2022年2月14日と同年3月2日のあいだ。
なぜ、ぼくは、このことを
全く考えもしなかったんだ!
と思ったことがありました。それは、
昨日のブログでも申しあげました映画作品
『Ryuichi Sakamoto: Diaries』の中で、
坂本龍一さんが、その後オリジナルアルバム
「12」として収められる作品を制作される場面で、
『20220302 - sarabande』が流れてきたときのこと。
アルバム「12」では、坂本さんが闘病生活の中
日記を書くように制作された音のスケッチより、
12曲を選び1枚のアルバムにまとめた作品集で、
各曲のタイトルは曲を制作した日付となっている、
とのことでして、つまり、この
『20220302 - sarabande』という曲は、
「2022年3月2日」のスケッチ作品となっている。
『20220302 - sarabande』はアルバム8曲目に収録され、
また、この次のアルバム9曲目の作品は
『20220302』というタイトルであるので、
同日のスケッチが続けて収録されており、その後者の
『20220302』は、2023年公開映画作品
『怪物』(監督:是枝裕和さん/脚本:坂元裕二さん)
でも使われている。
アルバム「12」の7曲目、つまりは
『20220302 - sarabande』の前に収録されている作品は、
『20220214』というタイトルで、
「2022年2月14日」のスケッチ作品と存じますが、
7曲目と8曲目のあいだ、つまり
2022年2月14日と同年3月2日のあいだには、
何があったのか? それは、いわゆる
ロシア軍によるウクライナへの侵攻における戦争だ。
ウクライナ戦争は、同年の
2月24日に開始されたのだから。
思ってみれば自明のことではあるけれども、
ぼくはこれまで、「12」という作品を聴きながら
このことについて全く考えてなかった。
このたび、映画『Ryuichi Sakamoto: Diaries』を観ながら
恥ずかしながら初めて気がついた。
『20220302 - sarabande』というタイトルの
「sarabande」について坂本さんは、、
サラバンドはバロック時代の組曲に組み入れられた舞曲の一つで、スペインの舞曲です。三拍子のゆっくり優雅な踊りを想像してほしくて、これだけには付記しました。
スペインの舞曲で三拍子のゆっくり優雅な踊り、
と仰っていたですが、こうして考えてみると
哀しげの中で響く祈りのようである、と思う。
『20220302 - sarabande』は、坂本さんの
生前最期となったコンサート『Opus』でも、
アルバム「12」収録曲で唯一、演奏されていて。
今、あらためて『Opus』での
『20220302 - sarabande』を聴くと、以前
聴いていたときまでの印象と違うようにも感じられる。
今日においても、どうか、世界中で
sarabandeの音が響きますように。
令和7年12月1日
