宮崎発の津本式アニサキス・ライトで魚を照らすとアニサキスが浮かんで見える
食中毒の中でも寄生虫のアニサキスが原因の食中毒は、生で魚を食べる文化のある我が国の風土病です。
刺身などを食べた後に、その中にいたアニサキスが動き出し、胃の粘膜の中に入ろうとします。
そのために、激痛が生じます。
治療は、胃カメラで、アニサキス虫体を除去することがおこなわれます。
私はまだ経験がありませんが、いつ起こるか判らず不安な毎日を過ごしております。
厚労省によると昨年は、日本全国で五七八人が犠牲になっています。
予防策は、生きているアニサキスを殺すことです。
それには、七〇度以上で加熱するか、零下二〇度で二四時間以上冷凍をするか、の二種類の方法があります。
しかし、それでは生きたままの新鮮な刺身を味わうことができません。
そんな中で朗報です。
アニサキスによる食中毒を予防する手段を開発している熊本県・宮崎県の先駆者の取組が新聞に載っていたので紹介します。
熊本大学では、アニサキスを電気で退治する技術の実用化を目指しております。
巨大な電力をごく短時間で流す「パルス・パワー」という技術があります。
二〇一七年から研究に着手し、一億ワットの電力を一〇〇万分の一秒ずつ繰り返しかけることで、アジの切り身に潜むアニサキスを残らず殺すことに成功しました。
このパルス・パワーによる処理をした後の刺身は、処理していない刺身と比較しても味はかわりません。
ただ、アジ以外の魚に対する方法はまだ確立していないそうで、今後は、サバやサンマで効果を確かめるとのこと。
さらには他の寄生虫に対する効果も調べるそうで、クラウドファンディングで資金募集をしているそうです。
大学は地元の水産加工会社から相談を受けて、開発に乗り出したそうです。
大学が、ソリューション事業をやると元気がでますね。
こうした大学の取組が地域を変えると思います。
頑張れ、熊本大学!

さて、大学のソリューション事業に対して、宮崎の「アニサキス・ライト」の取組は手作り感満載です。
アニサキス・ライトは、宮崎市の鮮魚仲卸・加工の「長谷川水産」営業部の津本光弘部長らが開発しました。
紫外線を当てると、魚の内臓に寄生する体長さ二センチほどの糸状のアニサキスの幼虫が白く浮かび上がることが知られていました。
津本部長らは、まな板の上など明るい場所でもアニサキスが浮かび上がる十分な光量のペンライト型を採用して研究します。
狙った場所にライトが当たるようにレンズなどを工夫して、作業中にいちいち手を拭かなくてもいいように防水仕様にしました。
釣り具事業を手がけるハピソンという会社と共同で作り上げ、2023年の春に発売されました。
宮崎大学医学部が、このライトに照らされたグロテクスなアニサキスの動画をSNSにアップしました。
この動画が次々に拡散され、「津本式」が一気に脚光を浴びたそうです。
津本さんの発言です。
「このライトを持つことでアニサキスがどんなものかわかる。家庭に一本置いてもらい、食べる前に見る習慣をつけてもらえれば」
ライトは通販サイトや釣具店で販売中です。
こ、これは画期的なライトです。
津本式ライトで浮かび上がったアニサキスの画像を見ました。
なぜか魔術師Mr.マリックさんの「ハンド・パワー」を思い出しました。
来てます。来てます。
ただ、アニサキスには効かないので、念の為申し添えます。
