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40ウン年前の懐かしい台本〜小学1年の担任の先生が作った音楽劇「メメちゃんと白い雲」

母が、荷物を送ってきた。
こないだ実家に置き忘れていった私のコート、母の作ったジャム、そして……茶色く日に焼けた薄い冊子。

表紙に「メメちゃんと白い雲」。

懐かしの!
「メメちゃんと白い雲」!

こないだ書いた記事のなかに出てきた小1の時の音楽劇の台本で、担任の先生が、歌を作詞作曲し、セリフも全部考えてくれた。

記事を書いたときには、ただ飼っていたヤギのメメちゃんのことを歌ったのだと思っていたのだけど、台本を読んでみたところ、死んだメメちゃんに、クラスのみんなで雲に乗って会いに行く話だった。

そうだったのか!!

ガリ版で先生が作ってくれた。
「やぎざの天国」??

だい1まく
教室で給食を食べながら、このあいだみんなで「くじら雲さん」に乗ったことを振り返って話している。
※小1の国語の教科書の「くじらぐも」(中川李枝子)かな。

女1「空にのぼったとき、おっこちるかと思ってこわかった」
女2「わたしも。こわくて足がふるえちゃった」
(女2が、私のセリフ)

男7「ぼくさ、いいこと考えた。みんなでくじら雲さんにのってメメちゃんにあいにいくといいよ」
女7「えっ、そんなこと、ほんとにできるかな」
男8「できるよ。だってさ、メメちゃん死んで天国へいったんだからさ、くじら雲さんにのせてってもらえばあいにいけると思うよ」

だい2まく
みんなでリュックと水筒を持って、くじら雲さんに乗せてもらい、天国のメメちゃんに会いに出かける。

とちゅう、あくまの住んでいる国を通らなければならない。

あくま2「なに、天国だと。はははは。そんならここで死んでもらおう」
くじら雲「みんなまけちゃだめだよ。ぼくの雲をちぎってなげるといいよ」
あくまたち「わあっ。こりゃたまらんわい。雲といっしょにおれさまのからだがとけてしまう」

あくまをたおし、メメちゃんのいる天国にちかづく子どもたち。

だい3まく
天国に到着。

女5「メメちゃんにあいに来ました」
天使2「メメちゃんは天国でしあわせにすごしていますよ。もうすぐここへ出てきます」

メメちゃん「みなさん、こんにちは」
全員「メメちゃん、メメちゃん」
男6、7「メメちゃん、ごめんね。あのときぼくたちがメメちゃんを外に出しっぱなしにしておいて。そしてメメちゃんは冷たい雨にぬれてびょうきになってしまったんだね。ほんとうにごめんなさい」
メメちゃん「もういいんです。わたしはあなたたちをうらんでなんかいません。あなたたちをゆるしていますよ」
男6、7「メメちゃん、ゆるしてくれてありがとう」

天国でみんなはメメちゃんと「メメちゃんと白い雲」を歌ったり、かけっこしたり、かくれんぼしてすごす。
最後にメメちゃんとおわかれして、幕。


こんなお話だったのか。

第3幕の男6と7は、たぶん、飼育当番のときにメメちゃんを小屋に入れそびれてしまった男の子たち本人が、演った。

メメちゃんを悼む文集で、2人のことを皆が書いているのを読んだときは、なんと残酷な、と思った。

この劇で、2人はメメちゃんに「ごめんね」と言って、メメちゃんからゆるされた。

劇を通して、2人をメメちゃんがゆるしているというのを、先生は伝えたかったのだろうか。

命の重さを、小学1年生とはいえ、きちんと感じさせたかったのだろうか。

本人たちは、一連の出来事をどう思っていたのだろうか。

そのうちの1人は1年生の終わりに引っ越してしまったので、その後の様子は分からない。
残っていた子は、元気にそのまま大きくなったのは知っているけれど。

飼っていた大型動物の死という予期せぬ出来事を、小学1年の担任として、音楽劇までつくってひとつの教育のかたちに昇華させようとしたことに、あらためて感じ入った。

この「メメちゃんと白い雲」の歌は、40年以上たっても一部歌えるし、練習風景も思い出せる。

小学校1年生でも、いろいろなものを感じ取ることができるものだ。

先生の意図したところは、はっきりとはわからない。
ヤギを飼い、些細と思っていた出来事が要因となって死んで、みんなでヤギの命、存在について考え続ける、というこの一連の出来事を、私が一生忘れないのであれば、先生の教育は伝わったのかもしれない。

担任の先生は、もう20年ほど前に亡くなってしまった。このガリ版の字のていねいさから、先生のあたたかみや熱心さが伝わる。

こうして台本を大事にとっておいてくれた母にも感謝。

「青いお空の 真っ白な雲さんが 風さんといっしょに 遊んでいました
お空の下のみどりの原っぱで 真っ白な
ヤギさんが 草を食べていました
おーい、おーい、こんにちは、こんにちは
いっしょにあそぼうよ」
(私が覚えているのはここまで/作詞作曲・A・A先生)


※noteに飼っていたヤギの記事を書いたことと、母が台本を送ってきたこと。
そこに関連はあるのかどうか??単なる偶然であることを願っているけど、どうなんですか?母!


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