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結核対策はサッカーと同じである

結核の研修会に出ました。

結核の一〇万人あたりの罹患率は、
全国が八・二、宮崎県は八・〇となっています。

結核の罹患率一〇万人あたり一〇人を切れば
「低蔓延国」とされます。

結核の低蔓延国となることが、
日本の目標でした。

約30年前、
私が青森県むつ保健所に勤務していた頃には、
日本がその目標を達成することはとうてい無理
だと思われておりました。 

ところが二〇二一年に、我が国は九・二となり、低蔓延国の仲間入りを果たしました。

あまり報道されていませんが、実は快挙です。

サッカーで、日本が活躍しているのと同じです。

昔は、日本がワールドカップに出場して、
ドイツやスペインに勝つとは
誰も思っておりませんでした。

現在の国際ランキングは、日本は十七位。
サッカー強豪国の仲間入りを果たしました。

結核とサッカーは同じなのです。


今後、どうすればさらに結核を減らせるのか。
それは高齢者と外国人がポイントです。

宮崎県の新規の結核患者の年齢分布は、七〇歳以上がほとんどです。

国立病院機構宮崎東病院の
院長の井伊敏彦先生によると
高齢者の結核の特徴は以下のとおりです。

咳や痰はないか、あっても目立たない。

微熱や食欲低下、体重減少など全身症状が主で、次第に弱っていく。

過去に結核の罹患歴がある。

既存の肺疾患が多く、隠れたり混在したりする。

Ⅹ線やCTで多発陰影、結節や空洞が見つかる。

抗生剤が効かない。


日本は低蔓延国となりましたが、日本の周囲の国はまだまだ高蔓延国です。

こうした国から外国人労働者が入っていきます。

結核の診断は、
いかに早く見つけるかが勝負です。

「疑う」ことからすべては始まります。

年齢、国籍、症状、画像から疑います。

九〇歳近くのひとり暮らしの男性で、
X線で異常がある場合は結核である
可能性が極めて高いです。

疑って、しつこく
三日間の喀痰検査をやることです。

顕微鏡検査、遺伝子検査、培養検査の三つの検査がセオリーです。

治療の原則は、まず化学療法。

これにはDOTSという世界標準の戦法が
既に確立しています。

サッカーと同じです。


サッカーはチームプレー。

結核もまたチームプレーで成り立っています。

下手なサッカーでは、選手はボールに集まりますが、プロのサッカーには戦術があり、ポジションと役割が定められています。

宮崎県の結核戦術は「お薬管理がんばるノート」の活用です。

これにより、病院間の患者の移動(パス回し)、
退院後の在宅での服薬管理が可能になり、
ゲームに勝って結核菌にさよならすることができるのです。

こうした戦術を知らない病院や医師に、
きちんと戦術を理解してゲームに参加してもらうような取り組みが大事です。

私はサッカーの知識はゼロでした。

大学時代に同じアパートに住んでいた同級生から無理矢理に、興味もないのに、スペインで開催されたワールドカップのビデオを見せられました。

私的には、ブラジル対イタリアの試合が印象的で、ベストゲームでした。

後に日本の監督になるジーコが、ブラジル代表にいました。

スペイン大会では、イタリアが優勝し、イタリアのロッシが得点王になりました。

同級生の解説では、
ロッシはまったく無名で、
監督が我慢して使ったら
奇跡のような活躍をしたとのこと。

この同級生は、
後に整形外科となり、
ブラインドサッカーのチームドクター
になりました。

頭ははげています。(関係ありませんが)

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