トンネル工事で働く犬型ロボットは切羽での確認が済んだら「ここ掘れ、ワンワン!」と叫ぶ
私の専門は、
公衆衛生学の中でも労働安全衛生の分野です。
厚労省の労働基準局安全衛生部長のときに、
鹿島建設の社長と話をしたことがあります。
鹿島建設は、
江戸時代の天保十一(一八四〇)年の創業です。
驚く私に、
「いやいや建設業界はもっと上がいます」
と社長は言いました。
竹中工務店は、
織田信長の家臣が起こした会社で、
慶長一五(一六一〇)年の創業だそうです。
さらに、金剛組の創業は五七八年。
聖徳太子の時代です。
まだ元号は使われていません。
聖徳太子の命を受けて、
百済の国から招かれた金剛重光が創業者です。
四天王寺の建立に携わったそうです。
恐るべし、日本企業。
しかも、金剛組が倒産しかかったときに、
金剛組を潰したら日本の建設業の恥だと、
業界が一丸となって資金援助をしました。

ちょうどその頃、テレビドラマ「下町ロケット」がTBSで放映されておりました。
以下は鹿島建設の社長の発言です。
ドラマでは無人の農業用のトラクターが実験的に登場しますが、土木の世界ではこんなものは当たり前です。
例えば、八ッ場ダムの建設現場では、
達人の技術を持ったAIを組み込んだ
無人のクレーン車、
無人のブルトーザー、
無人のトラック
が仕事をしています。
我々は、
トンネル工事の最先端の切羽の状況を確認する
犬型ロボットも作製しています。
トンネル内の土砂を飛び越えて、
切羽まで進んで、
達人が確認するのと同じようにAIで判断します。
人がやると危険な仕事を、
犬型ロボットが代わって行います。
うーん。やるな、土木はやる……。
もしかして、
犬型ロボットは、
切羽での確認が済んだら
「ここ掘れ、ワンワン!」と叫ぶのか?
衛生もなんか開発できないかしら。
土木に対抗して、
ネコ型ロボットを開発して、
どら焼き中の化学物質を検出するとか。
タケコプターという移動式ドローンを
ポケットから出すとか……。
どっかで聞いた話のような気がします。

さて、まじめな話で、
医学ではかなりAIが広がると思います。
例えば、
手術中の麻酔管理は人が
やらなくてもいいようになるでしょう。
術中管理だけの麻酔科医は、
不要になるかもしれません。
画像診断は、AIに置き換わるかも。
読影だけの放射線科医は、
不要になるかもしれません。
パワハラだけの指導医は、研修医をつぶすので、不用になります。
いや、そんな当然なことではなく、
医師は、医師しかできない業務に
シフトしていくでしょう。

先日、椎葉村に帰ったときに父が日曜日のNHKの将棋番組を見ておりました。
画面を見て驚愕しました。
次の一手をAIが予想し、
それが表示されていたのです。
実際に棋士が指す手とほぼ同じでした。
うーむ。ここまで来ているのか。
外来の診察室の電子カルテの画像に、
医師の行う「次の一手」が表示されると
便利だと思いました。
IT技術の進化は、
ドッグイヤーで進むと言われています。
犬は成長が早く、
犬の一年は人間の七年分に相当する
と言われています。
犬の二年後が一四年後に相当するとすれば、
2027年には
宮崎県内の医療機関のすべての外来で、
AIが使われているかも。
