクラウゼビッツのいう
「戦場の霧」が消えて、目指すべき目標が明確になります。

川の流れに例えると、「保健」は医療の上流にあたる予防で、「福祉」は医療の下流に当たる介護です。

地域医療は川の流れのようなものです。
このことは、イチローカワチ先生も指摘されています。

川は、地域によって違います。

宮崎県内に、五ヶ瀬川があり、耳川があり、小丸川があり、一ツ瀬川があり、大淀川があるようなものです。

それぞれの川には歴史があり、
先人たちが築いてきた道や橋や堤防やダムがあります。

今後の地域医療のターゲットの主力は、高齢者。

複数の生活習慣病(糖尿病、高血圧)を持っています。

低栄養の女性は骨が折れやすく、低栄養の男性は呼吸器疾患になりやすい。

軽い心不全を持ち、尿路感染症を起こしやすい。

歯科医による定期的な口腔ケアを受けておらず、口腔の状態はあまりよくない。

住まいによっては、階段が多くて外に買い物にでることが困難なことがあり。また運動をあまりしない人が多い。

要介護認定を受けて介護施設に入所している人も多く、急性増悪することがある。

軽度の認知機能の低下があるか、認知症を持っている。

戦場の霧が晴れて、ターゲットが明確になれば、保健医療福祉の相互連携のスイッチを押せばいいことになります。

地域医療をするためには、顔の見える連携関係とICTによる情報交換が不可欠です。

健康教育・ワクチン(一次予防)部隊は、市町村の保健担当部局になるでしょう。

健診(二次予防)部隊は、市町村国保や社会保険の保険者になるでしょう。

介護(三次予防)部隊は、介護保険の実施主体である市町村の介護保険担当部局となるでしょう。

いずれにしろ地域医療を担う医師は、市町村との連携は必須です。

市町村の保健師など担当者の顔と名前を知らない医師は、地域医療をやっているとはいえません。

同じように、介護保険における要介護認定の医師意見書を書いたことがない医師も、地域医療をやっているとはいえません。

市町村の介護保険担当職員が、一番苦手としているのは、介護保険サービスを受けている人の主治医に連絡して、状況を聞いたりすることや相談することです。

「忙しい」といつも医師から怒られます、
とこぼす市町村職員がたくさんいます。

こういう医師は、地域医療をやっているとはいえません。

医学生に、
大学という名の「虎の穴」で教えていけば、
地域医療ファイター(医心軍団)に成長して、
戦いの大海原に飛び出していけます。

現在は、医療と地域医療の区別が付かない
「地域医療無政府主義者」が多い状況です。

かならずや医心軍は、
保健や福祉とタッグを組んで、
高齢者に襲いかかる悪魔の病気や状態の悪化を、地域医療のリングの中で蹴散らす
働きを見せてくれると思います。

なんとなくプロレスの香りがします。

「虎の穴」は、
アニメのタイガーマスクに登場する
レスラー養成所です。

「医心軍」は、
長州力さんが率いる「維新軍」であり、
「地域医療無政府主義者」は、
古舘伊知郎アナウンサーによる
リング解説の「プロレスアナーキー」を
もじったものです。

「戦いの大海原」もそう。

地域医療は、プロレスに似ています。

その証拠に、
今年赤ひげ大賞を受賞された
福井県の中村伸一先生の「寄りそ医」は、
プロレスのことしか書いていません。

地域枠の学生には、
カラオケの定番として、
布施明さんの「霧の摩周湖」と
美空ひばりさんの「川の流れのように」
を歌うように指導してもいいかも。

歌を強要されて
「歌ハラスメント」だと訴えられないように、
ギンギラギンにさりげないやり方で
お願いします。

恐縮です。
この昭和の香り満載の記事を読んで、
地域医療にドン引きされたら、
ラッシャー木村さんのように、
冒頭で「こんばんは、ハベレオ通信です」と、
マイクで記事の主旨を説明する所存です。

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